ゴールデンカムイ 266話感想と考察

少しずつソフィアを追い詰めていく、長谷川さん。


尾形あんこう鍋回を彷彿させる。

フィーナさんとオリガの死が、何にも活かされていない。
革命家とうたいながら、ソフィアは賊のテロリストに、そして何の信念もなく、キロランケの弔い合戦に北海道へ。

にしても、月島も鯉登少尉も自分のことしか興味が無さ過ぎでしょと…
月島に関しては「俺にロシア語覚えさせたのは私情なのか?」という疑問でしょうし、鯉登少尉は鶴見さんに同情→ソフィアへの怒りで鶴見中尉への信仰心復活してそう…厄介すぎる。


月島は鶴見さんへの依存を脱却してからが始まりかと。
杉元仕留め損なった責任を、取らなければならないですし。

鯉登少尉はどうなのだろう…

私腹のためじゃないと分かったならば、信仰心復活してそうですけど、薩摩の気風で人に服従できる性格ではないですし、信仰心復活したのなら、尾形に対する態度も元通りだろうなで…何とも。

月島は鶴見中尉依存脱却できるのか…

そしてソフィアは…


長谷川が母方の姓ならば、幸一の名は父か祖父の名かなと。
全て偽っているわけでなくて良かった。

にしても、答えにくい(答えられない)質問の後に、答えられる(キロランケの手紙のこと)を質問したら答えるしかない上に、精神的に追い詰められているから嘘は絶対につけないというエグいやり方。

月島の「そんなこと聞いてどうする?」の直後に即答えが出る構成凄い。
ソフィアへの揺さぶりは、キロランケの手紙の内容を聞き出すため。

ここの演技物凄く聞きたいけれども、アニメ化は多分無理…揺れる照明の中、狭い空間で動き回りながら喋る。

靴音と雨音とランプの揺れる音と骨の擦れる音。
しかも動き追随するカメラワークつきの長回し。
でも、これをアニメ化できたら凄い映像だなと。しかも音が多いのでBGM一切無しで。

アニメ3期はシリアスな会話劇多いのに、BGM煩かった…

2期までは、それほど気にならなかったのに。
いや、尾形あんこう鍋回も語り口は怪談なのに、ピアノBGMというのも合ってはいないですけど、まだピアノなのでそこまでは…
3期バイオリンやオケはちょっとうるさいなと…会話劇なのに、無駄にBGMで気分とか情緒盛り上げようとする風潮苦手なので、BGMのボリューム大きいと気になる。

にしても野田先生照明のこだわり凄いなと。
今回は動くたびに揺れる照明。

照明にこだわっている回は、照明と証明をかけているんだな。ですけど、こういうメタファー解説するのは、みなまで言わすな感が…

雨の日薄暗い教会ランプの光の中での告解。
雨が降るというのが、また関谷回のようで…
雨降り→それで恨みが晴れるのか?

あくまでも、ソフィアに罪を自覚させるためと自分の痛みを知ってもらうためで、ソフィアが罪悪感に押しつぶされて気がおかしくなろうが、知ったことではない。
アシリパさんが「もうこれ以上は…」と止めるのを待っているような、止めないのを期待しているような。

その前に鯉登少尉か月島が堪えられなくなって水差すかも…という…

どちらなのだろう。アシリパさん「私は殺さない」と尾形と約束したけれども、人の殺し方を教わった父の人の殺し方の実践を目の当たりにしてる。
だからといって、ソフィア生かしたり許すというのも違う気が。

鶴見さんは、キロランケに同情したかも。
ソフィアに、妻子を捨て命をかける価値はないという所で。
そこは、尾形も白石も思った所かと、でもアシリパさんだけは「アチャが憧れた人だから」になった。

アシリパさんの「ソフィアはそんな人じゃない」発言は、やっぱり「鶴見中尉はそういう男だ」と言う杉元と同類…何を知ってそう思ったんだ…という。

アシリパさんのほうは、まだ杉元より根拠はある。
鶴見さんはアシリパさんの「アチャが憧れた人だから」という部分を、ソフィアの現実を突きつけて、アチャへの幻想を壊すつもりなんだなと。
父離れできていないアシリパさんに、巣立ちの通過儀礼。  

尾形は父離れする必要もないなと…
アニメでは母性求めるマザコン的に描かれていますけれども、鶴見中尉は母でもあり父でもあるので、親離れする必要もないけれども、むしろ鶴見さんのほうが子離れできてないよなと。

寂しいのはお互いさまで、正しく舐め合う傷は

という椎名林檎『本能』の歌詞思い出す。

やっぱり父は異性だから女の子の母代わりにはなれない。というのは前から思っていたところですが、アシリパさん前にした鶴見さんもそうだなと。

アシリパさんの本当の父になりたい鶴見さんは、アシリパさんにオリガを重ねているのかも。

これはキロランケへの弔いでもある。
本来ならば、キロランケに直接聞くべきことをソフィアに問いただしているので、キロランケを殺した鯉登少尉にも、気付けばですけど、罪悪感が重くのしかかりそう。

殺すべき相手を殺せなかった月島と、本来なら助けるべき人間を殺した鯉登少尉…


L'Arc~en~Ciel
DRINK IT DOWN歌詞から引用

永遠に沈むような錯覚に抱かれてどこまで正気でいられるのか?


あと3話か4話にかけて、この狂気が続くのかと思うと胃が…


どの面下げて杉元が土方さんたちに援軍頼みに行くのかも、楽しみ。
そして、どの面下げて土方さん引き連れて、二百円契約した鶴見中尉たちからアシリパさん連れ戻す気なんだと…

白石、通常時の鶴見中尉をよくご存知なようで。

アオリ文、完成の法則
杉石に“力”を加えると…おわかりだろうか…


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?