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論理で回る東京ディズニーランド〜アトラクション制覇を目指す思考過程〜

1.はじめに

 2/8(木)に、アトラクション全制覇を目標としてランドを回ってきました。結果的には29/35施設と失敗に終わってしまったのですが、折角なのでその時考えたことをnoteにまとめてみることにしました。1万字超えの大作です。
 今回のnoteの特徴的なところは、「どう待ち時間を短縮するか」という思考の過程が表れている点でしょう。所謂「詳しい人」とディズニーに行くとき、アトラクションのトリビアや世界観のポイントについて解説されることはあると思います。僕も普段はそのクチだし、それが高じて参考文献を引きつつ歴史を語ることもあります。
また皆さんが乗りたいものをリクエストしたときも、彼らはきっとすらすら要望に応えてくれることでしょう。しかし「なぜその順番で回るのか」ということに関しては、あまり説明されないはずです。結果的にみんなを楽しませられればよいのであって、過程を喋っても何かが変わるわけではないからです。いわば計画立てというのは、表(おもて)と奥でいう所の奥の要素であるわけです。
そこをなんとか言語化できないかと、試行錯誤したのがこの記事となります。「順番を考える側は普段どんなことを想定しているのだろう」という、思考のメモとして読んでくだされば幸いです。リアルの私を知っている人は、待ち時間対策に特化したnoteを読むのも新鮮なのではないでしょうか。

2.目標とレギュレーション

(1)今回の目標

「極力課金をしない方向で、一日に全アトラクションを制覇する」
①「極力課金をしない方向で」
 今のディズニーリゾートには、「DPA(ディズニー・プレミアアクセス)」という課金システムがあります。現状では「美女と野獣(2000円)」「ベイマックス(1500円)」そして「スプラッシュ・マウンテン(1500円)」に対して、指定の金額を払うことで所謂ファストパスが買えるシステムです。課金版のファストパスはそれぞれが独立しているので、通常版と異なり取る順番が重視されることはありません。美女と野獣はともかく、残り2つは夕方まで残っていることも比較的多いです。
 しかし、「ディズニーのファストパスは昔から無料でやってくれていたのに、(パークチケットも値上げが続く中で)そこにあまり課金したくない」という気持ちが当初ありました。例え美女と野獣だけ買ったとしても、10000円超えの日にそれを上乗せするとチケット代だけで12000円を超えてしまうことになります。食事やお土産購入のお金もある中で、それをポンと出せる人はあまり多くないのではないでしょうか。というわけで、「極力課金をしない」を一つの条件に据えました。
②「一日に全アトラクションを制覇する」
 「ディズニーランドが好き/得意」というと、第一に持たれるイメージは「アトラクションの回り方が上手いのではないか」ということでしょう。自分も中高大と、現地にいる友人から突然LINEでアドバイスを求められる経験をしてきました。実際ディズニーランドにハマる要素の一つには「長い待ち時間をどのように短縮するか」というゲームのような部分があると思います。
しかし、最近自分でそこに特化することはなくなってきました。ショーを観ることにハマりだしたり、じっくり散歩して背景知識を追っていたりすると、そんなに次々乗らなくても十分楽しめるからです。もう学生生活も最後だし、「小中学生の自分のように、アトラクションに全振りしたら今どこまでいけるだろう」と、可能性を試してみたくなりました。
Trying to beat the record of the Robert E. Lee! って感じです。

(2)レギュレーション

①「アトラクション」の定義
 東京ディズニーランドの公式サイトの中で、「アトラクション」に分類されているものが対象です。例えば子ども向けの広場である「トゥーンパーク」はアトラクションに分類されていますが、同じトゥーンタウンにある「ミッキーの家とミート・ミッキー」は「グリーティング施設」に分類されているため今回制覇する対象には含まれません。
②今期の休止情報
 2024/2/8時点なので、以下のアトラクションが休止中でした。
 スイスファミリー・ツリーハウス
 ピーターパン空の旅
 プーさんのハニーハント
 ビッグサンダー・マウンテン
 
