微睡のカナタへ #1
ふいにこの世界の音をミュートしたくなる時がある。
そういう時は決まって、電気を消して、携帯の電源を切る。
否応なしに時間は流れて、気づけば大量の通知のタイムライン。
自分の知らないところで、更新されていく情報。
そういった時には決まって自分の世界が、まるで知らない誰かに意図的に回されているみたいだと感じる。
自分が立っているその場所を正しく知っている人は、ほんの一握りなのかもしれない。
その度に自分の足で、誰の指図も受けずに強く歩みたいと願う。
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