見出し画像

うつ病になったときのこと63

うだうだと悩んでいるうちに応接室の扉が開きました。

お待たせしました。中へどうぞ~

若くて真面目そうな女性の方に呼ばれました。

中に入り、座ると

お待たせしてすいません。

今日面談をさせていただく臨床心理士の〇〇と申します。

実は臨床心理士になって経験が浅いのでうまく伝わらない部分もあるとは思いますがよろしくお願いいたします。


う~ん・・・問診票の量が多いのはこの人が作ったからなのでろうか・・・と邪推していると、

問診票の書く量が多くてお困りではありませんでしたか?

先生と相談して決めた内容なのでこのような形でやらせてもらっています。

申し訳なかったですね・・・お疲れでしたらもう少し休んでからでも大丈夫ですよ。

問診票を提出してから30分も待っていたので、問題ありませんと答えて面談がようやくスタートしました。

海上自衛官でいらっしゃるんですね・・・私自衛隊のことが全然わからないんでしょうけど大変なんでしょうね。

問診票を拝見している限りかなり不規則な勤務体系でストレスフルな職場にお勤めだったと思います。

問診票に詳しく書いていただいているのであまりお聞きする内容がないと思っていますが、他に何か言いたいことはありませんか?


え?あんだけ待たされてもうまとめに入ろうとしてませんか????

内心そう思いながらもさっさと帰りたかったので、ありません。

そう伝えると、

早く回復されることを祈っています。それでは次は先生の診察の診察となりますので待合でお待ちください。


応接室を出て時計を見ると10分も経っていませんでした。

はやっ!!!

なんだかどっと疲れが出たまま待合の椅子に座りました。

新しい患者さんが待合室に一人増えていました。

なにか違和感があると思ってその人を見てみると、女装したオッサンが鏡を見て何かぶつぶつつぶやいていました。化粧ケバイ・・・・

つづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?