 休みのアトラクションには乗ることができないので、今回の成功条件にこれらは含まれません。残りの「アトラクション」分類、35種類の制覇を目指すことになります。

※ぶっちゃけハニハンとビッグサンダーが休みだからこそ「制覇いけるんじゃないか?」と思ったところはあります。あとは地味にピーターパンも回転率が悪めのアトラクションとして有名で、これ1つで60分待ちのことも多々あります(なのにFP対応ではない)。その辺りが稼働している場合は、また達成難易度が変わってくると思います。まあ、今年の春休みはずっとこのメンツが休みなので良しとしてください。

③用語の説明
●ディズニー・プレミアアクセス(DPA)
 目標でも触れましたが一応。アプリからアトラクションを選んでパスを購入し、指定した時間に並びに行くと、通常より大幅に短い待ち時間で利用することができる制度です。ランド/シーでも一二を争う人気アトラクションに、長い待ち列なしで乗れる点が魅力です。ショーverもあり、こちらは課金と引き換えに所謂特等席で見ることができます。
 (アトラクションに関しては)コロナ禍前のディズニーにおける「ファストパス(FP)」を有料にしたような制度なので、この記事では「有料FP」と呼称しています。
●40周年記念プライオリティパス
 昨年から導入されている新制度です。DPAの無料版と思ってもらえば問題ありません。無料である分、待ち時間がトップ級に長いアトラクションは対象になっていないところが特徴です。(大体4〜10番目くらいがこちらの対象) 従来のファストパス同様、時間も自分では選べない点もDPAと少し異なります。
 コロナ禍前のディズニーにおける「ファストパス(FP)」とほぼ変わらない仕様なので、この記事では「無料FP」と呼称しています。「無料」とつけているのは、DPAを「有料FP」と呼んでいることと区別するためです。

3.事前の計画 (理論編)

(1)計画を立てる手段

 ディズニーに行く1週間前の同曜日+行く前日に、アプリを眺めてざっと混雑状況を把握しておくのが有効です。過去の待ち時間をまとめているサイトも(非公式ですが)いくつかあるので、それを参照することで時間帯ごとの変化もみることができます。

(2)混雑するアトラクション

 ここからは、分析したあとでの話です。現在のパークで長め(40分超え)の待ち時間を持つアトラクションは、基本的に以下の8種類であると考えています。
●有料FP対象
美女と野獣 魔法のものがたり
ベイマックスのハッピーライド
スプラッシュ・マウンテン
●無料FP対象
スペースマウンテン
モンスターズインク ライド&ゴーシーク
バズライトイヤーのアストロブラスター
ホーンテッドマンション
スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー

 全制覇を考えると1つに乗るために長時間並ぶわけにはいかないので、取り急ぎこれらのアトラクションへの対処が必要です。「朝イチに並ぶ」「無料FPを使う」などの方法で、個別に待ち時間を短くしていくことが求められます。

(3)朝イチに並ぶアトラクション

●美女と野獣 魔法のものがたり
 朝早く(より効果を得るには、〜7:00が望ましい)から入口で待機することの最大のメリットは、最初に乗るアトラクションが(通常時と比べて)大幅に短い待ち時間で利用できることです。他のゲストより早く入園できれば、それだけ列にたどり着いたときの待ち時間も短いというわけです。「早起きは三文の徳」の言葉の通り、実質的にはファストパスが一枚余計にもらえるくらいと考えて問題ないでしょう。
 無課金制覇を目標とする場合、この枠は美女と野獣の一択だと考えています。美女と野獣は一日の中で100分待ちを割るタイミングがほぼなく、ここを逃すと並ぶのがかなり難しくなるからです。

