子どもの写真は力が出てくる
親御さんには多いと思うのですが、僕のスマホの待ち受けは息子です。
産まれた時から成長と共に待ち受け画像も変更しています。
最初はお包みに巻かれて目も開いてないような状態の写真でした。
その次は反射で笑っている瞬間を捉えた写真。
その次はずり這いができるようになり、飛行機のポーズを撮っている写真、と。
息子の成長と共に僕のスマホの息子画像も少しずつ成長していくのです。
動き回らない時の方が良いショットをたくさん撮れていました。
カメラを向けて、その瞬間が来るまで耐えるだけでいいのですから。
しかし、今はカメラが向いている事に気づくと瞬歩の如く距離を詰めてきてカメラを奪おうとしてきます。
動画撮影に至っては隠れて撮影開始ボタンを押さなければ音で気づくのです、暗殺者かよ。
幼いころは
「可愛い!もっと色んな角度から!」
と沢山写真を撮りました。
今は
「ダメだ!とりあえず連写で1枚でも良いのが撮れたらヨシ!」
と沢山写真を撮っています。
そんな状態なので写真フォルダが1年半で激増。
iCloudも課金して容量増やさないといけない、ときたもんです。
みてね
というアプリがあります。
写真を投稿して、アルバムのように招待した人達と共有できる非常に使い良いものです。
投稿した写真の日付に自動で振り分けてくれる上に、◯歳◯ヶ月との表記まで。
出会いたい時代の息子にひとっ飛びです。
その上、四半期毎にショート動画が作成されて送られてくるのです。
無料で使うのが心苦しいくらいなのです。
良い時代になりました。
ただ一つ問題なのが、息子の写真と動画というのは、とんでもない時間泥棒なのです。
晩ご飯を終わらせて洗い物を済ませる。
明日に備えて今日は早く寝ようかな。
なんて考えていても一度写真を見始めたらおしまいです。
何度やっても産まれてから1年半の形跡をフル確認してしまうのです。
写真や動画を見返すきっかけは些細なことで
「あー、もう頭の位置がテーブルのあんな所まであるのか…」
「3ヶ月前はどのくらいだったかな?」
「こんなもんか…デカくなったなぁ」
「産まれた時はキャベツ1玉くらいのノリじゃなかったっけ?」
「やっぱりそうだ、うわー小さい!」
はい、よーいスタート。
ここまで遡れば1年半の振り返りの時間です。
この形式を僕は数えきれないくらい繰り返していますし、その都度1時間近く過ぎ去るのです。
スマホサイドも「またかよ…」と思っていることでしょう。
僕サイドだって「またやっちまった…」と思っている訳ですから。
そうやって振り返りを終えた僕は息子に会いたくなってそそくさと寝室に向かうのです。
寝顔を可愛いなぁ、と愛でてから僕も眠りに着きます。
そんな日々を送っていると、ふと思うのです。
息子が産まれる前はどうやって仕事を頑張ろうと思っていたのか?
そもそも、日常はどうやって送っていたのだろうか?
息子が成長して、僕の日常が落ち着けばまた産まれる前の僕の日常に戻るのかもしれません。
しかし今は命綱となった息子の待ち受け画像を身につけ、毎日をギリギリで生きるのです。
もはやお守りに近くなっているソレを疲れた時に眺めて、また頑張れる。
というお話。
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