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第12節 心が求めることをしてただただ生きればよい

僕は、今、老子さんから出された宿題をしている。

その内容は「頭を使わずに身体にいろいろ聞いて生活してみる」ということだ。

なぜ、僕がこの宿題を与えられたかというと、老子さんの、このツィートがよく理解できなかったからだ。

そこで、老子さんにいろいろと質問したら、さっきの宿題を出されたというわけ。

そういった経緯で、今、僕は、できるだけ頭を使わずに、身体を通じて行動するように過ごしている。朝は目が覚めたら起き、夜は眠くなったら寝る。お腹が空けば食べるし、暇になったらその時々で、やりたいと思ったことをする。

また、老子さんは、この宿題をするにあたってのヒントをくれている。

これが、そのヒントだ。

正直言うと、老子さんがヒントにくれたこの言葉の「忠」の意味は、あまり理解できていないど、できるだけ頭ではなく、心で感じることをするようにして過ごしてる。

まあ、ただ気分のままに生きてるだけだけどね。

そんなわけで、大学には行ったりかなかったり、そのときの気分で決めている。というのも、僕は将来、旅人になると決めたから、そもそも学校に行く意味さえなくなっているからね。

(≧▽≦)ゞ


でも、好きなあの子がいる授業は参加している。なぜかというと彼女と話をするのが楽しいからね。

たぶん彼女と僕は笑いのツボが似ているんだと思う。マジカル・ラブリーとか好きな芸人さんが一緒だしね。だから、彼女と同じ授業のある日は必ず大学に行くようにしているんだ。

とはいえ、彼女と話をする以外の時間は、なにも考えていないから、それはそれで飽きてくるんだよね。

だからかな、彼女と会える授業がある日は、今まで以上にワクワクするようになった気がするんだ。

(๑´ڡ`๑)


とはいえ、さっきも暇だったから、老子さんのツィッターを見てたら、こんなことが書かれていた。

僕は、そんなに長生きしたいとは思えないし、この「ただただ、生きる」ということもあまりピンとこない。

でも、「ただただ、生きる」ということと、「身体を通じてものごとを感じる」ってことと、共通する何かがあるような気がしたんだ。

なので、とりあえず、また老子さんに質問することにしたんだ。

もし、この二つに何かの因果関係があるなら、「身体を通じてものごとを感じる」ってことを理解できるようになると思ったからね。

「ただただ、生きる」ということと、「身体を通じてものごとを感じる」っていうことに何か関係があるんですか?って。

カチカチッ!!


そして、老子さんから返信がくるのを待つことにしたんだ。もちろん精神を集中させながらね。


Zzzz‥‥!!


そうしたら、老子さんはすぐにやってきた。

来たよ~!!

