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2016年の記憶
お久しぶりです!○○高校の△△先輩ですか?
何年ぶりだろう。つい先日、高校時代の先輩と連絡を取ることが出来た。
あのとき、そう私が高校一年生のとき
何気なく、新しい生活に心を弾ませながら
建築科で初めて聞く単語を学んでいた。
アルファベットの立体を描く?
あと、なに?構造?…なんだそれ。
本当のことを言うと建築には全く興味はなくて
ただ友人が行くから、という理由で入学した。 今考えると軽い気持ちだな、、(笑)
それでも建築を学ぶのはそれなりに楽しくて。
だけどそんな日常は長くは続くことなく
すぐに崩れ落ちてしまう。
2016年7月。私の身体に現れたのは、
息苦しさ、生きづらさ、音が煩くて、
どうしても悲しくて辛い気持ち、
どんどん減る体重。
そう、双極性障害(躁うつ病)の症状だった。
双極性障害とは気分が高まる躁状態と気分が落ち込みすぎるうつ状態を繰り返してしまう病気だ。
名前も漢字も難しいこの双極性障害という病気にまるで川に流されるように身体をどんどん取られて夏休み前には学校に行けなくなっていた。
あまりにも苦しかった。
両親には申し訳なくて、そんな自分が嫌いで。
そして約1年という速さで、私の高校生活は幕を閉じた。
あれから四年経った。
高校卒業したかったのに。
こんなはずじゃなかった。
もっと楽しみたかったのに。
高校時代を思い出すと、悪い記憶ばかりだ。
何度も思った。悪い記憶を繰り返し思い出して
苦しんでいた。そして、繰り返せば繰り返すほど
もう、戻れないんだと絶望した。
だけど、先輩との再会で全てを思い出したように私の心に風が吹いた。
今はもう別れてしまった好きだったサッカー部の先輩。その先輩と恋人同士になれたこと。
別室登校をしていた私に、わざわざ暖かい紅茶花伝を差し入れてくれた、先日再会した先輩の事。
一緒に部活を頑張ってくれた友人のこと。
そして悔しくて号泣してしまう私に、
「そんな泣きなさんな。人生色々あるけど、 頑張りなさい」と言ってくれた先生。
いや、きっと忘れていた訳では無い。
絞り出せばまだ出てくるだろう。
戻りたいとはきっとこれからも
何度も何度も何度も思うだろう。
けど、悪い記憶ばかりじゃないよ。
今の私はそう思うよ。
だからさ、確かに高校時代は苦しくて、
失敗してしまったかもしれないけれど、
いまその過去の貴女のお陰で、
人との出会いを大切にできてるんだ。
あの失敗があったから、大切にできてるんだ。
そう、今の私なら過去の自分へ、言える。
きっとそれで大丈夫だよ。
と。
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