見出し画像

ひとりひとりの応援団♪

執筆者:olive

「むすめがごはんをつくってくれます」と言うと、いいですねと言われます。でも実は、「ママのごはんはまずい」から始まりました(笑)

4月からようやく母と子ども3人での穏やかな生活が始まりました。

私は大学卒業後、沖縄の保護者が運営する共同保育園で約2年働きました。家族っていいな、子どもがほしいと感じた私は、たまたま旅先で知り合った人と結婚しました。

理想の離島での生活は楽しかったものの、パートナーからの毎日のような否定的な言葉が辛く、心身を壊して、5年前、実家に子どもたちを連れて帰ってきました。

子どもたちの父親からの非難はもちろん、長女から私への非難も相当なものでした。長女から何を言われても、蹴られても長女を受け止めたいと我慢していました。学校にも行かなくなると、実父母たちと長女の関係も悪くなりました。

それから長女は、2度沖縄に帰り、また戻ってきて、高校になったらやっぱり沖縄へ行きたいと言っています。たくさん話をしてきて、長女の希望は「家族5人で暮らしたい」というものでした。最近では、それは叶わないことを受け入れ、どちらも好きだというところで納得している様子です。

「母親ならこうするべきでしょ!」みたいに、全てを私のせいにして、期待することも長女はあきらめた感じがあります。沖縄に帰るたびに、私は母親失格かもしれないと落ち込みました。 

自分よりも子どものために何でも頑張れる。家事も完璧!で子どもたちに尊敬されるお母さん。私にもそんな理想の母親像がありました。しかし、私には残念ながらできませんでした。
 
シングルマザーだから、私一人で何とかしなきゃと意気込んでも、仕事などで疲れてしまった時は家事も進まず、子どもたちの甘えたい気持ちも受け止められないことが多くて落ち込みました。

『子どもをまるごと受け止める』ことだけを大切にしてきましたが、私は、ただただ受け止めていただけだったことにも最近気づきました。

 学校に行かないことも、子どもの訴えが我がままであっても、それもあるかもしれないと、なんとも頼りない私だったのです。
その度に、本やネットで調べ、それでも答えは見つからないといったことを繰り返していました。カウンセラーさんの客観的な視点にも何度も助けられました。しかし、一番の気づきは、保育園、親子療育での仕事をさせていただいたことで得られました。

今思えば、母としての見本が私にはなかったのかもしれません。母として、揺るがない芯をもって子どもに関わることによる安心感。人を傷つけないといった倫理観。いずれも大切ですが、「正しさ」は、結局人それぞれだと思うようになりました。
 
これまで「正しさ」を振りかざして、実母も子どもたちの父親も、職場の人も、私を否定しました。でも、実は私自身が自分を大切にできていなかったのかなと思います。自分は何を大切にしているのか、それを決めるのが怖かったんだなと気づきました。どんなに情けない人だとしても、誰からも否定されたり、傷つけられなくていい。そんな風に自ら思える強さを、子どもたちには伝えたいと思っています。

なかでも、一番辛かったのは、実母から「あんたには子どもたちを幸せにできない」と言われたことでした。

本来、一番私の気持ちを分かってくれるはずの、実母からの言葉に傷つきました。

離婚してからの5年で、パートナーとの関係だけでなく、母との関係、そして子どもたちとの関係を通して、幸せについても学んで来た気がしています。

私が不器用なので、社会的にみたら貧困世帯かもしれませんが、私自身は不思議とあまり悲観的には感じていません。

時には子どもたちから「みんな持ってるから買ってほしい!」「塾に行きたい!」などと言われても、叶えられないこともあり、地団駄踏んで泣かれることもあります。しかし、ケラケラ楽しそうに笑っている子どもたちの姿を眺めていると、日々の生活が本当に幸せだなあと感じています。

最近では梅ジュースをつくりながら「ママってこんな人だもんね」って笑い合いました。休日にはそれぞれのしたいことを話し合って、心地よく過ごせるようになっています。私も素直に、今日はゆっくり本を読みたいとか、家事したいと娘たちに伝えられています。子どもたちそれぞれもお互いのことを理解し合えてきている気がします。

確かに私一人で子どもたちを幸せにできるなんて難しいともわかっています。

子どもたちが、私だけでなく、素敵な大人とつながりを持てたらと思っています。母としての責任はありますが、変なプライドや正しさは捨てて、本当にその子のためになるのか考えながら接したいです。

今は、子どもたちの一番の応援団にはなれるなと思っています。そして、私自身も子どもたちに応援してもらっている気がしています。

あなたはありのまんまで大丈夫。

そんな心地よい関係の家族になれた気がします。

私も含めて、母から産まれきて、その影響は本当に大きなものだと実感しています。

私が母としてできることは、一人の人として生きていくために、自分を好きでいられるように、このようなセルフケアの講座を受けたりしながら、人とつながり、幸せな姿をみせていくことかもしれません♡

子どもたちには自分の力で幸せになってほしい。そして、今ある幸せを感じられる人になってほしいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。このエッセイは、NPO法人シングルマザーズシスターフッドのMother's Dayキャンペーンのために、シングルマザーのoliveさんが執筆しました。
このキャンペーンでは、ひとりとして同じ人はいない、個性あふれるシングルマザーたちのかけがえのない素顔を祝福し「自分を大切にすること」「セルフケアの大切さ」を呼びかけています。「こういう支援て大事よね」と応援してくださる方にはぜひ、ご寄付をお願いしております。ぜひ、Mother's Dayキャンペーン応援ページもご覧ください。

画像1


よろしければサポートお願いします。いただいたサポートはひとり親の心身のセルフケアとエンパワメントの支援活動に使わせていただきます。