(4)無料FPの取り方

1枚目:スペース・マウンテン
 統計をちらっと見た時に感じましたが、今期の無料FP対象アトラクションで一番混んでいるのはスペースマウンテンでした。バズやモンインと比べても抜けていて、今のランドで唯一美女と野獣に迫る待ち時間を記録していました。
 ランドに存在する「三大マウンテン」と呼ばれるコースター系の中で、ビッグサンダーは休止中。となると、その分もスペースに集中してしまいます。スプラッシュは有料FPの対象なので、同じく混んではいますがパスの上では競合しません。
 120分待ちをまともに並んでいては制覇は不可能なので、一枚目の無料FPは必然的にスペースマウンテンになりました。
2枚目:モンスターズ・インク ライド&ゴーシーク
 早い時間に1枚目を押さえることができれば、2枚目でも全ての無料FPが残っています。このうちスターツアーズは3枚目の時間にも残っているため、ここで取る必要がありません。すると残るは「モンスターズインク」「バズライトイヤー」「ホーンテッドマンション」の3種ですが、ここではモンスターズインクを選択しました。
 1枚目がスペースなのは一意に定まりますが、2枚目の選択肢はかなり好みに依るような気がします。この3つのアトラクションは
(i)2枚目のFP対象にする
(ii)エレクトリカルパレード中の空いているタイミングで並ぶ
(iii)長時間覚悟で通常時に並ぶ

のどれかに当てはめて対処するのが有効と考えていました。(iii)に入れて一番短く済みそうなのがバズだったので、(iii)はバズを選択。(ii)に入れて効果が大きいのはホーンテッドマンションの方だと思うので、(ii)はホンテを選択。残ったモンインを(i)に入れたという次第です。
※統計を眺めていて思ったことは、モンインは一日のどのタイミングでも大体バズより混んでいるということです。だから、モンインとバズで迷っているならモンインをFPの枠に置くのが良いと思います。
※但し、ホンテをFPの枠に置くのも悪くなかったと思います。夜になると「13分待ち」表示になるイメージだったので(ii)で処理しましたが、パレード時にも35分待ちと思ったほどは縮まりませんでした。
3枚目:スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー
 3枚目の時間帯にはスタツアしか残っていないので、スタツアを選ぶしかありません。運が良いと上記3枠の他が残っているかもしれませんが、その時は迷わず上記3枠を選びましょう。
※スタツアのFPは合流ラインが早いので、気休め程度(時間短縮効果が少ない)と考えていました。スタツア自体FP対象アトラクションの中ではあまり待ち時間が長い部類ではなく、合流ラインより手前に並んでいる人(FPを使うことで抜かせる人)は少ないと考えています。しかし、今回に限ってはスタツア自体の待ち時間が長め(50分)だったため、FPを持っていて良かったと思っています。

(5)残りの混雑枠への対処

 (2)で示した8枠のうち、ここまでで解決できていないのは
ベイマックスのハッピーライド
スプラッシュ・マウンテン
の2つです。
 このうちスプラッシュに関しては、閉園間際に乗る方法で解決できると考えていました。スプラッシュは入口から非常に遠いことと、水に濡れるアトラクションであるために夜に乗りたがる人が少ないことから、閉園間際の待ち時間が顕著に短くなります。日中こそ混んでいますが、有料FPを使わなくてもこの方法で対処可能だと想定していました。
 またベイマックスはちらほら50分強の待ち時間になるタイミングがあり、その時に無理して乗れば良いだろうと考えていました。エントリー受付時代の印象もあって、実際はそこまで混まないだろうと高を括っていたところもあります。
※当日は予想に反して100分待ちを目撃してしまったこともあり、急遽ベイマックスの有料FPを買うことにしました。課金するなら美女と野獣にした方が待ち時間を短くする効果が大きかったと思うので、これは後手に回った選択でした。ベイマックスへの認識不足は、今回の反省点の一つだと思っています。

