息子主催の大展示会

大したことないお話ではあるんですが。
最近の息子は「並べる」「眺める」行為がお気に入りの模様。
そのきっかけを与えてしまったのは何を隠そう、お父さんなのですが。

息子がテレビに釘付けになっている隙を付き、息子の周りを囲うように車のおもちゃで陣を組み取り囲んでみたのです。
それに気づいた息子は大喜びでニッコニコ。
大好きな車に囲まれて嬉しかったのでしょう。
そしてズラッと並んだ車に感動をしたのか、それ以降毎日のように車を整列させるのです。

日によっては1列にビシッと並べ。
日によっては少し斜めに並べ。
そうして整列した車を眺めて嬉しそうにするのです。

とはいえ、大小様々ではありますが現在20台の車のおもちゃが存在しているのです。
それらを毎日のように整列展示をされているのですから、お片付けはもちろんの事ですが室内の移動などに大きな影響を与えてくるのです。
しかし、息子の理想の展示状態をお父さんやお母さんが崩すと怒ってグズってしまいますので。

常に我が家のリビングかソファの上には20台の車が展示されているのです。
フローリングの上に展示される日は身動きを取りづらく、ソファの上に展示されている日は地べたに座る他無いのです。
我が家の土地の権利を息子が全て握っているような状態な訳です。

息子は車を並べ、色々な角度からそれを眺めて楽しむのです。
まぁ楽しんでいるなら良いか。と思うのですが自慢の展示会を開いている息子はもちろん他の人にも見てほしいのです。
お母さんの手を引き展示会を案内してみたり。
お父さんの手を引き展示会に招待してみたり。

お父さんお母さんは困ったものですが、息子の中では今アツい遊びなのでしょう。
並んだ車の数を一緒に数えさせられたりもしますが付き合う他ありません。
何よりも「並べる」行為を息子に教えた責任がお父さんにはありますので。

そんな風に毎日開催される息子の大展示会なのですが、どうやら規模を拡大しようとしている模様で。

ふと気づくとテーブルの縁にパン屋さんの移動販売車が置かれていたりするのです。
まだ息子の身長と腕の長さではテーブル上に素早く並べる事は出来ません。
しかし、その内息子主催の展示会はテーブル上で開催されるのでしょう。
そして展示物を移動すると怒られますので。
この理屈でいけばお父さんお母さんは、もうすぐ床でご飯を食べることになるのでは?

息子の楽しみを奪う事はしたくないのですが、我々の生活は守らなければいけません。
まるで土地の争奪戦のようです。
どんどんと事業拡大を行なっている息子。
その内に飽きるとは思うのですが、それまではお父さんもお母さんも土地を守らないといけないのです。

そんな小さな家庭内での戦いのお話。

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