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M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO 実写

雨と聞くと皆さんのイメージは大抵憂鬱で暗いものだと思います。
生物学的に考えても雨の時は行動を抑えて、エネルギー消費を減らすのが多くの哺乳類では基本だと思います。
でも子供の頃を思い出してみると、雨が降る中でバシャバシャ遊ぶのは楽しかったし、私たちはもう少し雨を好きになってもいいような気がします。
私は旅が好きだし、雨のときはもちろん多少憂鬱な気持ちもあります。
ただ、昔から世の中の風景写真っていうものは、概してピーカンの青空や真っ白な雪景色だったりと、決まりきったお約束の綺麗な風景写真ばかりで退屈だなぁと、いつも思っていました。
雨の中を行動して写真を撮るようになったのは、そんな理由からです。
雨を好んで撮影しているわけではないし、そんなテーマも無く、単に旅をしていればいずれ雨に出くわすので、選り好みをせずに出会った風景を撮影しているわけです。

雨の日には晴れの日と同じくらい美しい風景がたくさんあるのに、雨の風景を避けるのはなんだか変でしょ?
青空のグラデーションが美しいと言う風景写真家は星の数ほど沢山いるけど、雨の日の雲のグラデーションを見てください。
瞬間ごとに移り変わる光の加減、ワクワクします。
それはとてつもなく美しいと思うのです。

そんなわけで私には「全天候撮影スタイル」が欠かせません。
中でも意識しているポイントは、両手を空けること。
これは本当に大切なポイントで、撮影時にカメラを持つこと以外では常に両手をフリーに保ちます。
だから雨でも傘は使用せず、レインウェアに登山キャップを着用し、背中にリュックサック、腹側にはショルダーハーネスから吊るしたポーチ、そしてオリンパスの強力な防塵防滴カメラを持ち歩くわけです。
山の中だけでなく、街中でも、観光地でも、いつも同じ格好です。

2日間ほど雨の都城市を撮影してきました。
持っていったのはOM-5と先日仕入れたM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROです。
南九州の今年は1月末からもう2か月もずっと雨が続いていて、このまま梅雨に入る可能性があります。
時折、かなりの土砂降りになりますが、雨というものは意外に雨量変化があって、30分もしくは1時間もすれば状況が変わってきます。
リアルタイムの雨雲位置を把握して、ちょうど小雨になるタイミングで撮影を行えば、写真に雨が写り込むのを抑えることができ、そしてなおかつ雨の美しい風景を捉えることができます。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROの写りは、最高峰のズームレンズであるパナソニックの12-35やオリンパスの12-40より少し良いくらいだろう?とタカをくくっていたのですが、何とまぁ前言撤回です。
たぶん、これを超える解像度を持った標準ズームは存在しないのではないでしょうか。
ファインダーを覗いた瞬間に違いが判るほどで、しかも12mmから45mmの全域において全てとんでもない解像度です。
全ての風景写真家におススメできるレンズですが、あまりにも解像度が高いため、現像スタイルによっては合わない人もいるかもしれません。
お世辞抜きにやべーレンズです。

オリンパス(OMシステム)さん、もうちょっと宣伝しないとダメだよ、これ。今まで知らなくて損したよ。

テレ端が45mmもあるため、以下のような写真も撮れます。
2枚目は等倍表示です。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
やべーレベルの解像度。虫嫌いの人、ごめんなさい。

ちょっと異次元というか、何だかとんでもないレンズだということはお判りいただけると思います。

歪曲は高角側でまぁまぁ目立ち、17mm付近でほとんど気にならなくなり、25mmあたりでゼロに近くなるようですが、もともと現代の電子接点を持ったレンズはJPEG出力で自動補正されると思うので、気にする必要はないかもしれません。

そのぶんコマ収差などがほぼ無いため、ボケは非常に素直で、あらゆるシーンで安心して撮影できます。さすがPROレンズです。

撮影はいつも通りカメラとレンズごと、丸一日裸で持ち歩いて雨でびしょびしょ。
こんな過酷な使用方法は絶対におススメしませんが、今までオリンパスのカメラやレンズは、一度も不具合が起きたことないです。

ところで雨の時の撮影で、意外に知られていない重要なことがあるのです。
みんな防塵防滴ばかりに注意が向いてしまいますが、もう一つ、レンズの前玉に雨がつきやすいかどうかが重要なのです。
特に重要なのは、レンズの前玉の大きさに対してのフードの上側の形状。
この12-45は形状の加減が素晴らしく、この時のテストで撮影時に水平に向けている限り雨がつきませんでした。
移動するときはポーチに放り込むか、少し下を向けてファインダー部のみを手で隠します。
ファインダーに水滴がつくとやはり厄介で、撮影に支障がでます。(まぁ私はそれでも無視して撮影していますけど。。)

というわけで素晴らしいレンズでした。
決して安いわけではないけれど、その性能を考えると間違いなくバーゲンプライスだと思います。比類するものが無いと言っても良いくらいです。
加えて小さくて、びっくりするほど軽いし、やっぱりやべーレンズです。

オリンパス(OMシステム)さん、もっと宣伝するべきです。ぜったい。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO

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