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どうぞ!どうぞ!の精神

この数日本当に寒くなりまして。
我が家の地域の方は場所によっては雪が薄く積もる方でした。
そんな中、息子を外で遊ばせるのはちょっと避けたいな。
しかしずっと家に篭りきりというのもどうなのかな、と。
折衷案として、近所の未就学児が自由に遊べるコミュニティスペースへと息子を連れて行くことにしました。


今日の朝はお母さんをゆっくり寝かせる大作戦を息子と実行します。
朝ごはんを早めに2人で済ませて、お着替えやお出かけの準備をするのです。
少しでも朝早くの方がスペースも人が少なくて良いかと思ったのですが、皆さん考えることは同じなのか。
僕と息子以外に15組近くは順番待ちをしていました。

こういう場面で感じるのは、子どもと1対1で何かを待つというのは結構大変です。
対比が大人の方が高い場合は片方が手続きや準備やらしている間に、片方が子どもの相手をする。
これで初めて何とか問題無く待機組になれる、そんなレベルです。

1対1になると、記入しなければいけない利用票を記入するだけで大慌てです。
記入している間に息子は脱走しようとしますし、ペンや紙をよこせと妨害も行ってきます。
更に相手が疎かになると泣き出す訳ですから。
片腕で抱きつつ、抱きつつといってもほぼ拘束状態です。
暴れる息子を抑えながら何とか手続きが終わります。

息子より少し大きい子は大人しく待っています。
後数ヶ月でこんな風になれるとは思わないのですが、何とかなるのでしょうか?

既に疲れながら今日の目的のスペースへ到着。
アスレチックエリアやキッチンを模したおままごとエリア。
他にも細々としたおもちゃで遊べるフリースペースなどなど。
息子はまだアスレチック系には興味が無いのか、メインは小さなおもちゃ、絵本などになります。

お母さん曰く少し慣れてきたのか、キッチンのおままごとエリアで遊ぶことがあるようで。
今回は真っ先にキッチンへと向かいました。
そこでしばらく台所用品のおもちゃで遊んでいたのですが、息子より少し小さな男の子が近くでジッと見つめているのです。

どうするのかな?と見守っていると。
息子はその少年へ「どうぞ!」と手に持っていたフライパンのフタのおもちゃを渡すのです。
お、やるじゃーん。と見ていると少年もおもちゃを受け取ってくれます。
嬉しかったのか息子は自分の近くのおもちゃを全て少年に「どうぞ、どうぞ!」と次々渡していきます。

少年は抱えきれない程のおもちゃ。
僕は少年のお母さんにすみませんね、と謝るのです。
その間に息子は満足したのか別のスペースへ。
自分は遊んで満足したのか、優しさから渡したのか。

帰宅後、お母さんにそのお話をしたのですが。
近所の児童館にお母さんと息子が遊びに行く時、よく遭遇するお姉ちゃんがいるらしいのです。
息子より少し大きいそのお姉ちゃんは、息子が物欲しそうにおもちゃを見ていると「どうぞ」と渡してくれるそうで。

そのお姉ちゃんの優しい「どうぞ」の精神が、息子に伝わっているのです。
そしてもっと小さな子へ「どうぞ」が繋がっていきます。

こんな小さな所から
人間が今日まで繋いできたモノを目にするとは思いませんでした。
児童館のお姉ちゃんもそうですが、どれだけ小さくても相手を思っているんだな。と。
1人でグッとなったのです。

その優しい心を息子よいつまでも。
っていうお話。

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