マガジンのカバー画像

Sのために

7
自叙伝を毎週日曜日に一話ずつ更新していきます。 生きているうちに書き切りたい。
売上はすべて、なにかしらに寄付させていただきます(片親世帯とか孤児院とか) 「こんな人もいる」 …
¥100
運営しているクリエイター

記事一覧

第一話 「拾われた子供」

「ママお金ある?」 貧乏な家に生まれた私は、小さい頃どうしても欲しい物がある時に、母にい…

しっしー
1か月前
2

第二話 「保育所時代」

当時私は、保育所に通っていた。毎朝母が漕ぐ自転車の後ろに乗り、母の大きな背中を感じながら…

100
しっしー
1か月前
4

第三話 「三つ子の魂百まで」

「三つ子の魂百まで」ということわざがある。 「幼少の頃に形成された性格や人格は、何歳にな…

100
しっしー
1か月前
1

第四話 「シャンプーブラシ」

私は、フケ症だ。 中学の思春期の頃には、気になり過ぎて、洗面所でフケをひたすら気が狂った…

100
しっしー
3週間前

第五話 「入学」

ただただ苦痛だった保育所時代が終わり、私は最寄りの小学校に入学することになる。最寄りとい…

しっしー
2週間前
1

第六話 「崩壊」

その日学校から帰ってきた私は、近所の仲の良かった友達と二人で家の前で遊んでいた。母は仕事…

100
しっしー
9日前

第七話 「転校」

よくわからない。よくわからないが、いつの間にか私は転校していた。 確か一年生の二学期になる頃には私は転校生となっていた。なぜ学校が変わって、なぜ引っ越しをしたのか、小学校一年生の私には到底理解出来なかったが、母は嬉しがっていた様子だったので、家族にとってこの引っ越しは良い出来事なのだろう。 引っ越し先は、これまで住んでいた町から駅二つ分離れた所だ。家が少なく、田んぼに囲まれた、いわゆる田舎だ。そんな中でも比較的町寄りの方に建てられていた平屋の貸家に、母と、兄と私、そして新

¥100