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5月31日、台風が低気圧に変わった日に

台風が熱帯性低気圧に変わった。低気圧に連れられて長い前線が日本列島南岸に横たわっている。はや梅雨のようだ。今日で5月もおしまいだ。

いつも机の上にある旧暦冊子を手にとって見てみる。今日は旧暦4月24日、来週6月6日が旧暦5月1日だ。さらに6月10日が入梅とあり、旧暦5月5日であり、端午の節句だ。五月雨は梅雨、梅雨の合い間の晴れが五月晴れ。そろそろ花菖蒲の時期だ。

今の節句は新暦で行われるので、もともとの季節感とは、少しずれた感じを受ける。

今年の3月3日の桃の節句は、旧暦だと4月11日、この時期なら桃の開花時期に重なる。桜餅の桜も苦労しないで用意できるはずである。

端午の節句には、菖蒲湯に入る慣習があるので、商店には菖蒲の葉が売られていたが、一般に菖蒲の花が5月下旬からと言われているので、生産者はずいぶんと無理をしていると思えるのだが、どうなのだろう。

七夕(7月7日)は8月10日、その日なら梅雨も開けていて、織姫と彦星の出会いが雨だったという確率は低いだろう。

明治初年に近代国家への仲間入りをして、様々な改革が行われたが、新暦への切り替え(旧暦明治5年12月3日が新暦明治6年1月1日)もそのひとつ。近代は人類を自然から遠ざけたように、年中行事の季節感にズレが生じた。日本の年中行事がやって来るたびに、季節感との食い違いが気になっているのは、自分だけではないだろう。

明日から6月、来週は、暦の上で入梅、五月雨だ。

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