Y.I

わせぶん。

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  • 春の一人旅 〜大隈詣と関西巡り〜

    2023/3/9-3/14の旅行の記録です。

最近の記事

徒然なるままに

「心やさし ラララ科学の子 十万馬力だ 鉄腕アトム」  聴き慣れた駅メロが懐かしい。近くに手塚プロが存在するため、この曲が使われている。古関裕而『紺碧の空』と同じように、僕にとってはこれも大学を思い出す歌の一つだ。最近、谷川俊太郎が作詞したものと初めて知った。  そんなわけで、社会人初の連休は高田馬場に戻ってきた。  こういう書き出しがあったとする。小説にしてもブログにしても、娯楽としての文章は知識が多い方が好きだ。例え本筋には絡まなくても、設定が膨大ならそこを検証する面白

    • 論理で回る東京ディズニーランド〜アトラクション制覇を目指す思考過程〜

      1.はじめに 2/8(木)に、アトラクション全制覇を目標としてランドを回ってきました。結果的には29/35施設と失敗に終わってしまったのですが、折角なのでその時考えたことをnoteにまとめてみることにしました。1万字超えの大作です。  今回のnoteの特徴的なところは、「どう待ち時間を短縮するか」という思考の過程が表れている点でしょう。所謂「詳しい人」とディズニーに行くとき、アトラクションのトリビアや世界観のポイントについて解説されることはあると思います。僕も普段はそのクチだ

      • 『Wish』評 ~クラシックの論理~

         12月15日公開のディズニー映画『ウィッシュ』。巷では、100周年記念作品ということで広く宣伝がなされている。公開から半月過ぎてはしまったが、私もつい先日鑑賞することができた。普段は映画評をやるタイプではないが、今回の『ウィッシュ』は“ディズニー”そのものの話をするのに相当よい題材だと思ったので、ひとつ書いてみようと考えた。 ※所謂「ネタバレあらすじ」の如く話の詳細に言及することはしないので、まだ観ていない/劇場で観る予定がない人が読んでも大丈夫だと思う。もちろん、観た人

        • 年末年始、再びの18きっぷ(前編)

            12月30日。20分に一度の電車に揺られて、名古屋方面をひたすら目指す。もう新鮮さは薄れてしまったけれど、冒険が始まるワクワク感は健在である。  普段首都圏に住む私にとって、この区間で東海道線に乗るのは「青春18きっぷ」を使う場合に限られる。磐田に住む祖母のところに帰省するにあたって、およそ一年半ぶりに18きっぷを手にしていた。学割込みの場合でも、新幹線自由席の往復より安くあがる。2日分を往復に使うとして、3日の乗り放題券を実質タダで得たことになる。  磐田は浜松より東側

        徒然なるままに

        • 論理で回る東京ディズニーランド〜アトラクション制覇を目指す思考過程〜

        • 『Wish』評 ~クラシックの論理~

        • 年末年始、再びの18きっぷ(前編)

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        • 春の一人旅 〜大隈詣と関西巡り〜
          3本

        記事

          Warming-up

           先日、22歳を迎えた。やっと諸々落ち着いたので、約半年ぶりに記事を書いてみる。  21歳は、長い学生生活の中で最も「あっという間」に近い一年だった。1月半ばまではプライベートに追われ、春休みは大学でバイトをしつつ一人旅を画策。友人の勧めでようやく就活を始めたかと思えば(インターン等には一切参加せず、本番のESからスタートした)、年度明けはすぐに教育実習。夏休みは諸事情で勉強を続けていたし、秋学期に入ると卒論と同時に日常でも波乱の毎日だった。 でも、時折noteに書いたように

          Warming-up

          質疑応答

           「そのバイタリティは、どこから来ているんですか?」  他学部潜りを趣味としてきた私は、今期「国語科教育法」の授業に参加させてもらっている。履修中の課程は社会科なのに、である。先日実習から帰り「国語科」でその報告をしていると、質疑応答で後輩からこの質問が飛んできた。  正直なところ、自分でもよくわかっていない。「上を見ればきりがない」という論理を封じたとして、なぜその印象を持たれるか考えるのは難しい。でも、学科の同期にも高校以来の友人にもそう言われるし、自分の特徴の一つに行動

          質疑応答

          GWの雑記

          (1)『サイボーグ009』や『名探偵コナン』について考えた話  前回のnoteで「『サイボーグ009』を観ておきたい」と述べていたが、その計画は期を待たずして実現する運びとなった。GWの前半は同作やゴレンジャーをサブスクで見漁りつつ、山田夏樹『石ノ森章太郎論』(2016)を参照するなどしていた。  この本は、009とライダーを手塚『鉄腕アトム』との連続面から捉えていたところが興味深かった。天馬博士とアトムの関係では、「つくる側」の博士が完全な存在である一方、アトムの心の不完全

          GWの雑記

          仙台弾丸旅~最初からクライマックス~

           春休み最終日、4月10日。早稲田の授業開始は厳密には12日(水)からなのだが、バイトや私用があり自由に使えるのはこの日がラスト。先週の私は専ら家で読み書きをしていたこともあり、最後ぐらい出かけたい、という気持ちはあった。  とはいえこの程度のモチベーションだから、前夜までは都心をふらつく予定でしかなかった。まだ見られていないし、上野の恐竜博にでも行ってこようかな、と。しかし、当日は生憎の月曜日。博物館は閉まっている。次の選択肢……として浮かんだのは舞浜。だが一人ディズニーは

