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未知の家へ

一面の蓮に囲まれた道を
自転車を漕いで走らせた。
どこまでもどこまでも、
ずーっと続く蓮の道を罪悪感と
心の痛みを感じながら未知の家へ向かった。

未知の家に着き門の前でチャイムを鳴らすと
「はーい」と声が聞こえた。

私は、未知に何を言われても
それは自分がやったことなのだからと
覚悟していた。

扉を開け、家から出てきた未知は
笑顔だった。

「どうしたの?」と言われ、
私はすぐに「あんなことしてごめんなさい!」と
深く頭を下げて誤った。

未知から何を言われてもいいと覚悟していた、のに

「うん、良いよ。許すよ」と笑顔だった。

「どうして怒らないの?」と聞くと

「あなたは、他のみんなと違うもん!」と未知は笑顔で言った。

そして、未知は最後にこう言ったのだ

「だって、あなたはこうやって家まで
 謝りにきてくれたじゃない!」と。。。

あー、この子はなんていい子なんだろう。

私は思った。

「人は見かけで判断してはいけない」と
両親からいつも言われていた。

見た目の表面だけを見るものではない。と
この時思った。

未知は、なんて心が優しく綺麗なんだと思った。

私は、自分がされて嫌なことは
人にしないと決めた。

未知とはずっと友達でいたい
と思った。

未知との関係はその後もずっと続いた。
この時間がずっと続くと思っていた。

たくさん笑って
たくさん話して
楽しく続いていくと思っていた。。。

つづく

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