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フィリピンの若者の居場所

みなさん、こんにちは。

奥山滉太です。

社会人になって、2週間が経とうとしています。

今日もまたフィリピンで感じた「いる」についてです。
今回はボランティアしてきた視点ではなく、卒業論文制作という視点から感じたものです。

写真はトップオブセブという場所からのものです。


ぼくの卒論のテーマ

ぼくの卒論のテーマは

人間の安全保障の観点からのコミュニティ共生研究 - フィリピン・セブ市ロレガ・サンミゲルのフラタニティの影響の事例分析 - 

というものです。

フラタニティは兄弟分集団のことで、ロレガ・サンミゲルはフィリピンの地域名(ぼくがずっとボランティアをしてきた場所)です。

簡単にすると、ある地域に兄弟分集団がどのような影響を与えていたかということを調べました。


きっかけ

フラタニティは結構ギャング的な要素を持っていると、ぼくはフィリピンの友人から聞きました。

例えば、テリトリーがあったり、抗争があったり、薬物が蔓延していたりです。

そして、普通に地域に存在して共存しているのです。

それだけ聴くと、地域内で浮いてしまいそうだし、入る人なんていなそうと正直思いました。

でも、存在している。なんでだろう。彼らは何を地域にもたらしているんだろうか。

そういったこんなで研究を始めました。


実際のフラタニティはどんな感じだったか?

ぼくの会ったフラタニティの人たちは手首に火傷の烙印がみんなありました。
ただ、それ以外に外見的な違いはありません。

所属している人は多様みたいでした。

自分が会った人は、ストリートチルドレンだった人たちでした。
インタビューした現地の人は、フラタニティに入る人は家庭環境があまり良くない人が多く、brotherhoodを求めて入ると言っていました。
また、お医者さんなどのエリートもいると言っていました。

活動としては、みんなで呑んだり、賭けをやったりみたいです。
そして、定期的に社会貢献活動をしているそうです。地域の清掃や食糧の供給など。

それで、たまにbrotherhoodの仇として喧嘩したり銃撃戦したり、薬物が見つかって捕まったりしているという話でした。

つまり、悪いこともしてる人はいるけど、良いことしたり、受け皿になったりしてるよということです。


安全を作り尊厳を守るフラタニティ

この研究の中でぼくに強く印象に残っていることは

フラタニティに入る人がたくさんいる

ということです。

銃撃戦したり、喧嘩したり、薬物に関わったりしてて、命を失う危険が高いのにです。
それでも、入りたい人がいる。入る人がいる。

入る理由を考えると

友人がいて、安全が確保され、尊厳が守られるから

かなあと。

矛盾しているかのように感じますが、そんなことは無く、深いなあと思いました。


人間のエッセンス

人間にとって、友人がいて安全が確保され尊厳が守られることはとても大切なこと。

欠けてはいけない要素。

フィリピンの一部の人たちにとっては、フラタニティに入ることで満たされていた。

ということなのかと卒業論文制作をして、思いました。


今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
もし卒論を読みたいと思ってくださった方がいたら、お送りするので、ご連絡ください。

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