          仙台弾丸旅~最初からクライマックス~

          春の一人旅 〜大隈詣と関西巡り〜③

          (6)3/13(月) USJと友のありがたみ  この日はゆったりと、9時過ぎの起床。まだ宿を決めていなかったので、まずは連泊の手続き。荷物をまとめる手間がなくなり、支度だけしてホテルを発った。  最初から連泊としなかったのは、今日の目的地を直前まで迷っていたからである。関西行きに際し前作(『ワセダが好きだって話。』)の友人とどこかに行く約束をしていたのだけれど、リクエストする場所を旅初日まで決めかねていた。この日は午前中雨が予報されており、京都等への遠出は避けたかったこと

          春の一人旅 〜大隈詣と関西巡り〜③

          春の一人旅 〜大隈詣と関西巡り〜②

          (4)3/11(土) 大隈詣と九州グルメ  7時に起床。実はブログを書き終えた後1時間ほどYouTubeを見て、睡眠時間は5時間と少し。佐賀に行くということで、「はなわチャンネル」で有名店を確認していた。  そうだ、これにも説明をつけておかなければ。はなわ『佐賀県』と言っても下の代にはもう通じないだろうし、同学年の中でもだいぶ怪しいと思う。何せ、あの歌がヒットしたのは2003年のこと。私は2001年の生まれなので、少なくとも当時から口ずさんでいたとは思えない。けれど、この

          春の一人旅 〜大隈詣と関西巡り〜②

          春の一人旅 〜大隈詣と関西巡り〜①

          (1)大隈詣になったわけ  学生の長期休みたるもの、一度は旅に出ないと面白くない。とりわけ、この冬はよく働いた。貯金するのもよいけれど、「学割」や「旅行支援」を駆使できるのは今しかない。そんなこんなで、夏休みの“Jurassic Tour”に続き春も旅行を決意した。 (当時の旅行記、だいぶ経った為に書くモチベがなくなってしまった。同じ事態を避けるため、今回は旅行と同時進行で記事を書くことにした。今これを書いているのも船の中だ。)  さて、どこへ行こうか。旅を企画したのが

          春の一人旅 〜大隈詣と関西巡り〜①

          ワセダが好きだって話。

          先日、古い友人が東京にやってきた。「どこか行きたいところある?」と聞いたら、「あなたの大学が見てみたい」というので、早稲田まわりを案内した。頭が疲れていたのか会話は淡々としていたけれど、内心とっても嬉しかった覚えがある。本キャン・文キャン・馬場歩きと進む中、「オレ、やっぱりここが好きだ」と実感していた。再会の喜びもひとしおだったが、そんなに会いたかった人がここを選んでくれたのもまた有難かった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  入学前から憧れていたわけ

          ワセダが好きだって話。

          「読むこと」から「語ること」へと~2022年のまとめ~

          ※noteに長らくログインしてなかったら、恐竜一人旅の記事が引用で紹介されてるよ。マジかよ。って感じなんですが、今時間がないので先に今年の総括を書きます。あの続きは正月休みにでも……書けるのか??  大学になってからのnoteは気まぐれで書きがちなので、今後はこのようなことを避けるために読み切りにすることを心がけます。 ●ディズニーを講じること  地下書庫まである図書館、過去の新聞記事、そして論文の検索ツール。大学に入ってから膨大な情報に触れ、ディズニーに関する学習もこつこ

          「読むこと」から「語ること」へと~2022年のまとめ~

          「虚構の都」をたずねて(3)

           荒涼としたビッグサンダー・マウンテン。麓に広がるのは、古くもにぎやかな街並み。少し下れば、ひときわ目立つ蒸気船。ウエスタンランドに到着だ。  以前の僕はこの街に、「いわゆる“西部”の世界」という曖昧な印象しか持っていなかった。1881年、OK牧場の決闘。1890年、フロンティアの消滅。年号につれて覚えた、世界史の知識ぐらいだろうか。『トム・ソーヤ』も『ハック・フィン』は確かに読んでこそいたが、そうしたトウェインの世界はむしろアメリカ河寄りのこと。このエリアのメイン通りに関し

          「虚構の都」をたずねて(3)

          「虚構の都」をたずねて(2)

           およそ1週間、更新をお待たせした。  当初このシリーズでは、架空のコースを作りそれについて語ろうと考えていた。しかし、この方法では「あれもこれも」となってしまい、なかなか筆がまとまらない。そこで、実際パークに行ってみることを思い立った。前日、いや当日のことだっただろうか。  とはいえ「チケット戦争」と揶揄されるほど繋がりにくいことは有名だし、そんなにすぐに取れるのか?と疑問に思う人もいるかもしれない。これについては、「運が良ければ」というのが答えになるだろう。当初よりパーク

          「虚構の都」をたずねて(2)

          「虚構の都」をたずねて(1)

          ※この記事は、東京ディズニーランドに「行ったことはあるけどあまり行かない」不特定多数の友人に向けて、僕なりにパーク(ランドやシーのことをそう呼ぶ)の魅力を解説したものです。facebookや過去のnote時代から見てくれている方には「またディズニーネタ?」となってしまうかもしれませんが、改めて新作としてお楽しみください。  潮見の駅に近づく。地下から始まる京葉線が、そろそろ外へと出るころだ。明るくなった景色とともに、胸が高鳴る瞬間で。工場や住宅の群れを、軽快に駆け抜け進む。

          「虚構の都」をたずねて(1)