メガネに学ぶ妥協点

僕は普段からメガネをかけています。
そうすると、やはり息子はメガネで遊ぼうとするのです。

最初のうちは抱っこしている時に、恐る恐る手を伸ばしてみる。程度でしたが、今となっては机に置いておこうものならば即ゲットされてしまいます。

何を隠そう既に1本メガネが犠牲になっており、いま着けているメガネをやられるとスペアも無い状態なので、お父さんは本気の拒否です。

やられたメガネの姿を今でも思い出せます。
息子はツルを両側に力一杯広げてみていたのです。
結構な開脚具合に
「今のメガネってやっぱり丈夫」
とか訳のわからないことを考えていたこともよく覚えています。

その時は完全破壊までは行かなかったのですが、明らかにつけ心地が緩くなっていたのです。
しばらくそのゆるゆるメガネで、まぁいいか。と過ごしていました。

ですが、やはりその時は来るのです。
メガネを外して遊んでいた時。
少し目を離した隙に見るも無残な姿になっていたのです。
完全にレンズフレームとツルを繋ぐ部分がポッキリと折れていたのです。
ネジで固定されている部分なのですが、なんのその。

とんでも無い力では?
大人になると、色々な面倒やお金の事を考えるとどうしても全力でメガネのツルを広げることができません。
どうやっても躊躇いが生まれるのですから。

しかし息子は違います。
今!ここで広げるんだよ!!
この一心しかない訳ですから。
息子の強い意志の前では僕のメガネなんて脆いものです。

そんな感じで普段使っていたメガネを打ち壊された訳ですね。
現在着けているメガネはスペアのつもりで買っていたもので、つけ始めはどうも違和感があったのですが慣れてきました。

息子も慣れてきました。
流石にメガネぶち壊し事件の時にはそれなりに叱ったのですが、僕が新しいメガネに慣れた頃に息子も侵略を開始してきました。

以前のように破壊方面の活動は少なくなったのですが、その代わりだと言わんばかりにレンズへの悪戯が始まったのです。

抱っこをしているとレンズをつつく。
床に転がって息子を背中に乗せて遊んでいる時も背後からレンズを触る。
うっかりメガネをかけたままうとうと昼寝をしてしまうと、目覚めた時には視界が白い。

正直、敵わねぇな。
とは思うのですが壊されるよりはマシ。
息子もどこかに反省の気持ちが芽生えているのかもしれません。
でもメガネで遊びたいからレンズ触りまくろう。
こんな感じなのではないでしょうか。

僕と息子の妥協点。
それがレンズに指紋をつけまくる。
ここに落ち着いた訳ですね。

今のところはお互い上手くやっています。
しかし、また僕が新しいメガネをスペアとして用意した場合。
息子はメガネをぶち壊しにくるのかな?

と、今日も汚れたレンズを見ながら考えている。

っていうお話。

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