「おう!! 呼んだか? なんか暇そうじゃないか!」

「あ、御早い御腰で。お忙しい中恐縮です (;^_^? 」

「ところで、最近、好きな子が出来たらしいではないか。なぜ秘密にしておった」

「ええ、まあ‥‥、特にいう必要ないかなって思っていたので‥‥」

「まあいいだろ。それでどうじゃ、宿題の方は。頭を使わずに身体を感じて生きているか?」

「そうですね。少しづつですが、身体の声を聞こえるようになってきたと思います。ただ‥‥」

「ただ、なんじゃ」

「たた、なんかつまらないというか、なんか最近、身体の声を聞くのにも飽きてきたっていうか‥‥」

「なるほど。で、今何かしたいと思うことはまったくないのか?」

「そうですね、心の底からしたいっていうことは、正直いうとなかったりします」

「なるほど」

「旅には行きたいとは思っていますが、もう少しお金貯めないと旅に出られないし、それに‥‥」

「それになんじゃ‥‥」

「それに‥‥、今、旅に出ちゃうと‥‥」

「今、旅に出ると、何じゃ‥‥」

「まぁ、つまり、彼女と会えなくなっちゃうんでね‥‥ (≧▽≦)ゞ」

「おお‼ いいではないか。ちゃんと身体の声を聞いて生きているではないか‼」

「えっ‼ これが身体の声を聞くってことなの?」

「そうじゃが、何か問題でも!?」

「いや、だって身体の声を聞くと、もっと何というか、神聖な気持ちになれるのかと思ってたから‥‥?」

「は? お前は人を好きになることを神聖なことではないとでもいうのか?」

「んー? まあ、神聖ではないとはいいませんが、なんというか‥‥、こういうことは、別っていうか‥‥(-_-;)」

「では、よかろう。ならばもう一度、これを読みなおすんだ‼」

老子さんは、そういうと、例の紙を差し出してきた。

そして僕は、これを読みなおした途端、

はっ‼ (>_<。)


となったのです。

「どうじゃ。理解できたじゃろ」

「ええ、まあ‥‥(,,• •,,)キュン♡」

「お前は、今、何をしたいと思っている?」

「いえ、別に。ただ彼女と話をしたい思っているだけです‥‥。そんな‥、老子さんが言うようなことは特に思っていないです‥‥」

「ん? ワシは何もいっとらんが‥‥」

「いやでも、老子さんの目が、いっているじゃないですか‼」

「まあ、いいだろう。お前は幾つになった?」

「えっと、二十一です」

「そうか。なら当然のことじゃないかの?」

「まあ、そうかもしれませんね‥(-_-;)」

「では、それをすればいいじゃないか‼」

(゚∇゚ ;)エッ!?


「いや、だって彼女と僕は、週に2回くらい、同じ授業で会うくらいで、そのときに、お笑い芸人の話をするくらいで‥‥、そんなことはまだ‥‥」

「ん? お前は彼女に何をしようとしているんだ?」

「えっ、だって身体を通じてものごとを聞けば、自分がどうすればいいか、どのようになればよいか、ただちに分かるって書いてあったから‥‥」


「ん? では、すればいいだろう」

「いや、無理ですって‥‥」

「いやだから、告白するくらい、分けなじゃろが‼」

(  ゚ ▽ ゚ ;)エッ!!


「あ、そうですね、告白ね、告白!!」


というわけで、その後、僕は老子さんと相談し、彼女に告白することになった。

とはいえ、確かに彼女ともっと近づきたいという思いは、僕の身体の声だったし、今、僕の心の真ん中にある想いだった。

そう考えると、今したいと心が望んでいることが「忠」というのかもしれないと思えた。

そんな僕の心を察したらしい老子さんは、「どうやら、お前は『忠』の意味を理解できるようになったみたいだな」といってきた。

「ええ、『身体に聞くっていうこと』も、『ただただ生きる』っていうことも理解できたと思います」

「おお、いいではないか。説明してみてくれ」

「ええ、つまり、今、本当に心がしたいと思っていることをするということが『忠』ということです。そうやって生きていると、自分がどうすればよいか、どのようになりたいかが分かるいうことであり、心が求めていることをして生きることが、ただただ生きるっていうことです」

「なかなか、よいではないか!!  だいぶこの世界の本質を理解できるようになってきたではないか。それが身体に聞くということであり、『忠』の意味じゃ」

「どうやら、そのようですね」

「そうじゃ、ただただ、生きるというのも何もしないという意味ではない、余計なことを考えずに、心が求めることをして生きるということじゃ。ただただ、心が求めることをしていくだけで、人生は上手くいくようにできておる、これがこの世の中の仕組みじゃからの」

「どうやら、その通りのようです‥‥(-_-;)」

「では、頑張って告白するんじゃぞ~! でも心の声が、チューしたいといっていても、我慢するじゃぞ~。マジラブで行けよ~」

(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪


バイバ~イ!!


そういって、老子さんは姿を消していきました。


そして、いつものごとく、神が一枚、宙から舞ってきたのです。

そこには、こんなことが書かれていました。

どうやら、これは老子さんからの頑張れっていうメッセージのようだ。

つづく


*この記事は架空の老子さんと大学3年生の「僕」の脳内会話のフィクションです。なお、文中の行書体で書かれている文章は老子さんの超訳本である「老子 あるがままに生きる」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)から引用させて貰っています。


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