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砂場大好きくん

息子は砂場で遊ぶのが好きです。
公園に遊びに行っても、走り回ったりアスレチック系にはあまり興味を示さずに車の停まっている駐車場か砂場に興味津々です。
これまで息子は砂場遊びといっても、ずっと砂を握りしめて離して、握り締めて離しての繰り返しか木の棒でガリガリとするくらいのものでした。

ところが先日いつものように公園の砂場で遊んでいた息子の前に「お砂場セット」を持った姉妹とお母さんが登場したのです。
砂をたくさん載せれるダンプカー。
スコップ。
お魚さんやハートの型。
などなどを駆使して遊び始めたのです。

その様子をジッと見ている息子。
働くクルマが大好きな彼はダンプカーをとにかく凝視しています。
その視線を受けたお母さんが
「ダンプ使いますか?」
と優しい声をかけてくれたのです。

何て素晴らしい世界なのか。
優しい人もいたもんだ!と思う反面
ちょっと見過ぎてたんじゃない?とも思うのです
よっぽど物欲しそうに見えたのか。
姉妹の方も「いいよー」と言ってくれているのでありがたく遊ばせてもらうか?
と一瞬で色々と考えます。

「ありがとうございます、借りよっか?」
と息子に話しかけるのですが、息子は僕の服をギュッと握りしめて相変わらずダンプカーを見ているのです。
コレは恥ずかしがって緊張しているな。
と伊達に1年半以上一緒に生活していないのですぐにわかりました。

「すみませーん、恥ずかしいみたいで。」
「でもダンプカー大好きなんで遊んでる所見させてもらっていいですか?」
とお母さんに伝えて、その後はそのお母さんと砂場遊びの後片付け大変ですよねー。などと話しつつガン見の息子に付いてあげるのです。

その後はその家族と別れて僕と息子は公園を後にします。
帰りの車の中で
「ダンプ見せてもらって良かったねー」
と話しかけるのですが、何か思う所があるのか大人しい息子。

自分の子どもにほとほと甘いな。と自分でも思うのですが、お砂場セット欲しいんだろうな。
と思ったのです。
いつもの手遊びや木の棒遊びをせずにジッと見ていた息子。
まだまだ社交性や他の子に向かっていけずに少し離れてジッと見ている。
お母さんにも聞いていたのですが児童館などに遊びに行ってもそんな場面が多いみたいです。

そんな話を聞くと、もう我慢ならないのです。
息子の中に「羨ましいな、いいな」という気持ちはもう芽生えているのでしょう。
それをまだまだ上手く伝えられずに、どうして良いのか分からないからジッと見ている。
僕の期待も過分にあるのですが、もう少し成長すれば自分でどうやれば良いのか身につく事でしょう。

今はまだお父さんがいっぱい甘やかしていいんじゃないか。
そのうち何とかなるでしょ。
と楽観的に考えて望みをいくらでも叶えてあげよう、物寂しい気持ちになるのを少しでも解消してあげよう。
そうやってお父さんは帰宅後すぐにネット通販で「お砂場セット」を調べるのです。

コレが先週のお話。
そして今日、西松屋にて「お砂場セット」を購入しました。
そしてその足で先週と同じ公園へと向かうのです。

さっそか砂場でお砂場セットのデビュー。
しばらく触らずにいた息子ですが
「キミのだよー」
とお父さんとお母さんが先に遊んで見せてあげると、そこからは夢中でした。
1時間半近く、スコップで砂を掬ってはダンプカーに積んでいく。
ダンプカーがいっぱいになったらその砂を別の場所に下ろしてあげると、またスコップで積み出すのです。

正直肌寒いしやる事ないな。
とお母さんと話していたのですが、夢中な息子を見ているとコレで良かった。と思うのです。

色々と甘やかし過ぎでは無いかな、とも思うのですが。
お父さんはもうこの人間性を変えられないだろうなぁ、と少し諦めているので。
コレからもあまあまお父さんでいるんだろうな。

っていうお話。

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