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タイラーFで心掛けていたこと



お読みいただきありがとうございます。舞台女優の松浦早希と申します。

ガールズハイパーミュージカル『タイラーForever』無事に千穐楽を迎えることができました。

一つ前の記事でタイラーシリーズとの関わりについて少し書かせていただきました。よかったらそちらも読んでみてくださいね。

今回は『タイラーF』に演者として参加するにあたり、考えていたことなどを書いていきたいと思います。

あくまでも一役者が心掛けていただけのことなので、演出の意図などとは若干ズレている可能性はあるのですが悪しからず。

まず、自分の役のことから話すと、報道特務官バーンスタインはタイラー元帥の大ファンであり、「タイラー元帥のことなら何でも知ってる」(タイラー△の台詞より)、しかも今回は「今回の映画の原作者として」という台詞があるように、どうもレオンが100回も読んだ伝記本はバーンが書いたもののようなのです。ツブラー監督も『イチスジ』で「充分に面白い」と褒めてくれています。

タイラー元帥についてもう一度しっかり復習する必要があると感じ、アニメシリーズ全話他、関連記事などを再度確認しました。

そこで再度どっぷりタイラーファンに❤️

次に、舞台版タイラーシリーズから仕事のパートナーとして行動を共にする報道秘書官ユミ・ユミルくんとの関係性を考えました。

考えるというか、結果的にもう本能的な愛情しか生まれず、理性との闘いでした。これが男のサガみたいなものなのかなぁ(笑)

シリーズを通してバーンはユミルが好きって描写はないものの、パートナーとしてお互い必要な存在(だったらいいな)なのだろうとは感じていました。

タイラー初演時、わたしはバーンユミルとは全然関係ない役どころだったので、当時の演出家さんがバーンスタイン役の役者さんに「一目惚れでやってみて」って演出されていたのを横目で見ていて、えーわりと安易な設定だなぁ(失礼)なんて印象だったのですが、結果的に絶対にその方が良かったなと思います。

私がバーンスタインを演じ始めたタイラー!(再演)の演出家さんからは一目惚れのキーワードこそなかったものの、ユミルとの物理的な距離感を近く近くとつけていただきました。ユミルから逃げるなというような趣旨のダメ出しを沢山いただきました。あと、疲れたオッサン感と、男女要素を出すこと。

当時の自分が必至過ぎてしっかり演出を受け止められていなかったのですが、そんな内容だった気がしています。

物語の構造分析で、主人公カップルに好色要素を出せない時は、その要素をもつカップルを傍役に置というのがあるので、ガールズハイパーなので程度は軽いですが少しだけ意識はしていました。

アニメ版のタイラーは当時のアニメ特有の女性に対するだらしなさというか、エッチ要素があり、その辺は舞台版のタイラー元帥にはないキャラ設定なので、何とか邪魔にならない程度に、遊び心で自分に取り入れたいなぁと。

舞台の所々に見られる昭和感。もともとが植木等さんの無責任シリーズをヒントに吉岡先生が作られたタイラー作品なので、無責任シリーズもアニメ版タイラーもうまくオマージュというか、感じてもらえたら嬉しいなあなんて事を考えていました。

舞台版タイラーの衣装をずっと担当させていただいていたのですが、植木さんの無責任シリーズでは衣装の色味が派手な事もありその影響を少し受けています。

今回は衣装担当というわけではなかったのですが、今までの経験があったので、つい拘りを発揮してしまいました。

衣装についてはまた機会があれば書きたいなと思います。例の如くニーズがあるかは不明ですが、今回のことを文字で残しておきたい気持ちです。

お読みいただきありがとうございました。

また次回作もよろしくお願いいたします。

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