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サポート資源を持つ

こんにちは。しんしん心理研究所の心理師Shingo(しんしん)です。皆さんは困った時に自分を助けてくれる存在を持っていますか?
私たちは日々多くのストレスや問題に直面しています。仕事、家庭、人間関係、そして時には自分自身との向き合い方に悩むこともあるでしょう。そのようなとき、自分ひとりで全て解決しようとするのは非常に難しいことです。心身の健康を見極め、充実した人生を過ごすためには、自分を助けてくれる様々な「サポート資源」を持つことが重要です。今回は、自分を支えてくれる人々や制度、サービス、専門家など、複数のサポート資源を持つことの大切さについて考えていきます。

1.サポート資源とは何か

まず、サポート資源とは何かを定義しましょう。家族や友人など親しい人々、職場の同僚や上司、地域のコミュニティ、福祉サービスや専門のカウンセラー、医師などが考えられます。

サポート資源にはいくつかの種類があります。

  • 感情的サポート
    自分の悩みや気持ちを聞いてもらえる相手。共感や安心感を得られるサポートです。家族や友人、カウンセラーなどが該当します。

  • 問題のサポート
    実際の生活で直面する問題を解決するための具体的なサポートです。例えば、福祉サービスや法律相談、医療機関の利用がなどが含まれます。

  • 情報的なサポート
    問題を解決するための知識やアドバイスを提供してくれるサポートです。専門家やインターネット上の情報がこれにあたります。

  • ネットワークのサポート
    自分の周りにいる人々や所属している組織など、実際に繋がっているサポートです。地域のつながり、職場での人間関係などがこれに含まれます。

このように、サポート資源は多岐にわたり、私たちの生活の様々な面で役割を果たしています。

2. 複数のサポート資源を持つことのメリット

1つのサポート資源に頼るのではなく、複数のサポート資源を持つことには大きなメリットがあります。以下にその理由を挙げます。

2-1. 心理的安定の確保

人生の中で問題が発生したとき、1つのサポート資源に頼りすぎると、そのサポート資源がうまく機能しなくなったときに大きな不安や孤立感を感じることがあります。家族が忙しかったり、友人に連絡してもすぐに応答がなかったりすると、自分が孤立しているように感じられるかもしれません。 しかし、複数の友人や専門家、福祉サービスなど他のサポート資源も活用できる場合、そのリスクは軽減されます。

複数のサポート資源を持つことで、1つのサポート資源が使えなくても他のサポート資源が補完し、安心感を得ることができます。

2-2. 多角的な視点での問題解決

人それぞれ異なる背景や価値観を持っているため、1つのサポート資源から提供されるアドバイスやサポートには限界があるかもしれません。複数のサポート資源を持つことで、いろいろな視点で助言を得ることができ、より有効な解決策が見つかるでしょう。

例えば、友人からの感情のサポートとカウンセラーからの専門的なアドバイス、そして福祉サービスからの具体的な援助を受けることで、問題を多角的に解決することが可能になります。

2-3. 自己成長の促進

多様なサポート資源を利用することで、自分自身の視点が広がり、新たな気づきや成長の機会を得ることができます。異なる分野の専門家や経験を持つ人々との関わりは、新しいスキルや知識を学ぶことができ、自己成長を促進します。

また、異なるサポート資源を活用することで、自分の強みや弱みをより深く理解することができ、自己理解が進みます。自分自身の問題解決能力も向上し、将来的もっと自立した人生が送れるでしょう。

3. サポート資源の具体例

次に、実際にどのようなサポート資源があるのか​​、具体的な例を挙げてみましょう。

3-1. 家族や友人

家族や友人は、最も身近な感情のサポート資源です。悩みや困難を共有し、共感やアドバイスや得ることができる頼もしい存在です。普段からお互いに信頼できる関係性を構築することも重要です。

3-2. カウンセリングや心理療法

心の健康を維持するためには、専門家の助けが必要です。心理カウンセラーや精神科医は、メンタルヘルスに関する専門知識を持ち、具体的なアドバイスや治療を提供してくれます。特に自分ではなかなか解決できない慢性的なストレスやトラウマに対処する際には、専門家のサポートがとても有効です。

3-3. 福祉サービスや公的支援

日本では、様々な福祉サービスや公的支援が提供されています。例えば、経済的に困難を抱えている場合には、生活保護や児童手当などの支援制度が利用できます。また、何かしらの障害を抱えている場合には、障害者手帳や、障害福祉サービスを利用することで、日常生活のサポートを受けることが可能です。

これらの公的支援は、経済的な不安や自身が抱えている障害に対する大きな助けとなります。利用するためには、行政機関や専門家に相談し、自分に適した制度を見つけることが重要です。

3-4. オンラインコミュニティ

インターネットの発展により、オンラインでのサポート資源も増えています。特にSNSやオンラインコミュニティ、専門家によるオンラインカウンセリングなどが活用されています。これらのオンラインリソースは、匿名で利用できるものも多く、対面では話しにくいことや、物理的な距離を意識することなく、世界中の人々とつながることができ、多様な視点からのサポートを得ることが可能です。

4. サポート資源を見つけ、活用するためのステップ

では、どのようにして自分に合ったサポート資源を見つけ、活用することができるのか。以下の3つのステップを参考にしてください。

4-1. ニーズを明確にする

まず、自分がどのようなサポートを必要としているのかを明確にすることが大切です。感情的なサポートが必要なのか、具体的な問題解決のためのサポートが必要なのか、または情報ようなアドバイスが必要なのか、ニーズを把握することで、適切なサポート資源を見つけることができます。

4-2. 信頼できる人々や専門家に相談する

身近な人だけで解決しようとせず、信頼できる人々や専門家を探して相談することも重要です。例えば、職場の上司や地域の相談窓口、カウンセラーなどに相談し、自分に合ったサポート資源を探すことも必要です。

4-3. 公的機関やオンラインリソースを活用する

公的機関やオンラインのリソースも有効です。自治体の福祉サービスや専門機関、NPO法人などが提供するサポートプログラムを活用することが考えられます。また、インターネットでの情報収集も、問題解決に役立つ手段の一つです。

まとめ

現代社会では、多くの人々が複雑な問題やストレスにさらされています。その中で、複数のサポート資源を持つことは、心理的な安定感を得るためだけでなく、自己成長や問題解決のためにも非常に重要です。感情的なサポートや問題解決のサポート、情報的なサポートを組み合わせて利用することで、より多角的かつ効果的なサポートを受けることができます。
一人で全てを解決しようとするのではなく、信頼できる人々やサービス、制度に頼り、安心して生活できる自分自身の環境を整えることが大切です。
しんしん心理研究所も誰かのサポート資源でありたいと常に思っています。新たなサポート資源として何か困っていることがあれば、いつでも相談してください。

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