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初投稿!自己紹介&道徳開きについて

自己紹介

どうも。初めまして!
森岡健太と言います。小学校教員として働いております。

私は研究主任を言い渡され、喜ぶような変な人です。
(いや、教育について考えることは楽しいんですよ!)

最近、Twitterでは道徳のことをあまりつぶやけていないので
こちらで記事にしてみようと思います。
実は「おもしろすぎて授業したくなる 道徳図解」という本を出すほどに
道徳が大大大好きです。

この度、noteを始めてみることにしました。

もともとモノを書くのは好きなので、ちょっとした挑戦です。
あれかな?喋っているテイストで書けば読みやすいのかな?
と、試行錯誤しながら書きますので、最後まで読んでもらえたら嬉しいです。

さて、noteを始めることにしたキッカケですが

  • Twitterは140字で実践をまとめるには短すぎる。

  • Instagramはおしゃれに投稿するのが難しい・・・

  • Voicyは楽しいけれど、実践を伝えるのは難しい。

こんな感じの理由でnoteをやってみようと思い立ちました。
反応が良ければ継続してみようと思います!


道徳開きについて

さて、お待たせしました!
道徳開きについて紹介していきます。

これはね。どんな授業にも共通することだけれども・・・
授業開きでは

  • その授業でつけたい力が子どもに伝わること

  • 学習のルールを確認すること

まず、この二つは外せないと思っています。

そして!

  • 「ワクワク感」を大切にすること!

これが一番大事かなと。

「うわー!〇〇の教科っておもろそうやなぁ!」
(バリバリの関西弁ですみません笑)
って、なったらさ。
子どものやる気1.5倍くらいになると思いませんか?
(もちろん、それを継続させることも大切ですが・・・)

さてさて、前置きが長くなってしまいました。
ここからは道徳開きについて紹介していきましょう。

最初に学習指導要領解説「道徳編」の道徳科の目標からの引用です。
(太字は筆者)

よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うためには、児童が多様な感じ方や考え方に接することが大切であり、児童が多様な価値観の存在を前提にして、他者と対話したり協働したりしながら、物事を多面的・多角的に考えることが求められる。(中略)物事を多面的・多角的に考える指導のためには、物事を一面的に捉えるのではなく、児童自らが道徳的価値の理解を基に考え、様々な視点から物事を理解し、主体的に学習に取り組むことができるようにすることが大切である。

小学校学習指導要領(平成29年告示)解説「特別の教科 道徳編」p 18〜19

まじめに、引用しながら書いてみましたが、
要するに
「同じことを見ても、捉え方は色々あるよね」
これです。これが伝わればいいなって思うんです。

例えば、駅前のうまいと噂の店のラーメンを食べた時に
A「あぁ。なんてうまいラーメンなんだ!幸せだなぁ。」
B「美味しいけれど、噂ほどではないかなぁ。」
C「味が濃いなぁ。これは飽きてしまう味だ。」

感想は人それぞれですよね。
同じモノを食べているはずなのに感じ方は人それぞれです。

大事なことなのでもう一度言います。
人間は同じモノを見たり、聞いたり、食べたり・・・しても
感じ方が違うのです。

ここを子ども達が理解できるようになってくると、
学級経営もうまくいくと思っています。

例えば、こういうシーン・・・よくありませんか?

Aさんは嫌だと感じていないこともBさんは嫌だと感じることがある。

Cさんは軽いジョークのつもりで言ったことがDさんは「いじめ」だと捉えることがある。

道徳科で多面的・多角的に考える癖が身についてくると
この辺りをクリアできそうです。

「私はその言葉を言われても何とも思わないけれど・・・もしかしたら、友達は嫌に思うかも」

このように感じられるようになったら、クラスは平和になってきますよね。

実際にどうするかという話ですが・・・
まさかクラスでラーメンを食べさせるわけにはいかないので、
私は「虹」を使います。


実際の授業開き

今回は4年生で実際に行ったモノを紹介します。

T「さて、今日から道徳の学習が始まりますね」
T「これまで、どんなことを学習してきましたか?」
子ども達に発表してもらった後に内容項目のA〜Dを簡単に確認します。

スライドで示します

その後、こう問いかけました。
T「道徳を学ぶ時には何を大切にしますか?」

C「人の考えを聞くこと」
C「自分の考えを大切にすること」
C「いっぱい考えること!」

T「ふむふむ。では、そいうことが大切に出来るのか実験してみよう!」
T「お試しコーナー『にじをかいてみよう」です!」
実際にプリントに虹を描いてもらいます。

さて、皆さんは虹を正確に描くことができるでしょうか?
子どもに描いてもらうと多種多様です。
たくさんの色で描く子。
7色で描く子。
雲の上に描く子。
半円のように描く子。
斜めにかかっているように描く子。

