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ユウナという名の猫 記憶-Link38 長い夜

まるで早回しの何かを見ているような感じ。

2/13にちょっとした腫れを見つけた。

2/21はさほど変わらない気がしていたのに、
2/25にはかなり大きくなっていた。

2/26は椅子の上に登っていたけど、
2/28にはもうそれすらもやらない。


歩くときも普通だったのが、
上手く力が入らないのかガクッと腰が落ちそうになる。


こんなに急激に変化するって何?どういう事?


2016年2月27日ー

ユウナがコタツクエトップ※の中、特設ステージ(と名付けたオットマンのようなもの)でまったりしている間に確定申告をやっつけようと作業。

なのにWindowsがうまく立ち上がらない。

今のうちに私の方の用事は全部済ませておきたい。


※コタツクエトップ
一般的なコタツ(75cm x 75cm)を自作の台に乗せ、冬場でも椅子に座りながらあったまりながらPC作業ができるように改造したもの。


2016年2月28日ー

こんな時でもユウナは相変わらずお気に入りの枕の上に乗り、
手拭いをかぶっての遊び待ち。

ご飯を食べ終わると私の方を向いてペロペロと口の周りを舐める、
「ご馳走様」
の表情をする。

ユウナの腰の辺りさえ見なければ、いつも通り。

このままいつも通りで過ごさせてほしい。


2016年2月29日ー

ユウナの腰の腫れを見つけた時と同じ角度で写真を撮ってみる。

あの時は「あれ?」って思うぐらいのものだったのに、
今はもう明らかにおかしいと分かるサイズにまで腫れ上がってる。

2週間でコレ。

色々調べてみるも、
安心できるような結果は見つからないので何も見なかったことにする。


20時ごろ、ご飯を撤収。

手術に備えての絶食開始。
元々あまり食べないので、直前までa/d缶をちょっとずつでも食べさせた。

そして私も絶食に付き合う。


ハルが空気を読むかのように、私がハルから離れた後の絶叫をしなかった。


2016年3月1日 手術が終わるまでー

8時ごろ。
今度は絶水開始。

私もユウナに付き合う。


9時ごろ、病院着。

待ってる間、ユウナに「大丈夫だから」と言いながら撫で続ける。

そして色々話を聞いて、預かってもらう。
私も不安だけど一番不安なのはユウナ。
先生とユウナを信じて、祈りながら待つのみ。


11時ごろ。

いてもたってもいられず、
ペットのお守りも扱っているという市谷亀岡八幡宮へ。

いっそお百度参り!
とも思ったけど、もし術中に何かあった場合すぐに駆け付けられる距離じゃないと間違いなく後悔するのでお参り後、お守りをいただいて帰宅。


13時ごろ、手術開始。

無事を祈りながら、家の中でオロオロするばかり。


15時ごろ。

ふと気づいたら朝9時ごろに少し食べたきり。
この時間まで何も食べていなかった。
もうユウナの手術が終わるまで待つことにした。


2016年3月1日 手術後ー

16時ごろ。
病院からの連絡。

=====
腫れは氷山の一角。
骨盤まで腫瘍が浸食していた。
想像以上の大手術となるも手術は成功。
目は半分開いてて、麻酔が少し切れかけてる状態。
後は病理検査で病名をハッキリさせ、今後の治療方針を決めましょう。
=====

何はともあれ、一山超えた。


ユウナは病院で一泊。
血栓症の懸念があるので、完全に手放しとは言えないらしい。


2016年3月1日 夜ー

避妊手術、といったような「聞いたことのある手術」ではなく、
「何だかわからないモノ」での手術。


今は病院の管理下にあるから、
家に居るよりはいろんな意味で大丈夫。


とは分かってるんだけど、少しでも顔を見たい。


家にいるとポリポリとご飯を食べてる幻聴は聞こえるし、
膝に乗せろ、と爪でちょいちょいと叩く幻触覚?もする。


舞台の打ち上げなどで24時間近く家を開けることもあったし、
長さ的には同じぐらいなんだけど気持ちと状況が違う。

落ち着かない。夜が長い。


私がいない間、ユウナはこんな気持ちで家で待っていたのだろうか。


ー続ー

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