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レモンのいれもん

「なんでテレビ業界を目指されたのですか?」
「なんでテレビ業界に就職したの?」

美容院、就活の面接、地元の友達、はたまた近所の居酒屋。ADとして働いている(働きたい!)と話すと色々なところで聞かれる質問です。
「小さい頃からテレビを見るのが大好きだったからです!」と、僕はできるだけ元気に答えるようにしています。
なぜならそれが相手の1番求めている回答な気がするからです。
「なぜテレビ業界に就職したいと思ったのか」そこに至るまでの経緯は、美容院で髪染めクリームを作っている合間でするのには少し長くなります。
僕がなんでテレビ業界に入りたいと思ったのか。そんなことを少しお話しできればと思います。

小中で好きだった番組

初めまして、1年目多良仁志です。1999年12月11年生まれ、愛知県出身です。
僕達世代のバラエティ番組といえば「はねとび」「ヘキサゴン」「めちゃイケ」「イッテQ」...クラスの一軍から真面目な女の子、オタクっぽい子までみんなが見ていたと言っても過言ではないと思います。ただ、僕はそのどれもあまり見たことがなく、めちゃイケの時間には世界一受けたい授業見てたし、イッテQの時間には大河ドラマを見ていました。
別段、厳しい家庭というわけでもなかったですが、ザ!バラエティ番組!みたいなものを見せて貰った記憶がないです。
そんな小学生の僕でも欠かさず見ていて、毎回放送後に友達と盛り上がった番組があります。それは逃走中です。
ハンターから逃げ切れるのか追い付かれるのかミッションに間に合うのかどうか、画面の前で一喜一憂していたことを覚えています。
僕達の小学校では一学期に一回くらいレクリエーションの時間があって、自分達たちでやりたい遊びを決めてクラスのみんなでやるという時間がありました。大体ドッジボールかなにかに決まることが多いのですが、そこで僕が勇気を出して逃走中を学校のグランドでやってみないかと提案したことがあります。
なんとか過半数の賛成を得て、5年2組男女合わせて30人程度で逃走中をやることに決まりした。
提案してしまったからにはミッションを考え、クラスの足の速い子たちにハンターをお願いして、とその一学期に一回のイベントの運営をしました。
結果としては、全然うまく進行できませんでした。そりゃそうです。1人でグランド全体を管理できるわけもなくどこで誰がなんのミッションをしているかもわからないどころか、ハンターが必死に追いかけてみんな逃げる。1人捕まる。追いかける。逃げる。また1人捕まる....これではただの鬼ごっこです。
この時に、逃走中はハンターの配置や、世界観の作り込み、ミッションの設定などテレビ番組として面白く「見える」ように綿密にセッティングされていて、その上で成り立っているんだろうなぁと感じました。テレビ番組を作る人は凄いなぁと幼いながらに思ったことを覚えています。

再び、僕がテレビの流行りの輪に入れたのは中学生の頃放送されていたテラスハウスでした。当時好きだった隣の席の女の子と話したくて、共通の話題作りに見始めたテラスハウスにすっかりハマってしまいました。
中学生の自分にとって、キラキラした男女の日常は刺激的で、華やかな世界に憧れを持ったことを覚えています。
ちなみにNetflixで過去のテラスハウスが配信されていて最近またseason1の最初から1人でお酒を飲みながら見ています。
ただ、「これ部屋の中に鏡置いてあるけどカメラが映り込まないのはどうしてなんだろう」とか「スーパーに男女2人で買い物に行っているけど、食品のラベルが映り込んでいて大丈夫なんだろうか」とかAD目線で見てしまい、中学生の頃みたいに純粋にテラハの世界を楽しめないのが悔しいです。
あと普通に2人きりのはずのシーンでカメラがバンッバン動くのおかしいだろ!

大学→就活

大学時代に所属していたゼミでは、月一回くらい各界で活躍されている方の講演会を聞くという活動がありました。就職活動直前のタイミングで名古屋のテレビ局でプロデューサーをされている方の講演会を聞きました。その時まで、テレビ番組の制作は完全に裏方の仕事だと思っていたけどその方のプレゼンは出役としてでも遜色ないレベルに上手で、人にモノを伝える仕事の凄さを痛感し、憧れを持ちました。
そんなことがありながら、就職活動のタイミングで僕はテレビ業界を目指すことになりました。シオンの先輩方のnoteを見ていても分かる通り、スポーツで好成績を残していたり、世界一周してたり、モデル活動をしてたりと制作会社を受ける人たちは凄まじい経歴を持っていたりします。僕は小学校で入っていた地域の野球チームがきつすぎて少年野球で野球を辞めましたし、中学の英語の成績で2を取ったことがあります。もちろん道を歩いていてモデルにならないかとスカウトされたこともないです。
こんな僕ですが、採用して下さったシオンには感謝しています。頑張ります!

楽しい買い出し

最後に、小学校の頃仲が良かった外国人の男の子でとてもダジャレが好きな子がいました。
自称1000個の駄洒落を持つ、彼の1番好きなダジャレが「レモンのいれもん」でした。彼曰く日本語の組み合わせが1番いいのが「レモンのいれもん」だそうで、今考えてみてもなかなか日本語は難しいなと思うばかりです。
ある時、あまりにも「レモンのいれもん」「レモンのいれもん」とうるさいので、僕は彼に言いました。「レモンのいれもんなんてものはなくて、レモンをいれとくもんがあるとすればきっとそれはただの皿だよ」って。
今朝、収録のための買い出し中、先輩から送られてきたラインになります。

「サントス!!俺、今。東京でレモンのいれもん探す仕事しとるよーー!!」

株式会社シオン
アシスタントディレクター
多良 仁志


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