(6)一般アトラクションへの対処

 その他の一般アトラクションは、空いているタイミングを見計らって乗ることで大体が対処可能だと考えていました。「空いているタイミング」というのは、例えばあるアトラクションの待ち時間が5分〜20分で推移している際に、できるだけ5分のときを狙って乗ろうということです。統計から待ち時間の相場を把握しておくと、短い待ち時間が現れた時に「今だ!」と並ぶことができます。
 他にも、「ドナルドのボート」のようなウォークスルー(乗り物がなく、歩いて自由に回るアトラクション)のものは積極的に寄っていくことも意識していました。待ち時間・所要時間ともに短めであるため、少ない時間で利用したアトラクションの個数を増やすことができます。仮に全制覇に失敗した場合には「何個乗ったか」がこの企画では重要だと判断したために、使える枠は使っておこうと思っていました。

4.実際の行動 (実践編)

(1)一日の流れ

◎挑戦日:2024/2/8(木)
●6:30 舞浜駅着
 始発で出発。行く途中にアクシデント(3Dセキュアに引っかかってクレカでチケットが買えず)が発生しました。paypayチャージのため、新木場のセブンイレブンに寄ることに。
 paypay払いという選択肢がなければこのタイミングで詰んでいたため、ディズニーのシステム変更には感謝です。
 結果、自宅から始発でストレートに行くよりも2本ほどずれてしまいました。
●6:40 ディズニーランド待機列着
 改札を出て左へ道なりに。いつものゲートが見えてきます。

まだ薄暗いエントランス。


手荷物検査場が開く前は、
 検査場前→チケットブースで折り返し→(舞浜駅から見て)手前のピクニックエリアに沿って列が進んでいきます。折り返した列の中腹くらいに位置取りました。
●7:30 手荷物検査開始、待機列移動
 手荷物検査が始まると、検査を受けたのちエントランスの手前まで待機列が移動します。手荷物検査場は横に広いので、手前の検査場にこだわらず奥まで行ってしまいましょう。体感、真ん中あたりの検査場が一番進みが早かったです。エントランスから数えて、自分の列で20番目くらいの位置につけました。(エントランスも横に広いので、僕の前には人数的には数百いたと思います。)合流の方もちらほら居たので、実質的には30番強くらいかな。
●9:00 開園
 土日などは8:45に入園を開始する場合もありますが、この日は木曜だったので9:00ピッタリの開園でした。このときにはQRコードを用意しておくと無難です。
●9:02 入園+無料FP1枚目取得
 スムーズにチケットをかざし、入園。直後にスペース・マウンテンの無料FP(9:50-10:50)を取得し、美女と野獣に向かいました。
●9:12 ①美女と野獣 魔法のものがたり(90分待ち)
 ワールドバザールをまっすぐ抜けて、美女と野獣前へ。トゥモローランド側から回るより、この方が効率的に辿り着けると考えています。(実際、多くのゲストがワールドバザール直進を選択していました)
 キャストさんが宣言していた待ち時間は90分。後には150分になっていたので上々です。実際には70分くらいで乗れました。
●9:50 無料FP2枚目取得
 待ち列にいる間に50分になったので、2枚目の無料FPが取れるように。どれも残っていましたが、モンスターズインク(15:00-16:00)を取得しました。
●10:30 ②スペースマウンテン(無料FP使用)
 美女と野獣に乗り終わった頃には利用可能時間になっていたので、そのまま使用。このときには100分待ちを超えていたので、1枚目スペースの選択は正解だったと思います。
●10:40 ベイマックスのハッピーライド 有料FP購入
 スペースの待機列中にアプリで待ち時間を眺めてみると、ベイマックスの数値が100分に迫る勢いでした。今これでは後から回っても間に合わなさそうと判断し、有料FPを購入しました。11時台を選択。
●10:50 ③オムニバス(5分待ち)
 ベイマックス開始まで時間があったので、ワールドバザールに移動しオムニバスに乗車。パレードの時間は動いていないアトラクションなので、今のうちに乗ってしまうのが得策と考えました。
●11:00 ④スティッチ・エンカウンター(15分待ち)
 ベイマックスへの移動中、道中にあったスティッチエンカウンターへ。シアタータイプは待ち時間が固定(次の公演回で入れる)されている場合が多いので、振れ幅のことを気にせず並ぶことができます。

スティッチ!


