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SATOSHI
2024年3月21日 16:00
丸谷才一の『たった一人の反乱』(1972)を読んだ。それなりに面白く読んだが、正直言って、この小説にはさほど強い感銘を受けなかった。なによりも主人公である「ぼく」にほとんど共感することができなかった。それはそうだ。主人公の馬淵英介は、通産省のエリート官僚出身で、民間の電機会社の重役に天下りし、妻の病死後一年も経たずに若い美人モデルと再婚する人物である。やっかみ半分と言われればそのとおり