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大切な君たちへ



前回書いた施設で担当していた
あの時の子どもたちへ

お元気ですか?
ちょくちょく噂を聞く子もいます。

全然わからない子もいます。
私が20歳の時小さかった君達はもうとっくに
その歳を追い抜いて

私はまぁ、
一生自分のことオバちゃんと言う気はないけど
そう言われるよーな年齢になりました笑

パパや、ママになった子もいるんだね。

え?韓国人と結婚?なんか納得笑
元々美人だったけど、メイクも上手くなってさらにステキな女性になったもんね。

高校生くらいの時、一回あったけどさ、
私の中では小学校低学年の時の
可愛くて生意気で

中には生意気なんで言葉で済まされないような
ヤンチャな君たちのままなんだよ。


心休まる場所であるべき生活の場が
集団生活だった君たちは、

そりゃぁ、色んな想いを抑えられなかったり
逆に押し込めたりしていただろうね。

自分の意思や、身体で
コントロールできない衝動や

私がいくらわかってあげたくても
わかってあげられない

疼く心の傷跡が

君も周りも苦しめることがあったね。

私も正直苦しかったよ。


わからなかったよ。
一晩中「あーあーあーあー」と 
唸り続ける君の気持ちが。

わかりたい
受け止めたい気持ちすら
そんな夜が続くほどに
すり減っていってしまったよ。

受け止めたいと思ったよ。
「こんな所学校だ!!」って
大粒の涙を流す君に、

安心出来るhomeをつくってあげたい
って本気で思ったよ。
…出来なくてごめんね。


本当はもっと一緒に歌ったり、バカ騒ぎしたり
いっぱい笑いたかったなぁ。

私はあの時なりたかった「母という存在」よりも
「社会人一年生であること」に必死で
本当は君たちよりも未だに子どもかもしれない。


「社会人」よりも
「保育士」よりも
「母」よりも
「私」として

君たちと
ただいっぱい笑えば良かったんだ


って、今はそう思う。

その他の職場でも、
未だに出来てないときがあるよ。
だめだね。


小さな身体で
ハリネズミみたいにツンツンとがって
周りを傷つけてた

そんな君のことが
痛くても抱きしめたいほど  
可愛くて仕方なかったよ。

喘息で君が眠れない夜 
吸入してもずっとゼェゼェ苦しそうで
その時だけ身体の隙間がなくなるくらい
ぎゅーーーって
私にしがみついて離れなかったね。

かわいそうだけどちょっと嬉しかったんだ。
君が苦しんでるのにごめんね。



君がもうこの世に居ないと、今日知りました。


教えてくれた人もね、
私がショックを受けると思って
わざと言わなかったのか、
その人も知らないのかはわからないけど
理由はわからない
いつなのかも


どんな理由でもショックなことに変わりはない


だってまだ若すぎるし

まだ小学2年生の
君のヤンチャな笑顔が
脳裏に焼き付いてるのに。

始めは涙も出なくてさ。
びっくりして。


想像もしてないし。

君が悪いことしたとか言われても
正直言って驚かないくらい、
君は本当にヤンチャだったよ。

でも、そう言われた方がましなくらい
悲しいよ。


会うことなんてなくても
どっかで何とか元気に生きてるって
こっちは疑いもしてなかったからさ

正直あれから何年もたって
思い出すことなんてほとんどなかった。

私はあれから色んな場所にいって
色んな人に出会って
別れにも慣れて

色んなことがどんどん薄れていく
時の流れにもなれていったから。

高校生になった君に久しぶりに会った時
なんとなく君には
そっけなくされるのかなって思ってたから

小2の頃より人懐っこい感じで
私のあだ名を何度も呼んでくれたこと
意外で、すっごく嬉しかったんだよ。


でもガリガリでさ、せっかくイケメンなのにさ
ちゃんと食べてるのかなって
心配になったんだよね。



なんか女の子も泣かせたんだってね。

・・・始めは涙が出なかったんだけど、

君に


「子どもがいるんだよ」

って聞いて



涙がでたよ。


事情は知らないけど、
奥さんは大変かもしれないけど、
きれい事だけじゃ語れないかもしれないけど


君の血をひく君の子どもが
今、この世に生きている

っていう事実が

理屈じゃ言えないくらい

嬉しいのかなんなのかわからないけど


とにかく涙がでるんだよ。


今日だけは君のことを想っていたくて、
珍しく音楽も聞かずに
君のことを思って眠るよ。


母にはなれなかったけど

ちゃんと大切に
してあげられなかったけど

私の大切な初めての子どもたち


ずっと、ずっと、愛してるよ。




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