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アサーション:自己表現の力を身につけよう

こんにちは。しんしん心理研究所の心理師Shingoです。今回はコミュニケーションスキルのひとつである「アサーション」について解説してみたいと思います。アサーションは、自己表現のスキルのひとつであり、自分の意見や感情を適切に伝えることができる能力です。

アサーションを上手に活用することで、人間関係の改善やストレスの軽減、自己肯定感の向上など、さまざまなメリットが得られます。この記事では、アサーションの基本から日常生活での活用方法までをできるだけ分かりやすく解説します。

アサーションとは何か?

アサーションは、自分の意見や感情を明確かつ適切に表現する能力です。アサーションは、積極的なコミュニケーションの一形態であり、他者とのコミュニケーションを円滑にし、自己を尊重し、他者を尊重するための重要なスキルです。1950年代にアメリカ合衆国で行動療法のトレーニングとして開発されました。

コミュニケーションの3タイプ

  • アグレッシブ(私だけOK)
    攻撃的なコミュニケーションタイプで、自己主張が強く自分の意見を曲げず突き通そうとします。
    相手の意見や気持ちをまったく気にせず自分のことだけを考えたコミュニケーションをとるタイプです。特に立場が上の人がとってしまいがちな態度と言えるでしょう。

  • ノンアサーティブ(あなただけOK)
    非主張的なコミュニケーションタイプで、自己主張することなく相手の意見や主張をそのまま受け入れてしまいます。
    本当は違う意見や提案があっても相手の拒絶や否定されることを恐れ、自分の気持ちを押し殺してしまうタイプです。自己肯定感が低かったり立場的に弱い人がその場をやり過ごすためにとってしまう態度に多いです。

  • アサーティブ(私もOK、あなたもOK)
    自己主張はしますが、自分の意見だけを押し通すわけではなく、相手の意見も聞き入れて、お互いの妥協点を探るコミュニケーションです。
    建設的な議論をすることであり、そこには自分だけでなく相手や全体を考えた最善を提案する姿勢があります。

アグレッシブだと自分の気持ち的にはいいかも知れませんが、周りがついてこれず、いつの間にか組織やコミュニティの中で孤立してしまうこともあります。またノンアサーティブの場合周りとの波風は立たずにその場では上手く行っているように見えますが、そこには自己犠牲があり自分の中に多少なりともモヤモヤする気持ちがストレスとして溜まってしまいます。

アグレッシブやノンアサーティブに極端に偏らず、自分にも相手にも受け入れやすい提案型のアサーティブなコミュニケーションが心の健康を保つためにも有効なことは言うまでもないでしょう。

アサーションの特徴

アサーションとは、自己表現や自己主張を行うことで、自己の権利や感情を尊重しつつ、相手との関係を良好に保つためのコミュニケーションスタイルです。以下に、アサーションの特徴を詳しく解説します。

1. 自己主張

アサーションは、自己の意見や感情をはっきりと主張することを意味します。自分の考えや感情を率直に相手に伝えることで、自己を尊重し、自己価値を高めます。

2. 直接性

アサーションは、率直かつ明確な表現を特徴とします。遠回しに伝えず、直接的に相手に伝えることで、誤解を避け、効果的なコミュニケーションが可能となります。

3. 礼儀正しさ

アサーションは、相手の権利や感情を尊重することも大切です。そのため、礼儀正しい言葉遣いやトーンでコミュニケーションを行います。

4. 積極性

アサーションは、自ら考え、行動する積極性を表します。自分のニーズや目標を達成するために、積極的にコミュニケーションを行います。

5. 非攻撃性

アサーションは、相手を攻撃することなく、自分の意見や感情を表現します。非攻撃的な態度でコミュニケーションを行うことで、相手との関係を損なうことなく、自己表現ができます。

6. 聞き手を尊重する姿勢

アサーションは、相手の意見や感情を尊重する姿勢も重要です。相手の意見を受け入れ、理解しようとする姿勢がアサーションの一環です。

7. 自己信頼

アサーションは、自己を信頼し、自分の意見や感情を大切にすることから生まれます。自己信頼があることで、他者に対しても自信を持ってコミュニケーションを行うことができます。

8. 適切な目標設定

アサーションは、適切な目標設定に基づいて行われます。自己のニーズや目標を明確にし、それを達成するための効果的なコミュニケーションを行います。

これらの特徴を持つアサーションは、自己を尊重し、相手との関係を良好に保つために非常に有効なコミュニケーションスタイルです。

アサーションの基本原則

アサーションの4原則は、「誠実」「率直」「対等」「自己責任」です。

  1. 誠実
    自分の意見や感情を正直に伝えることを指します。自分自身や他者に対して正直であることは、信頼関係を築く上で重要です。自分の本当の気持ちを隠さず、オープンで誠実なコミュニケーションを心がけましょう。

  2. 率直
    自分のメッセージをはっきりと、直接的に伝えることです。他者を惑わすことなく、明確で明快な言葉で意見や感情を伝えることが重要です。遠回しに伝えたり、間接的な表現を使わずに、率直にコミュニケーションを行いましょう。

  3. 対等
    他者との関係を対等に扱うことを示します。相手を尊重し、自分と相手の権利や感情を平等に考慮します。コミュニケーションは一方的ではなく、お互いが対等な立場で情報や意見を交換することが重要です。

  4. 自己責任
    自分の行動や結果に責任を持つことです。自分の意見や感情を表現する際には、相手の反応や結果に対しても自分が責任を持ちます。自分の言動がどのような結果をもたらすかを考え、自己責任を持って行動しましょう。

これらの4つの原則を守ることで、アサーションのスキルを発展させ、より効果的なコミュニケーションを実現することができます。

まとめ

アサーションは、自己表現の力を高め、良好な人間関係を築くための重要なスキルです。自分の意見や感情を明確に伝えることで、自己肯定感が向上し、ストレスが軽減されます。日常生活で積極的にアサーションを活用し、より良いコミュニケーションと人間関係を築いていきましょう。
しんしん心理研究所ではアサーティブトレーニングについてもサポートしています。気になる人はお気軽のご相談ください。

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