竹ちゃんのこと
出社前に竹ちゃんと会った。
竹ちゃんと会うと元気になって、自分に優しくしようと思える。
そうなるのは彼女のテンションはもちろんなんだけど、視覚的な情報も大きいと感じた。
金色とピンクの髪の毛、クリアフレームの丸メガネ、パープルのトップス、ゆったりした豹柄のパンツ、靴下は意外と白で、黒い靴はソールが蛍光ピンク、という出で立ち。
どうしても目が覚める。
■第一印象
かつて竹ちゃんとは池袋のHUGというシェアハウスで一緒に暮らしていた。
内見の際にドミトリーの彼女のベッドを見て絶句。
私の知っているベッドの形をしていなかった。
詳細には書かないけど見たことのある人には伝わるだろう。
「人間性は保証する!本当にいい子!」
という久保さんの言葉を信じてHUGに申し込んでみた。
彼女との付き合いは不安な気持ちで始まった。
■共同生活
久保さんの言う通りいい人で、会ったら好きになった。
まだ知り合ったばかりの頃、今からラーメンに行こうと声をかけてくれて、二つ返事で行ったら逆にびっくりされた。夜の24時過ぎだった。
それからも深夜ラーメン、やまたくと一緒に深夜スイーツ、けいちゃんと一緒に深夜の居酒屋へ行ったり、そんな日々を過ごした。
■それから
私は3ヶ月ほどHUGで暮らして引っ越した。
竹ちゃんは先月、カネがないという理由で引っ越したと聞いた。
今朝は喫茶アメリカンで一緒にでっかいサンドを食べた。
本当にでかかった。
社会をただよう私に竹ちゃんは、友達のお父さんでありホタルイカ漁師をされてる方が、その仕事を天職のように楽しそうに働いてること、彼がその仕事を始めたのはたった5年前であることを教えてくれた。
生き方はゆっくり決めたらいいんじゃない、って。
子どもの頃に漫画家になる気持ちを込めて”竹漫”という愛称を名乗ったといつか教えてくれたことを思い出した。
別れたあとに後ろ姿を見て、彼女が漫画みたいだなと思った。
イエスマンでフッ軽で派手で激務なのにお金ないって、大丈夫?と思わず言いそうになるけど、ちゃんと好きなことを大事にして生きてる。
素敵だなあと思った。
そんな竹ちゃんのことを伝えたくなって書いたのでした。
2022年4月20日 あおい
■余談
9月の読書メモ内に書いた女の子は竹ちゃんのことでした。
おしまい。
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