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スーパーの裏でヤニ吸うふたり1巻レビュー〜もしくは、軽薄なラブコメは愛から僕たちを遠ざける

 1軽薄なラブコメ
 僕はラブコメ、試食以外食わず嫌い王だ。
原因は試食がまずいからである。xには、甘いラブコメで溢れている。〇〇さんはからかい上手、〇〇系女の〇〇さん。これらの試食の物語は本質的なことから逃げている。なぜなら、描かれるのは二人のイチャつき的な要素の寄せ集めでしかないからだ。※1
恋愛の甘いところだけを寄せ集めているような物語は人に幻想を抱かせる。宮崎駿と高畑勲の有名な逸話に以下のようなものがある。
宮崎が「隣のトトロ」を高畑に見せたとき、次のように批判された。
「自然を、美しく描きすぎている。もし本当に子供が自然に触れたとき、その現実とジブリの世界のギャップに落胆するのではないか」
それからというもの、子を持つ親に「毎日ジブリを見させてますよ」みたいなことを言われたときには、「そんなことより自然に触れさせてください」と宮崎駿が激昂するという話だ※2
 美化された恋愛というものが与える影響とはつまるところ、そういうことである。現実の恋愛というものは傷つくことが不可欠である。例えば自分の理想の女性がいたとして、その理想の女性の理想が自分である可能性は極めて低い。
だから、妥協戦略もしくは、自己向上戦略のどちらかを選ぶのが基本だ。
妥協戦略というのは、相手を理想からランクダウンさせることだ。
理想を捨て去ることに繋がるから、傷つく。
自己向上戦略は、自己を相手の理想に合わせることだ。自分の足りないところを受け入れることから始めるから、もちろん傷つく。
しかし、「スーパーでヤニ吸う二人(1)」には、どちらも描かれていない。理想の女性が主人公にアプローチして、いちゃいちゃするだけだ。主人公はリスクを負わず、常に受け身でトントン拍子に話が進む。これが美化された恋愛である。恋愛映画なのに誰も傷つかないという一種の欺瞞が描かれている。
自分が述べたいのはだから傷つく恋愛漫画「カラミざかり」をみんな見ようという話ではない。※3
みんなで傷つくことを恐れつつ、人生を楽しもうぜってことでもない。
俺がモテないのは女が読んでるラブコメのせいだ。巨乳ショートカット顔広瀬すず○○○○舐めるとき〇〇さわさわする系女子が、彼女になってないのはどう考えてもおかしい。勿論いたら、会おう。ってことだ
スーパーのうらで吸ってくれ。

余談
こういう話をすると、なに創作にムキになってるの?みたいなニヒリズムにブチギレそうになることがある。
レ◯プもののavをみて犯罪の助長だみたいなことと同様なことを言いたいわけじゃない。ガシマンはavだとよくあるけど痛いらしいからやめろって事が言いたいのだ。物語に欺瞞はつきものだが、欺瞞を欺瞞と言語化することで人はさらに細部に集中することができる。
では、av的に見てこの漫画はどうなのかと言われるとガシマンシーンがないので
☆2(読まなくていいと思う)

※1少なくとも試食の部分では
※2岡田斗司夫さんのYouTube参照
※3実は読んだ事はないけど、昔仲良い知り合いのブス女が読んでいたのでちょっと詳しい。カラミざかりのハゲって単語はかなり語感がいいので声に出して言ってみてほしい。

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