要約〜マンデラエフェクトの意味
先日書いた「マンデラエフェクトの意味」の記事はとても長いので、要約を用意しました。
第一章 マンデラエフェクト
マンデラエフェクトとは、多くの人々が同じような誤った記憶を共有する現象。フィオナ・ブルームはネルソン・マンデラが監獄で亡くなったと誤認していた。2009年、彼女はドラゴン・コンで他の人々とこの記憶について話し合い、同じような誤った記憶を持つ者たちが集まった結果、「マンデラエフェクト」という言葉が生まれた。こうした記憶違いは、地理や歴史、文化においても広がりを見せ、マンデラエフェクトの概念が広く認知されるようになった。近年では、思い違いの規模が大きくなり、現象自体がますます複雑化してきている。
第二章 ジョン・タイターが引き起こしたマンデラエフェクト
ジョン・タイターは世界で最も有名なタイムトラベラーでありながら、その実態はほとんど知られていない。彼は2036年から来たと主張し、タイムトラベル理論や未来の状況をネット掲示板に書き込んだ。彼の目的はBM5100を手に入れることだったが、実際には同じ世界線にたどり着いた別のタイターと協力して第三次世界大戦を回避するための操作を行っていた。タイターが世界線を操作する過程で、マンデラエフェクトと言える現象が引き起こされ、彼に関与した人物たちに様々な現実の変化がもたらされた。
ジョン・タイターは、未来に帰る際に親しくしていた人々にメールを送ることを約束していた。メールの約束をした人々は、その後奇妙な体験をするようになり、例えば、以前はなかった建物が突然現れたり、日常的なものが異なった形で存在することに気付くなど、現実が変わったような経験を共有していた。
とりあえずタイムトラベラーが関わるとマンデラエフェクトが起きるし、深く関われば関わるほど変なことが起きると言えそうだ。その時実際には何が起きているのだろう。
第三章 停点
「梯子の物語」とは、2008年に2ちゃんねるで発生した話である。主人公の青年「梯子氏」は、謎の紳士から渡されたメモに従い、未来を変える鍵となる行動を指示される。メモには、指定の日に神社である女性にピアスを渡すように書かれていて、他人は知るはずのない、梯子氏の家族関係のことなども書かれていた。その後、彼は不思議な出来事に次々と遭遇し、時間や現実の概念が揺らぐ停点理論に巻き込まれる。
停点理論とは、未来・現在・過去が同時に存在し、無数の可能性が現実を形成しているという考え方である。この現実は多層構造であり、個々の人々が持つ意識や集合無意識が影響し合い、現実として認識される。
梯子氏の体験は次第に不安定なものとなり、妹に対する記憶さえも変わってしまう。最終的に、彼は停点理論に基づく「現実の操作」に巻き込まれ、他の世界線を経験していくこととなった。
第四章 停点理論
停点理論では、「大きな集合体としての想念は物理に干渉する」という考え方が重要である。例えば、ある実験で当初は成功していた結果が、多くの人がそれを信じないことで再現できなくなったという事例がある。停点は「多様体」として存在し、次元ごとに重なり合う構造を持ち、現実は集合無意識と個々の意識によって形作られる。本流と分流に分かれる現実の中で、個人は停点を選択して進むが、集合無意識が現実の枠を決定するため、個人の選択はその範囲に制約される。
人は常に停点を移動しているのだが、その移動が通常以上になると、その人は別の歴史や物理法則が存在する分流に移動し、マンデラエフェクト的な現象を体験する。2008年、スペインのレリーナ・ガルシア・ゴルドは、起床後に自分のシーツが変わっていることに気づき、記憶と現実の食い違いに直面した。彼女は違う部署で働いていることになっていて、別れたはずの彼とまた付き合っていて、今の恋人が存在しないなどの異変が続き、彼女は他の世界線に移動したと考えるようになった。
意識の焦点があたっていない停点には、意識が移る前の自分がいる。著者はその存在を幽霊と同じだと考えている。この意味をはっきりさせるため、次は死後の世界の研究を紹介する。
第五章 記憶と人間存在
フレデリック・マイヤーズは心霊現象研究の先駆者であり、死後も霊媒を通じて「交差通信」という形で30年に及ぶテスト通信を送ってきた。その後、霊媒を通じて送られた二冊の本は、彼の向こうの世界での研究を伝える貴重なものだ。彼の研究はITC(電子機器を使ったトランスコミュニケーション)によっても支持されている。マイヤーズによれば、記憶は個人の意志ではなく、より大きな意識、すなわちグループソウルから流れ込むエネルギーによって引き出される。死後の人間の魂はアストラル界を経てグループソウルと融合し、最終的に個々の記憶や意識がグループソウル全体のものとなる。
