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日記#61 痛みのための入院DAY4、緩和ケアチームそしてCVポート手術

2024/1/18

お薬シートに酷似したお菓子「ヨーグレット」。子供の頃のお気に入りの一品を院内コンビニで見つけて購入。あの頃はがんで入院して病院でヨーグレットぼりぼり齧る未来が来るなんて想像もしてなかったなぁ。数奇な人生である。

入院DAY:4

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 入院4日目の木曜日。痛みが酷くなり緩和ケア科を受診して入院が決まった日からちょうど1週間。朝5時に目覚める。起きたら痛み発生。痛くて起きちゃうってことは今のところないけど、起きると朝、痛みが出始める。オキシコドンカプセルは1日2回で朝夕食後に飲むことになっている。その切れ目がしんどい。特に朝は、就寝中に頓服が飲めないため辛くなるのだと思う。

 オキノーム散を飲むがすぐには効かない。休もうにも同室者のいびきがエグくて部屋では休めない。なのでしくしくメソメソ泣きながら痛む体を引きずるようにしてデイルームに向かっていると、後ろから看護師さんが追いかけてきた。謎の泣き声が聞こえるので追いかけてきたらしいけど、病院で女の細い泣き声が聞こえてくるとか地味にホラーだよね。ご迷惑をおかけしたことを詫び、実体があることを請け合った。何か必要なものはないかと聞かれたけれど薬が効くのを待つ以外今できることはないので何もないとお答えした。看護師さんをおどろかせてしまったのは悪かったけど、気にかけてもらえて嬉しかった。

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 今日は病室のカーテンやふとんやシーツ交換の日だったので、朝からその係の人たちが部屋にやってきて慌ただしい感じだった。ふとんに身に覚えのない血痕が付着していたので何事ぞと思い我が身を確認したら靴擦れが高じて右足首の皮膚が擦りむけていた。寝具交換の日でよかった。シーツ交換で部屋の外に出るように促されたらちょうどそこに緩和ケアチームの皆さんがやってきた。うみのいきもの先生がお話があるというので、皆さんと一緒にカンファレンス室に移動した。


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 明日金曜日に予定されていたCVポート造設手術を前倒しで今日行う調整をしている、そして金曜日に退院するというお話だった。月曜日から入院していてそろそろ入院生活が辛くなってくる頃合いだと思うし、という気遣い。私としては入院生活は落ち着くしご飯も美味しいのでもう1週間くらい入院してても大丈夫だったんだけど。ともかく明日退院して痛みのコントロールは引き続きまた外来でってことになった。

 家に帰って何するのが楽しみか聞かれたので、うちのワンちゃんに会うのが楽しみです、ワンちゃん大好きなので!とお答えした。今の子以外にも過去にワンちゃんと暮らしたことがあるのか聞かれたから、はいふたり(犬好きはワンちゃんを擬人化しがち)の子と。とお答えした。今うちにいるのは妹宅のトイプードル。かつて一緒に暮らしたのはどちらもシェルティ。最初の子はトライカラー、次の子はセーブル。ふたりとも賢くて綺麗で優しい、最高のワンちゃん。

 私がメモしていた痛みの記録について、分かりやすいし引き続き記録してくれたら助かる、とうみのいきもの先生は仰り、でも記録大変じゃないですか?と聞かれたので全然苦にならない、とお答えした。痛みの記録を始めたのは昨年末緩和ケア科を受診するようになってからのことだけど、痛みのコントロールをしていく上でも自分の状態を記録するのは役に立つはずだ。それに何であれ物事が分かりやすく整理されていると落ち着く。緩和ケアの皆さんにとっても役立つようなので、記録は今後も続けていこうと思う。

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 うみのいきもの先生とご挨拶をして、優しいお姉さん看護師さんだけが後に残った。一緒に部屋まで戻るとまだシーツ交換は終わっていなかったので、少しお話をして待った。看護師さんはこの病院の緩和ケア科で勤務するようになったのは昨年12月からで、だからまだ病院のことや緩和ケア科の同僚の皆さんのスケジュールとかもよく分かっておらず、私の方が病院に関して先輩ですね、と仰った。確かに2022年末から治療が始まって一年あまり、度重なる通院や入院で病院がすっかり第二の家のようになっている。私がパイセンとしてできることがあるなら是非ともお役に立ちたい。

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 お昼ご飯を食べ、午後の時間をウトウトと過ごし、おやつ食べたくなってコンビニ行こうとしたらステーション前で担当の看護師さんに呼び止められてポートこれから作りに行くから部屋で待ってるように言われた。今日することになってしまったドキドキ。優しいお姉さん看護師さんからはポートあれば点滴も輸血も毎回針チクッてしなくていいから不安だろうけど頑張ってって言われてる。やるしかねえ。看護師さんの後について手術をする部屋へ向かった。


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 手術は放射線科のある地下ではなく1Fの検査なども行う部屋でするようだ。なんか明るいノリの看護師さんに案内され手術台に横たわった。手術を担当する医師の方に挨拶される。この方もなんかご陽気。手術開始ってなったらゴーゴゴー!って言ってた。軽っ!

 説明では麻酔するから痛くはないはずだけど、麻酔の注射は痛いということ。まず気持ちを落ち着ける薬を右腕から点滴で入れて、手術中動くと危険なので両手を軽く拘束された。それから首のところに麻酔の注射。痛い。その次に胸の上部に麻酔の注射。いったい。念入りに広範囲に注射するとのことで、何度もいったい思いをする。ちくしょう。でも麻酔の甲斐あって痛みなく手術は進行した。押されたり引っ張られたりという感覚はあったけれど、元々かなり眠たかったし気持ちを落ち着ける薬も眠くなる作用があるみたいなので、手術中のほとんどをスヤスヤグーグーしていた模様。とにかく手術は無事終わり、1時間の安静が必要なので迎えに来た看護師さんにストレッチャーで病室まで運んでもらってベッドで点滴されながらお休みした。晩ご飯は肉じゃが。

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 夕食も歯磨きも食器洗いも終えて、点滴も終了したので母に電話をして前倒しのポート手術が完了したことと明日退院することを伝えた。今回もビデオ通話で話したので、ワンちゃんの可愛い姿が見られた。20時を過ぎてワンちゃんはとても眠たそうだった。母の腕の中で目をとろんとさせて抱っこされるがままになっていた。かわいい。お鼻も乾いていた。耳がちょっとめくれてた。何もかもかわいい。明日会えるのが楽しみだ。




 そんなこんなで入院4日目は終了。ポート手術怖かったけど、終わってしまえばあっけないね。今後はここから色んな針をぶっ刺して苦労なく点滴輸血やれるわけだ。どういう感じになるのかドキドキ。とにかく今回の入院は明日でおしまい。ここの病棟はデイルームでお医者さんと患者さんがお話ししてたりステーションで看護師さんとお医者さんがお話ししてたりいい意味でゆるい雰囲気があった。

 そして婦人科病棟とは違って、看護師さんや職員に男性の方が当たり前にいたのが新鮮だった。男性の看護師さんがいらっしゃるのは知っていたけど、今回の入院で初めて身近に接した。女性の看護師さんと比べて特にどうこうとかはなく抵抗感も全然なかった。受け入れられるまでは大変だったろうけど、今ではごく普通なんだね。良いことだ。

 というわけでこの日記はここでおしまい。読んでくれたあなた、ありがとう。入院日記は明日までだけど、良ければまた読んでいってくださいね。

それでは願わくばまた、別の日記で👋

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