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地球ってエロいよな

前に、兄から「地球ってエロいよな」という話をされたことがある。妹にセクハラするのは倫理的にどうかと思う。
ただ兄の話には納得できる部分もあった。
この巨大な大陸の上で数え切れないほどの生命が恋し愛しセックスする。ということはセックスの原産国はMADE in terraではないか?
私は殺生院キアラではないので地球で自慰したりはしないのだが地球がエロであるというのはそうかもしれない。同時にタナトスでもあるわけだが。
そういえば地球が自転する度に兄の輪郭が人々の中にほどけていく感覚があり、これを愛の果てと呼ぶかは定かではないのだが、とりあえずもうちょっと人間としての彩度は保っててくれると嬉しい。要するに人間として尖っててほしいという話である。
たぶん兄が多脚動物(タコとか)になっても愛する自信はあるのだが、マダニとかになられると困るので人間のままでいてほしい。
兄から見た私はいつまでも幼いままなんだろうけど、私から見た兄はリビドーでしか動けない(これは性欲以外の衝動も含む)宇宙人みたいな生命なので早く星に帰ってほしい。
なぜか兄に要望ばかりだしていて癪なので、私達の関係性の良いところでも探して見ようかと思う。
血が繋がっているからなのかは定かでないが私と兄は思考のシンクロが得意だ。世界水泳に出られそうなくらいには。あとふたりともあんまり頭が良くないので普通他人に言ったらドン引きされるような下ネタで爆笑できる。ゴミ溜めのガラクタの間に芽生えた愛のようなものが、私達にはきっとある。あるのか?
私は兄がいないと生きていけないし兄も多分そうだと思うのだが、この関係性は共依存といい、大変不健全でよろしくないと医者の先生には言われた。ただ私達は両方ダメと言われたことをウキウキでやるクソガキの気質があるので今も二人で暮らしている。共依存バンザイ。
孤独に生きることが人間の本来の気質であると最果タヒさんは説いていたが、私は生まれたときから兄がいるのが当たり前だったし兄と一緒に行動してきたのでその考えにはあまり納得できなかった。ただ私はどこまでいっても兄にはなれないし、兄も私になれるわけではないのはそうだと思った。これも孤独なのかもしれない。
ただ私は自分と違う兄のことが結構好きで、違うからこそ人は繋がれるのではないか(そして互いに通じ合ったときにパズルが完成するような快楽があるのではないか)と思う。あまり他人に言っても理解されないが。

そういえば前に私が出した文章は精神的に幼かったらしい。別に幼いことが醜く大人であることが美しいことだとは思えないのだが。世の中の人はあんなに子供を可愛がるのに、他人には大人であれと願っている。私はそれがあまり好きではなくて、だから今回も精一杯努力して大人のように書いている。文語は習得していない。皆に少しでも私のことを好きになってもらいたいのは前の文章から変わっていないので、やはり文体が変わっても中身は幼いままかもしれない。逆コナンと読んで頂きたいです。
そういえば、(コナンで思い出した)殺人ってエロだよな、という話をしたい。兄に言ったところドン引きされたのだが賢い読者の方ならわかって頂けるはずだ。
他者の生命を否定するという傲慢で最悪な行いは一方で背徳的であり、エロでもある気がするのだ。私が殺人を犯す時はその前に兄が私を殺してくれるらしいのでこれを読んでいる方は枕を高くして寝て欲しい。
そういう意味では私も兄の内臓を解剖したいと思っている。何を考えているかわからないところがあるからだ。私は潜在的猟奇殺人鬼かもしれない。まあ兄に対する好意の表現なので大目に見てほしい。
そういえば私と兄がなぜここまで共依存かという事を解説していなかった。端的に言うと、家庭と学校のせいである。私達はお互いに抱きつく事でしか自らの尊厳を守れなかった。ふざけた話である。
よく親から金を盗んで二人、ネカフェで寝泊まりしていた。家出もしたが、子供の私達には生活能力がなかったし、それを社会は認めなかった。あんまり面白い話でもないのだが必要な説明だと思ったので最低限しておいた。
なんか兄の方は私のことを性的な目で見ている節がありそうで気持ち悪いのだが、別にここまで人生破滅してるしどうでもいいか、の感がある。私は別に兄を異性として意識してないが好意的には捉えているためだ。あと兄がめちゃくちゃ腰抜けなので、あっちから手は出してこないだろうという目算もある。
気持ち悪い話をしてすみません。ちょっと怖い。兄がというより、今までの生活が変わることが怖いのだ。
まあでも、もしも、もしもだけれどそうなったら私達は夫婦ですみたいな寒いノリで暮らす羽目になるかもしれない。面倒くさい話である。
ここまで私の長い自分語りを読んでくれてありがとうございます。短歌とかのほうが面白いと思うよ。
それでは。

地球より愛を込めて。









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