独り言6.

こんばんは。前回の投稿から随分と日が空いてしまいました。
色々と困難の多かった高校は卒業し、在籍上は大学生となりました。これからは女子大生の独り言ですね。JKブランドはもう使えなくなってしまいました。

在籍上、と表現したのは察してる方も多いと思いますがコロナウイルスの影響により大学開始が延期となった為です。まだ1度も学校に行けておらずまた、同学年となる仲間にも会えておりません。

小さな小さなウイルスに一気に蝕まれた世界は、そのウイルスの持つ威力の何倍も大きなダメージを受けている。物凄い脅威を感じます。顕微鏡で見なければ存在すら目視出来ないものに、脅かされ、怯えながら呼吸をする。見えないはずの存在が確実に生活の中に居座ってゆく。見える敵の方が避けられるし、把握出来る。目に見えないものは何よりも恐ろしい。

私は高校時代男子バレーボール部のマネージャーを務めておりました。
なかなかに個性的なメンバー揃いで、悩みの絶えない部活でしたが「入って良かった」と思えるものでした。良い思い出ばかりでは無いけれどあの時間はとても濃く美しく、そして成長の糧となりました。
その中に、後輩が5人います。引退後に増えたメンバーも居るらしいのですが、面識がないため後輩と呼べるのはこの5人です。
2年生の部員が3人、マネージャーさんが1人。そして、1年生の部員が1人。

少ないけれど、とても魅力のある存在。

バレー命、そんな言葉が良く似合う物凄くバレーが得意な子。性格は決して良いとは言えないけれど、好きな事に真っ直ぐで妥協をしない。そんなかっこよさがあった。

大抵の事はサラッとこなせる文武両道美男子。
無気力かと思いきや、内心熱いものを持っているような強さがある。生意気だけど憎めない後輩らしい後輩。

課題をやらない、部活に寝坊。言い訳大魔王。
それなのに誰からも愛される魅力があった。真面目でも無いのに、その子がいないと物足りなくて欠けているような空気を作る不思議な子。
バレー命君に怒鳴られてる所を何と見た事やら。

たった1人、マネージャーになってくれた優しくて暖かい素敵な女の子。
大切な後輩であり、頼れるマネージャー仲間であり、大好きな友達。妹のようでもあり唯一無二の存在。こんなに素敵な女の子いる?っていくらいです。

私が卒業する時「卒業しないで欲しい。ずっと面倒見てください」ってわざわざメッセージをくれた2つ下の男の子。1人しか入部せず、辞めたくなるかもしれないという私の不安を払拭するかのように頑張ってくれた。可愛い可愛い後輩。

彼らの活躍はこれから、この春からが本編だった。どれだけ輝くだろうか、そう思っていた。大切な後輩達が思い切り部活をやり抜いて、自慢げに「先輩見てた?」ってドヤ顔で話してくることを信じて疑わなかった。

でも、ボールに触れることを許されない環境になった。部活が出来なくなった。学校が、休校になった。これからの大会も出来るかどうかも分からないと連絡があった。

見えないものに当たることは出来ない。誰も悪くない。誰のせいでもない。けれど、「どうして今なの?」と叫びたくなった。
たまたま同じ体育館に同じ時に集まって、チームとなって時間を共にして、ぎこちなかったはずの距離感は冗談を言って笑い合える近さへと変わり、個からひとつになって行く。クラスも学年も住む地域も違う者が本当にたまたま、同じものを追いかける同志だった。奇跡みたいな一瞬。たった3年間。人生の中で本当に本当に短い時間、それでも何よりも尊い時間。邪魔しなくたって良いじゃないか。喧嘩したり、ぶつかりあったり、笑いあったりするそんな時間を取り上げないであげて欲しかった。

大切な後輩達がかけがえのない思い出を作る時間を、場所を、追いかけるものを、返してくれはしないだろうか?

明日遊ぶ予定は、1年後にも同じことが出来る。
カラオケに行って、映画を見て、ランチして、それから…。大丈夫、出来るから。

けれど、この3年間はもう戻らない。
この世界に生きる多くの先輩と同じように、血のにじむ様な努力をしてきた人達に与えられるチャンスは平等で無ければならないでしょう?

「仕方が無い」そんな言葉で済ませないで。
この時にしか、叶えられないの。
この時にしか、求められないの。
この時にしか、追いかけられないの。


この時にしか、一緒にいられないの。


私には何も出来ない。だからこそ、虚しい。そして、悔しい。
先延ばしにして欲しいわけじゃない。同じように苦しむ人がいることには変わらないから。

なんにもできないことは本当に苦しい。
戻らない時を、どうするのだろう。

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