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チョコレート狂想曲

我が家の息子は2歳と3ヶ月。
まだ食べたことのない物がたくさんありますが、2歳を越えたらアレルギーだけ注意していれば大体のものを食べても大丈夫!
とは聞きます。

そんな息子なのですが、去年の秋頃でしょうか。
「アンパンマンビスケッチョ」なるお菓子をスーパーでお父さんにねだって来て購入しています。
しかし、去年はまだ満2歳になっていない息子。
泣く泣く食べるのを辞めさせたのです。

そもそもが、お父さんは
「アンパンマンビスケット」だと思って買っていた訳ですから。
レジを通して店員さんが息子に手渡してくれた直後に「ビスケッチョ」だと判明したのです。
少しシャイなお父さんはそこで
「チョコレートはまだだぁ!」と言って返品する事ができなかったのですね。

そんなアンパンマンビスケッチョはいつの間にか期限が切れていて。
チョコレート食べさせてみる機会が消えたなー、なんて思っていたのですが。
先日息子と2人でコンビニでお買い物をしていた時に、お菓子コーナーで立ち止まり何かを手に取る息子。

その手には
「アンパンマンビスケッチョ(箱)」が握られていたのです。
1年越しの息子の悲願とでも言うのか、奇しくも同じお菓子を握りしめたのでお父さんは取るもうレジに持っていくしかなかったのです。

そうしてまたしても我が家にアンパンマンビスケッチョが降臨した訳です。
そこから数日、お母さんとの家族会議で息子にチョコレートを食べさせるか否か。
そんな討論が続けられていたのです。

お母さんの意見は
「お菓子などの甘かったり美味しいだけのモノの味を覚えてしまうとご飯を食べなくなるのでは?」との懸念。
後は単純に虫歯のリスク。

対してお父さんの意見は
「食べることに関心の強い息子が1年前と同じお菓子を手に取り、食べたそうにしている気持ちを無視できない。」こちらは感情論です。
他にも息子と同じくらいの年齢の子がお菓子を美味しそうに食べている姿を見ると、お菓子の美味しさや感動を与えないのは…という罪悪感。

お母さんは息子と過ごす時間が長く、成長や嗜好などを心配して健やかに育つ事を願っています。
何より1番近くで息子を見ているのですから懸念は確かなものでしょう。

お父さんはあくまで感情的な部分ばかり。
気の毒だから、などと甘やかす方に偏ってしまっています。

そんな2人ですから結論はなかなか出ません。
結局はお互いの妥協案として
「1日1粒、日によっては与えない」とのゴールに辿り着くのです。

そうして、会議を重ねた結果。
ようやく息子は1年越しの
「アンパンマンビスケッチョ」を口にするのです。
チョコレートにコーティングされた丸型のビスケット。
それを1粒手に取り、口に運んでいきます。

どんな反応をするんだろうか?
美味しいと目を輝かせるのか。
不思議な食べ物だとキョトンとするのか。

お母さんと一緒に動画を回しながら、その時を待つのです。

口に含んだ息子はノータイムで吐き出しました。
「なんだコレ!?変なの!」みたいな顔をしながら。

なんだろう。
たくさんお母さんと話し合ったり。
息子の1年越しの気持ちを慮ったり。

甲斐がねぇ!!!!
って思ったってお話。

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