見出し画像

朝の駆け引き連勝中

以前に1度記事に起していますが、お父さんと息子はおはようの瞬間から駆け引きが始まっているのです。

お仕事の準備をする為に起きるお父さん。
早く寝室を抜け出して遊びたい息子。
準備しながら息子の世話は大変なお父さん。
とにかくYouTubeを見たい息子。

アラームが鳴る少し前に目が覚め、設定を切り息を潜めるお父さん。
お母さんにピッタリ引っ付きながら、誰かが起きる気配を探る息子。
いかにして、互いに気配を探らせないか。
それでいて互いの微かな動きを見逃さないよう、アンテナを張る。

そんな高度な駆け引きが毎朝行われているのですが、ここの所お父さんの連勝。
お父さんは何故か、毎日起床時間より少し早く目覚めてしまいアラームが鳴る機会自体が少ないのです。
なおかつ、最近の息子は近隣の工事の影響でお昼寝が満足のいくものではないという。

お父さんが勝ちやすい環境が整っている、というのもあるのです。
毎朝、息を殺してアラームの設定をオフに。
そして掛け布団が擦れる音すら鳴らさないように、体を少しずつ少しずつ動かして脱出。

調子の良い息子は、この段階で起き上がりお父さんをガン見してくるのです。
とりあえず無事に布団からの脱出を達成したお父さんは、次のステップを更に慎重に行うのです。

静かにドアノブを回す。
この音が強敵なのです。
どれだけ慎重に手をかけ、優しく優しく手前に引く動き。
細心の注意を払っていても鳴ってしまう
「かちゃ」
鳴るのです。

どうやっても鳴ってしまう音に関しては、最大限音を吸収する対策を取ります。
ドアに体を押し付け、ドアノブは両手で優しく包む。
室内の温度と廊下の温度差で冷たい空気が流れ込んでしまいますので。
ドアの隙間は可能な限り狭く、その隙間をすり足かつギリギリですり抜ける。

このステップが中々に鬼門でして、大体この動作のどこかで息子は起きてお父さんに呼びかけてくるのです。
ボクも起きているぞ、と。
無事に部屋を抜け出しても廊下を歩く音。
階段を下りる音や手すりの軋む音。

動きのすべてに、息子おはようスイッチ、が設置されているのです。
心理戦を乗り越え、おはようギミックを全てすり抜けて始めてお父さんの勝利なのです。

最悪なのは階段を下りきる直前で寝室から
あーーーーっぷぅ!!
と響いてくる事なのです。
それならお父さんの負けで良いから、一緒に起きてくださいよ。と思うのです。

そんな駆け引きをここの所連勝しているのです。
ですが、朝起きた直後から神経をすり減らし。
なおかつ出発する時には息子はおやすみ中。
いってらっしゃいのチュウもしてもらえないのです。

駆け引きには勝っているかもしれませんが、幸せ指数でいえば完全に敗北しているのです。
いつも家を出てからほんのり寂しくなる。

そんなお話。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?