●11:30 ⑤ベイマックスのハッピーライド(有料FP使用)
 この時点でも80分前後の待ちだったので、有料を切るのもやむを得なかったと思います。あの形態のアトラクションがこれだけ混んでいるのは何故かわかりませんが、「まだ乗ったことがない人が多い」+「軽快な音楽と独特の遠心力がクセになる」ということならわかるような気がします。

ベイマックス、中毒性あるよね。

●11:45 ➅ドナルドのボート(5分待ち)
 ここまでの動線に沿って、次はトゥーンタウンの短めなアトラクションを埋めていくことに。5分表示でしたが、実質0分で入ることができました。
●11:50 ⑦グーフィーのペイント&プレイハウス(10分待ち)
 次はグーフィー。ここはウォークスルーではなく、シューティングタイプのミニゲーム型アトラクションです。
●11:52 無料FP3枚目取得
 グーフィーの待機列中に3枚目のFP取得。案の定スターツアーズ(14:15-15:15)しか残っていませんでした。
●12:00 ⑧チップとデールのツリーハウス(5分待ち)
 ドナルド同様、実質0分のウォークスルー枠。小学生以来だったので、上からの景色に新鮮味をおぼえました。
●12:05 ➈トゥーンパーク(0分待ち)
 上に同じ。こちらは待ち時間表示すらありませんでした。
 ミニーの家やロジャーラビットは待ち時間が長めだったので、一度トゥーンタウンから離脱しました。
●12:10 ⑩アリスのティーパーティー(10分待ち)
 やはり動線に沿って、次はファンタジーランドへ。小さな頃は思いっきり回していましたが、体がついていかなかったところに老いを感じました。まだ22歳なのに!
●12:20 ⑪ミッキーのフィルハーマジック(15分待ち)
 『リメンバー・ミー』導入バージョンは初めて観ました。選曲がウンポコロコなの、とても良かった。のちに5分待ちのタイミングもあったので、もう少し順序を考える余地はあったかもしれません。
●12:40 ⑫キャッスルカルーセル(10分待ち)
 カルーセルもこのタイミングで。ファンタジーランドでは「空飛ぶダンボ」と「白雪姫と七人のこびと」が(回転の悪さから)待ち時間が伸びがちですが、残りのものは極力今のうちにクリアしておこうと考えました。
●13:00 ⑬シンデレラのフェアリーテイル・ホール(10分待ち)
 このエリアのウォークスルー枠。シンデレラも常に開いているわけではない(城付近のショーなどでは閉まってしまう)ので、行けるうちに行っておくのが得策です。すぐにエレベーターに乗れたので、実質0分待ちでした。
●13:10 ⑭ピノキオの冒険旅行(10分待ち)
 ピノキオも10分なら悪くない。意外にスピードが早くて、何が起こっているかわからないのも却って面白かったです。
●13:25 ⑮ビーバーブラザーズのカヌー探険(15分待ち)
 お次はクリッターカントリー。カヌーと後述のトムソーヤ島いかだは日没前に閉まってしまうので、早めに乗っておかなければならない枠です。乗るのが10年ぶりくらいで、カヌーを漕ぐ難しさを感じました。水が押せないというより、周りとタイミングを合わせるとむしろ(漕ぐよりも)パドルを引き上げる時に圧力がくるというか。空腹による限界を少しずつ感じていました。
 キャストさんが「今日何か食べた人!」と場を盛り上げてくれたけど、本当に何も食べてなかったんです。お疲れムードでごめんなさい。
●13:50 ⑯蒸気船マークトウェイン号(5分待ち)
 ここらで食事をするほかないと思ったら、マークトウェイン号が出発間近だったので先にそちらへ。景色を眺めるというより座って休む状態でしたが、走り回って疲れたお父さんの気分がわかったような気がします(?)。
●14:10 ハングリーベア・レストラン
 朝から飲まず食わずなので、さすがに限界が来てランチタイムです。カレーは辛めが好きですが、「スパイシーハリッサソース」を追加するとディズニーとは思えない辛さになります。うまい。

ハリッサしか勝たん!