魂は複数の世界線を生きているが、それらの別々の人生を歩んでいる自我たちが、混乱せずに自分特有の記憶を引き寄せられるのは、グループソウルのおかげなのだ。しかしその際、グループソウルは間違って、あるいは意図的に、他の「自我」の記憶を持ってきたりしないのだろうか。
マンデラエフェクト的な現象が起きる原因はいくつかわかってきた。しかし実際のマンデラエフェクトは非常に多数の、互いに関係のない人たちに共通に起こるものだ。それがなぜ起きているかを知るには、今我々がどのような時代に生きているのかを考察する必要がある。
第六章 世界は振動によってできている
「世界は振動によってできている」という考え方は、物質やエネルギーは振動する波の性質を持つという量子力学や弦理論に基づいている。筆者が信頼する霊は、すべての存在が振動によって成り立ち、その振動が人間の考えによって左右されると述べている。死後の世界の一部であるアストラル界では、同じ振動数を持つもの同士が集まり、共通の世界を形成している。しかし、異なる振動数の世界に移動すると、居心地が悪くなることがある。この振動数に基づく現象は、物質世界とアストラル界とではかなり違う。
「アセンション」とは、地球や人々の振動数が上昇し、次元上昇が起きていることを指している。この変化により、新たな物理世界が現れつつあり、偶然が頻発し、思考が現実化しやすい世界が訪れて始めているという。このアセンションにおけるシナリオは、どうやら大きく4つ用意されているようだ。
第七章 分岐する世界線
世界が大きく4つのルートに分かれていく未来を見た人がいる。この人によれば、世界はルート1(現状維持)、ルート2(技術の飛躍的進化)、ルート3(戦争や革命による秩序崩壊)、ルート4(地球規模の災害や絶滅の危機)に分岐するという。、筆者はアセンションにどれだけの人がついてこれるかが、どのルートに進むかを左右すると考えている。ルート4では、たくさんの人類が亡くなった後、生き残った少数が精神性の上がった新しい世界で生きることになる。チャーリー・ライオネル・ヘイネスは、ジョン・タイターを救出するためにこの世界線にきていたのだが、この章では彼が経験した、ポールシフトとその後のエイリアンとの共存生活を紹介する。
エイリアンたちは人類をSTOとSTSに分けて考えている。STOは他者奉仕を意味し、STSは自己奉仕を表す。大抵の人はこのどちらでもない、中間的な状態にある。エイリアンたちはそうした人たちがSTOとSTSのどちらに進むのか、見守っているという。チャーリーの世界線で起きたことは所詮、タイターが生み出した分流なのかもしれない。しかし、第四密度への移行は今我々自身も直面していることなのだ。そして筆者はその事実とチャーリーの世界線が、マンデラエフェクトにリンクしていると考えた。
第八章 マンデラエフェクトの意味
不思議に対する許容度が増えて、それによって本人の振動数がとても上がると、通常の停点移動を越えて他の集合無意識の世界に行き、今まで認識していた歴史が変わる。では一体何がきっかけで多数の人の思考が拡大することになったのだろう。筆者はいくつかの要因があるが、その中でもジョン・タイターの影響が非常に大きいと感じる。2000年問題(Y2K問題)において、タイターが歴史を変える役割を果たした可能性がある。元々、タイターの世界線では、Y2K問題が大惨事を引き起こしたが、タイターの介入により、我々の世界線ではこの問題が軽微に済んだと考えられる。しかし、この介入によって歴史が変わり、マンデラエフェクトが加速したのだ。
このマンデラエフェクトは新しい本流を作り出しつつある。マンデラエフェクトを経験している人々は、他の人々よりも振動数が高く、第四密度に移行する可能性が高い。しかし、他者奉仕(STO)と自己奉仕型(STS)のどちらを選ぶかによって、その未来が大きく異なる。
マンデラエフェクトを経験している人たちは、少なくともルート4はすでに回避しているのだろう。しかしまだ、困難な未来と安心できる未来のどちらに行くかは決まっていないように感じる。地球崩壊のような悲惨な未来を選択しないために重要になってくるのが、オーストラリアのマンデラエフェクトをどう捉えるかだと、筆者はある朝直感した。