ティールという“服”を着るにはそれに見合った中身を磨くべき
1.昨日の仕事終わり、書店でティール型組織に関する本を立ち読みした。
ティール型組織。組織の形が独裁から民主へと進化するとの仮説の下、ティール型組織はその最新型に位置づけられるらしい。
この組織では目的がメンバー間で共有され、評価基準もガラス張りになり、業務の進捗は元より売上・予算・人材も各自が管理するので、管理者がいらなくなるか、その在り方が大きく変わるとのこと。
ざっと読んだ感じではこんな内容だったと思う。
2.思うにティール型組織は今の時代の流れに合った考えではあるが、マストというより理想的な形としてとらえた方が良いと思った。
この形態はバーナードの組織の3要素、すなわち目的・コミュニケーション・貢献意欲が最大限に満たされた形なので、これが適用できる会社組織は限られてくると思う。
というより、そもそもこの形を適用するにふさわしい個の力を日本人は有しているのだろうか。
思うにこの考え方のイメージはサッカーで言えばブラジル代表、通称カナリア軍団に近いと思う。
個々の能力が相当高く自律的でかつゴールという目的を共有し、そのためにポジションチェンジもできる柔軟性もある。
かつトリッキーで固定観念にとらわれていないので例えばロナウジーニョのセンタリングに見せかけたゴールやロベカルの悪魔の左足のようにポジションにかかわらずゴールをはじき出すすごさがある。
日本代表はかつてそんなチームにしようとしてジーコを監督にして目指したが失敗した経緯もある。でもそれは仕方ない事だと思う。
こんな最強な組織は世界を探してもそう多くないし、それをもとめるのは酷すぎるだろう。
もちろんそれを適用するに相応しい組織風土と質の高い従業員がいるならやるべきと思う。自分の会社もその段階になれば喜んで適用しよう。
でもその土台がないのにこのティール型組織を適用すれば却って組織が機能不全に陥るのは日の目を見るより明か。
3. ヴィヴィアンウエストストウッドを着ればセックスピストルズになれるのではない。セックスピストルズが放つパンクの精神をビビアンウェストウッドの服が際立たせてくれるということ。
組織形態もこれに同じ。本当におしゃれな人は自分の個性を引き立ててくれる服を選ぶものだと思う。
自社もいつかはティール型組織という“服”を着るにふさわしい組織にしていくため中身を磨いていこうと思う。
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