見出し画像

スポーツマンシップと広瀬一郎氏

故・広瀬一郎さんという師匠

僕がスポーツ界に入る上で、大きなきっかけとなった一冊の本がある。

『スポーツマネジメント入門』

受験生たち必読の例の本が赤本と呼ぶなら、スポーツビジネスに関わりたい人が読むべき【青本】。

大学3年生の片野は、スポーツと仕事に関わり方を調べる中でこの本と出会い、その本に『CRM』の言葉があったことからシナジーマーケティングと出会い、入社することになる。

そして、4年目を迎えたある日。
大阪勤務だった当時、東京支社から一本の電話。
『今東京に問い合わせがあり、すごくスポーツに詳しい方からの電話だったけど、広瀬一郎さんって知ってる?』

ひ、広瀬一郎さんから電話!!!!

たまたま東京支社への異動話もあり、すかさず手をあげ東京に転勤をして、広瀬さんと対面することになる。

『僕、あなたの本を読んでこの会社に入りました。是非なんでもさせてください。』

その言葉を受けて、面白いやつだと思って頂いたのか、出会って早々のセミナー講師を急遽任せて頂、た。忘れもしない、渋谷にあるセミナールームで某チケット会社が開催するプロスポーツチームを集めたものだった。

そのセミナーが、スポーツ業界で長く仕事をさせてもらっている大きなきっかけだったことは間違いない。

その年に、続いて大きな大きなチャンスをいただく。
広瀬さんが主催となり開催されていた「SMS(スポーツマネジメントスクール)」のCRMパートの講師依頼だ。昨今あるスポーツ業界セミナーの先駆けとなり、2003年から人材育成(GM)をテーマに実施されていた。
(どこまで先が見えてたんだろう、、、笑)

広瀬さん・そして荒木重雄さんの十八番であるCRMを、若干26歳の私に任せてくれたのだ。こんなチャレンジの場を与えてくれたことに本当に感謝している。

そして、広瀬さんが亡くなられる本当に数日前にも、歴史的な1日に立ち会ったことになった。今日本のスポーツメディアといえば「スポーツナビ」だと思うが、これもまた広瀬さんが創設したものである。

当時スポーツナビに在籍していたのだが、とある案件で広瀬さんが十数年ぶりにスポーツナビを訪れることになる。その日をご一緒し、アテンドさせてもらうことになったのだ。そして、その数週間後に亡くなってしまうことになる。

この記事の通り、衝撃がすぎて言葉を失って、号泣したことを今でも覚えている。。。


広瀬一郎さんが残した『言葉』

その広瀬さんがおそらく最後に残したのが、「スポーツマンシップ」という言葉なのではないだろうか。

このスポーツマンシップという言葉、スポーツをしてきた人なら誰もが聞いたことがあると思う。

「スポーツマンシップに則り〜」と誰もがスポーツマンシップと共にしてきたのではないだろうか。

ところが、何に則っていたのか言語化出来る人がどれくらいいるのか。僕もはっきり答えることが出来なかった。

そのスポーツマンシップが、今の時代に起きている様々なことに対して、スポーツを行う時はもちろん、現代の社会でも通ずる社会人が育つ有効なフレームであることを体系化し、資格や講演、本の出版などをされている日本スポーツマンシップ協会のいう組織がある。

ここには、広瀬さんの濃いDNAを受け継ぐ方々がたくさん関わられている。

そして今回、その『スポーツマンシップ』を福知山ユナイテッドに取り入れようと思っている。

多様なステークホルダー

今回、我々を取り巻くステークホルダーを整理した。

・行政
・教育委員会
・各スポーツ協会
・各チームの責任者
・保護者
・学生
・スポンサー

などなど、誰かの主観は他人の主観ではない関係性がイメージしてもらっただけでもかなりあると思います。笑

その中で、我々は一企業として、同じビジョンのもとこのステークホルダーを纏めていかないといけない。

そこで登場するのが、『スポーツマンシップ』だ。

強化と普及を共存させるために、『スポーツ』の語源から辿っていくこと。

各競技の指導者が、その競技だけを守ることをしないために、『スポーツマン』として尊重しあえる環境をつくること。

この新たなチャレンジを同じ方向を向いて進めていくために、『勇気』と『覚悟』を持つこと。

そして、このプロジェクトに関わる人々が『Good fellow=良き仲間』で居続けること。

これら全てが、スポーツマンシップという言葉に含まれている。

そのスタートとして、1月に代表である私自身が協会が実施されているJSA資格を取得いたしました。

広瀬チルドレンとして、広瀬さんから頂いたたくさんの『インプット』を後世に残していくことが、僕の役割でもあると思っています。

福知山ユナイテッドは、スポーツマンシップを礎として進んでいきます。


この記事が参加している募集

この経験に学べ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?