●14:35 ⑰トムソーヤ島いかだ
 食事を終え、気を取り直していかだに乗船。トムソーヤ島自体はアトラクション扱いではなく、「いかだがアトラクション」というのが注意したいところです。今回の目標は「アトラクション制覇」であったため、来た次の船で引き返しました。たる橋だけ渡った。
●15:00 ⑱スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー(無料FP使用)
 FPの期限が迫っていたので、城前経由でスターツアーズへ。素の待ち時間が思いのほか長くて、FPの恩恵を感じました。
●15:30 ⑲モンスターズインク ライド&ゴーシーク(無料FP使用)
 位置が近いし、ちょうど有効なFPを持っていたので連続で。Xのアイコンにするくらいにはロッキーが好きなんですけど、このアトラクションはいつも「ロッキー探し」として楽しんでいます。

私の推し、ロッキー。


●15:50 ⑳ペニーアーケード(0分待ち)
 ワールドバザールのウォークスルー枠。今回はゲーム自体はせず、立ち寄っただけでクリアとしてしまいました。
●16:00 ㉑カリブの海賊(15分待ち)
 リバ鉄もジャングルクルーズも混んでいる時間帯だったので、比較的空いていたカリブを選択。これぞディズニーって気分に浸れるアトラクションです。
●16:25 ㉒魅惑のチキルーム(5分待ち)
 5分待ちだったのでチキルームへ。Hawaiian roller coaster rideもAloha e como maiも大好きな曲なので、個人的に気に入っているアトラクションです。スティッチ語も完璧に覚えていて、カラオケの持ち歌のひとつでもあります。今回の目標が「全制覇」でなかったら、きっと3周くらいしていました。
●16:50 ㉓バズ・ライトイヤーのアストロブラスター(45分待ち)
 歩き続けるのも疲れてきたので、ここで待ちながら休む時間が欲しいとバズに向かいました。45分の待ち表示だったので、割と良いタイミングを拾えたのではないかと思っています。

スコアはかなり貧弱でした。

●17:50 ㉔ロジャーラビットのカートゥーンスピン(30分待ち)
 待ち列が建物内を一周して乗り場に戻ってくる形式なので、見かけよりも待ち時間が長い筆頭であるこのアトラクション。ただ、それだけ世界観に没入する工夫がなされているということでもあると思います。
 余談ですが、古いアニメの知識があると待機列をより楽しめると思います。『ミッキーはなぜ口笛を吹くのか』を読み返したくなりました。
●18:25 ㉕ミニーの家(5分待ち)
 日中20分待ちの時もあって、並ぶのを渋っていたミニーの家。中は(ミニーがいるわけではなく)基本的にはフォトスポットなのですが、撮影待ちで長い列ができていました。私は撮影しませんでしたが、それでも列を抜けるのに10-15分かかったような。
●18:45 ㉖ガジェットのゴーコースター(15分待ち)
 ガジェットも日中は30分近い待ち時間で推移していましたが、空いてきたので乗車。これでトゥーンタウンも全てクリアです。
●19:05 ㉗イッツ・ア・スモールワールド(10分待ち)
 そういえばスモールワールドには乗っていなかったな、と立ち寄りました。ダンボと白雪姫はまだ待ち時間が縮んでいなかったので、閉園間際のラッシュでなんとかする予定でした。
●19:25 ㉘ホーンテッドマンション(60分待ち)
 事前の計画通り、エレクトリカルパレードに合わせて向かいました。待ち時間があまり縮んでおらず想定外でした。実際には30分前後で乗れたので、たぶん「待機列からパレードを見たい人」が居座って列の進みが悪かっただけだと思います。そりゃあ待ちながら見られたら一石二鳥でしょうが、ホンテを優先して並んでいるのだからちゃんと歩いてほしいところですね。「生きているならテキパキと」って、ゴーストホストも言っているでしょう?
●20:00 ㉙ジャングルクルーズ:ザ・ワイルドライフ・エクスペディション(10分待ち)
 この時点で「カントリーベア・シアター」や「ウエスタンリバー鉄道」が営業終了していたので、全制覇ができないことが確定しました。最後がホーンテッドマンションになるのも不吉な感じがしたので、帰り道がてらジャングルクルーズを選択しました。

