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自分に自信がないのなんでなん?

こんにちは。しんしん心理研究所の心理師Shingo(しんしん)です。あなたは自分に自信がありますか?という質問に多くの人は即答で「はい」とは答えられないのではないでしょうか?
「自信がない」という感情は多くの人が持つ共通の悩みです。 何かを決断する際に余裕がなかったり、自分の選択が正しいかどうか不安に感じたり、他人と比較して自分は劣っていると感じることは、誰しも一度は経験したことがあるのではないかと思います。今回は、なぜ自分に自信が持てないのか?心理的な原因を探り、どのようにすれば自分に自信が持てるようになるのかを考察します。

自分に自信がない理由

1. 自己評価の歪み

自分に自信がない主な理由の一つは、「自己評価の歪み」です。 多くの人は自分自身に対して、他人に対するものとは異なる評価基準を持つ傾向があります。上手くいった時には「たまたま」「運が良かった」と思って過小評価します。これは心理学において「インポスター症候群」とも呼ばれる現象です。上昇志向の高い人や、完璧主義な傾向が強い人ほど、このような感情を抱きやすいと言われています。

自己評価が低くなってしまうのは、過去の経験や育った環境、そして社会的な影響により引き起こされることが多いです。また、現代はSNSやメディアによる「成功者」のイメージが強調される環境も、自分に自信を持ちづらくする一因となっています。

2. 他人と自分を比較する

他人と自分を比較してしまうことも、自信のないことにつながります。 私たちは、つい他人の成功や才能を見て、自分とは違うと感じることがあります。他人が成功している姿を見て、自分は劣っているように感じたり、劣等感を抱いたりします。 そこには「表面上の成功」しか見ておらず、その裏にある努力や失敗、苦労を知ることはほとんどありません。

心理学者のアドラーは、「すべての人は劣等感を持っている。しかし、劣等感は病気ではない。むしろ、健康で正常な努力と成長への刺激である」と述べています。人と比べて劣等感を抱くことは自然なことであり、劣等感があるから成長や努力が生まれるのです。

3. 失敗の恐れと成功へのプレッシャー

失敗を恐れることも、自信がないことに大きく影響します。過去に失敗を経験したことがあった場合、「また失敗するのではないか」という考えが頭に浮かんでしまい、挑戦をためらうことが起こります。この恐れはチャレンジする機会を失ってしまい、自分で成長するチャンスを逃すことになりかねません。

「成功しなければいけない」「期待に応えなければならない」というプレッシャーを感じると、そのプレッシャーに耐えられず、行動を回避してしまい、結果的に自信をさらに失う結果になってしまいます。いきなり大きな成功は必要ではなく、とにかく挑戦してみて成功や失敗を繰り返していき、小さな成功体験でも少しずつ積み重ねていくことがとても大切です。

自信をつけるための対策

ではいったいどうすれば、自分に自信を持てるようになるのか?またどのような対策が有効なのか?ここでは、心理的なアプローチをいくつか紹介します。

1. 自己理解を深める

自信をつける第一歩は、自分自身を正しく理解することです。自分の強みや弱み、価値観や目標をしっかりと客観的に把握することで、自分に対して現実的な期待を持つことができます。 これは「メタ認知」と呼ばれ、心理療法でも重要な要素です。自分が何を大切にしているのか、どんな場面で力を発揮できるのかを知ることで、自己評価の歪みを修正することができます。

具体的な対策は、日記を書く習慣をつけることが挙げられます。自分の思考や感情を書き出すことで、客観的にとらえて俯瞰すことができます。 また、過去の成功体験や努力した過程を振り返ることで、「自分もやればできる」という自信を少しずつ持てるようになるでしょう。

2. 小さな成功を積み重ねる

自信はいきなり、大きな成功から生まれるものではなく、日々の小さな成功から育まれます。 大きな目標を達成しようとするあまり、完璧を求めることは逆にプレッシャーとなり失敗するリスクが高く、自信を失う原因になります。達成可能な小さな目標を設定し、それを一つずつクリアしていくことで、自己有効力感を高めることが重要です。

具体的には、毎日のタスクを達成する中で「今日はこれを達成した」「思い通りにできた」という小さな成功体験を意識的に認識しましょう。小さな成功でも積み重ねていくことで、自分に自信が持てるようになります。

3. 成功と失敗を正しく認識する

成功や失敗はあくまでも、途中経過であると認識することも、自信をつけるために重要です。また成功したとしても「運が良かった」「才能があった」ではなく、「自分自身が努力した結果として得られたもの」として評価することで、成功への歪んだ認識を避けることができます。

フロイトやアドラーなどの心理学者たちは、人間の成長には成功と失敗のバランスが必要であり、失敗を恐れずに挑戦し続ける姿勢が自信を育むと説いています。

4.他の人との比較をやめる

私たちはそれぞれ異なるバックグラウンドや才能、目標を持っており、他人と自分を比較すること自体が意味のないことを理解することも重要です。他人と比較するのではなく、過去の自分と努力した今の自分を比較し、自分が成長していることを自分自身で確認することで、さらなる成長へのモチベーションとしていきましょう。周りに振り回されず、自分のことに集中することで適切な自己評価が出来るようになります。

まとめ

自分に自信がないと感じる理由は、自己評価の歪み、他人との比較、失敗への恐れなど、さまざまな課題が複雑に絡み合っています。しかし、自分で自信を回復し、自分らしい人生を歩むことは可能です。

自分と向き合い自分を知ることで冷静に自己評価をして、小さな成功を積み重ね、他人との比較をやめることで、少しずつ自分の成長を実感しましょう。自分への自信は一朝一夕には手に入らないものですが、日々の積み重ねがとても大切です。

しんしん心理研究所では「自分らしく自分のために生きる人」を全力でサポートしています。なかなか自分に自信が持てなくて困っている人はいつでも相談に来てください。

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