T「では、隣の人と見比べてみましょう。」
このように伝えて見比べてもらいます。
その時点で子ども達の顔は驚きであふれます。

さて、では正解を見ていきましょう。
このように伝えて虹を示していきます。
(ここではあえて「正解」という言葉を使いました)

T「日本人は虹を7色で捉えています。」
C「お!合ってた!」
C「順番が違ったなぁ」
子ども達からはこんな声が聞こえてきます。

そこで、さらに
T「では、他の国ではどうでしょうか?」
このように問いかけ、他の国の人がどのように捉えているのかを画像のように示していきます。

このように隠しながら提示していきます。

徐々にスライドをめくり進めていきます。

実はアメリカとイギリスは6色で捉えられています


ドイツは5色

めくりながら、途中でクイズを出していきます。
T「では、アフリカのバサ族は何色で見えているかな?」
順番にめくっているので、これには子ども達も2色と答えてくれます。
T「赤色と何色だと思う?」

さて、みなさんは何色だと思いますか?
黄色?
緑?
紫?
それとも・・・?

ページをスクロールする前に少し考えてみてください。

考えましたか?

それでは、答えを発表します。


答えは黒!

答えはまさかの「黒色」だそうです!!

(色の認識が「赤」と「黒」の2色なので、そういう答えになるのだとか・・・)

さて、ここまでくると左側が気になりますよね。

こんな感じになっています。

アフリカの「アル部族」は8色

面白いですよね。

同じアフリカなのに、一方は2色、もう一方は8色と捉えています。

では、みなさんにも最後の問題です。

T「実際の虹は何色なのでしょうか?」
(考える時間をとります)

答えはこうなります。

?色です

そうです。

実は、明確に何色とは言えないのですよね。

日本人は絵本などに7色と出てくるのでそのように思い込んでいますが、
実際には何色かは数えられません。

だって、虹はグラデーションになっているのだから。

ここまでの体験で子ども達に少し説明します。

T「同じ『虹』というものを見ても、国によって、あるいは、人によって実は何色なのかという捉え方が違います。」

T「では、実験②にいきます。みなさんは友達が欲しいですか?」
C「欲しいです。」
T「親友は欲しいですか?」
C「欲しいです!」
T「ところで、友達と親友は何が違うのでしょうか?では、シンキングタイム!」

ここでは、対話の時間をたっぷりと取ります。

対話が終わった後・・・
T「どうですか?隣の人と考えが同じだった人?違った人?」
(挙手して確認します。考えがちがうに手が挙がります。)

T「そうですね。みんなは同じ「友達」について考えました。でもね。今手を挙げたように捉え方が違いましたよね。」

このようにして
「虹」についての捉え方が違うこと
「友達」についての捉え方が違うこと
これらを明確化していきます。

ちなみに、「友達」をテーマにしたのは次の時間への伏線となっています。
次の授業時間に扱う内容項目の問いをもってきたらいいと思います。

さて、ここまででつけたい力
「同じモノを見ても、捉え方が違う」
それを対話することで自分の考えを広げたり深めたりする
という、方向性について子ども達と一緒に確認ができました。

学習ルールの確認

先輩のノートは効果抜群

ここで、先輩のノートを見たいですか?
と、先輩のノート(過去に受け持った子のやつです。もちろん承認済みです。)を見せます。(今回はオンラインの記事なので掲載できませんが・・・)

先輩のノートは、多種多様な書き方がなされています。
私は黒板を「写す」という指導はしていないので、子ども達は考えたことをそれぞれイラストや図や言葉で表しています。

T「これらは全て同じ授業を受けて書かれたものです。もう分かりますね。同じ授業を受けても、見え方、考え方が違うのです。道徳ではそこを楽しんでください。そして、話し合いをして自分の考えを広げたり、深めたりすることも楽しんでくださいね。」

T「最後にノートのルール確認をします。」


ルールを示します

私が提示しているルールは画像の通りです。
かっこいい言葉じゃなくていいので、「自分の言葉」「自分の考え」で書いてねと伝えています。


さて、いかがだったでしょうか?
道徳開きについてイメージを持てたでしょうか?

今回は直接教材を使わないパターンの道徳開きでしたが、
もちろん教材を使ってやるパターンもあります。
学年の実態に応じて変えていくとよいでしょう。

どちらの場合でも、
「道徳って楽しいなぁ」というワクワク感を大切にしたいものですね。

初noteは何だかんだで、4000字近くになってしましました。
ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます!

あなたのハートが次回の記事へのモチベーションへなります!
よければ、ポチッとしてもらえると嬉しいです。

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