⇒20:20 退園。
 行けなかったアトラクションは
・スプラッシュマウンテン
・空飛ぶダンボ
・白雪姫と七人のこびと
・カントリーベアシアター
・ウエスタンランドシューティングギャラリー
・ウエスタンリバー鉄道
の6つでした。閉園の21時までいればあと2つはどうにかなったと思いますが、全制覇が不可能とわかった時点でもう自分の体力が残っていませんでした。

 帰りはとことん重いものが欲しくて、東京駅で二郎系ラーメン(豚山)を食べました。旨かったなぁ。

(2)反省点/改善点

①最初から(美女と野獣の)有料FPを買う選択をすること
 事前のシミュレーションが足りませんでした。無課金を過剰に標榜せず、割り切って有料FPを使うべきでした。その分の時間を他(バズなど)に回せれば、アトラクションをあと3-4個回る余裕ができていたように思います。
②19時半頃に閉まってしまうアトラクションを把握しておくこと
 これは知識不足です。日没までに営業終了する2つのアトラクション以外は、(待ち時間が長すぎることによるラインカットの場合を除き)どのタイミングで行っても問題ないものと勘違いしていました。「ウエスタンリバー鉄道」や「カントリーベア・シアター」は、早めにプランに入れておくべきアトラクションでした。
③最後のふんばり/体力
 最後「せめて30個に到達しよう」という気概があれば、キリの良い企画になっていたことでしょう。(「アトラクション30種類!」とかタイトルにできたはず) 「『全制覇を目指す~』と書いておきながら、制覇には失敗しているじゃないか!」みたいなクレームが来たら、それはひとえに私の詰めが甘かったせいです。
 ショーは削れても(生理現象である)食は削れないので、その辺りまで勘案して余裕のあるプランを考えておくべきでした。

(3) 反省点を踏まえた、全制覇のための計画

●朝イチで並ぶところ
モンスターズインク→終え次第バズライトイヤー
●無料FPの取り方
①スペースマウンテン→②ホーンテッドマンション→③スターツアーズの順。
●有料FPの取り方
朝イチで美女と野獣を買う。夕方頃まで混雑を見計らって、乗れるタイミングがなければベイマックスも買う。
※スプラッシュは、やはり待ち時間的には夜に乗れば課金の必要はないと考える。

5.おわりに

 一つの挑戦としてアトラクション全制覇を目標にランドを回ってみましたが、考えることが多く楽しいインだったように思います。
 別に、こんなセオリー身に付けなくてもいいと思うんです。自身にとって、あるいは一緒に行く相手にとって楽しいディズニーであったならそれが一番です。「好きなものを好きなだけ回って幸せ!」というのが、舞浜旅行における最高の過ごし方だと思います。
 それでも何故僕がこんなことをやっているかといえば、「好きなものを好きなだけ周る」上での障壁を出来るだけ無くせたらなと考えているからです。例えば「スペースマウンテン乗りたい!」と思った時に「120分待ちだから並ぶのは厳しいね、他のにしよう」となったら、その瞬間はちょっと悲しいと思うんです。計画力はアトラクションに乗りまくるための技術ではなくて、そういう事態を避けるための技術だと思っています。
 ショー/パレードやレストランを組み込む場合でも、プラン構築の本質は変わりません。今の私の興味は文化や歴史に寄っていますが、こういう理詰めの考え方にも立ち返ってみるとかなり面白い。私のこのnoteが、皆さんにとっての「最高の一日」を実現するための一助となれば幸いです。


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