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ポリコレはなぜ批判されるのか 高校生が考えたこと

今回は最近話題に上がる、ポリコレについて考えたことを書きます。

まず、ポリコレを簡単に説明すると、ポリコレは「ポリティカル・コレクトレス」の略称であり、「政治的な正しさ」を意味する言葉で、「性別や人種などの偏見や差別を含まず、中立的であること」を指す言葉です。
例として、wikipediaには「看護婦、看護士の名称を看護師に統一したこと」や、「母子健康手帳を親子手帳と改めたこと」が挙げられています。

なぜポリコレが話題になっている理由はとして、近年、映画やゲームなどの業界においてポリコレに配慮した作品作りが求められるようになったことが挙げられます。
このような例として、2023年のディズニーの実写映画「リトル・マーメイド」で、アリエル役に黒人女優のハリー・ベイリーが起用されたことなどがそれにあたるとされています。この例では、肯定的な意見もある一方、批判の声も多く上がりました。

ポリコレへの主な批判内容として、「ポリコレへの配慮に気を取られすぎて、作品の完成度に影響が出ている」といった内容や「原作を忠実に再現していない」といった内容が見られます。2024年公開予定のディズニー映画「スノー・ホワイト(白雪姫の実写版)」のキャスト発表の際には、原作にあたるグリム童話で白雪姫の容姿について「雪のように白い肌」という記載があったにも関わらず、ラテン系の役者を起用し、「リトル・マーメイド」の際と同様に、評判の声が上がるとともに、批判も受ける事態になりました。
この例を日本に置き換えてみると、「竹取物語の実写版を制作する際に、かぐや姫の役をヨーロッパ系やアフリカ系、アラブ系のような当時日本にいなかった人種の人が演じる」といったシチュエーションに置き換えられ、このように考えてみると違和感を感じるという人がいることにも納得できる部分があります。

私が考えるに、このような問題が起こる原因の根幹にあるのは、ポリコレに配慮した作品作りを求められる制作側と、原作へのリスペクトや、作品の完成度を求める消費者側との意見の対立だと思います。また、ディズニー映画についての話題が多く上がる理由として、ディズニー映画には、グリム童話やアンデルセン童話などの1800年代にヨーロッパで書かれた童話が多く、それらの作品は、当時のヨーロッパが舞台であることが多いため、多人種が登場する機会が少ないからなのではないかと感じました。

ここで私が最終的に考えたことは、多様な性別や人種に配慮することも大切ですが、作品の完成度を高く保ち、原作となるような作品がある(二次創作)ような場合には原作へのリスペクトも忘れないようにしなくては消費者の理解は得られずに、文化や芸術といったものの価値が損なわれることになる可能性があることを考慮する必要があるのではないかということです。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


参考
ポリティカル・コレクトネス - Wikipedia
ハンス・クリスチャン・アンデルセン - Wikipedia
人魚姫 - Wikipedia
グリム童話 - Wikipedia
スノー・ホワイト (2024年の映画) - Wikipedia
映画の「ポリコレ」は悪なのか?映画界のポリコレ的動きや炎上から考察してみる | ciatr[シアター]


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