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【開催報告】シングルマザーズシスターフッドのキフカッション特別編 応援の気持ちを受け取ろう

文責:シロ

私たちシングルマザーズシスターフッドでは、寄付月間である12月にシングルマザーが執筆したエッセイを発表して寄付を募集する、寄付月間キャンペーン2023を展開してきました。

これまで、キャンペーンに参加したスタッフの中で、寄付についてざっくばらんにディスカッションする、全3回の「キフカッション」を開催しました(開催報告#01, #02, #03)。

いずれも、参加者にとって前向きな気付きのある時間になり、また開催報告への反響も大きくいただきました。

そこで今回は、寄付金によって運営されている私たちのセルフケア講座に普段参加しているシングルマザーも招待して、もっと多くの人とキフカッションしたいね、ということで、12月29日(金)の早朝に特別編を実施しました。

キャンペーンスタッフ間で実施した時と同様、#キフカッションの枠組みをベースにしつつも、寄付集めにこれまであまり携わっていない方にも伝えたいことはなんだろう?と思いをはせながら、団体オリジナルに内容をアレンジしていきました。

(今回のキフカッション特別編でのワークも、これまで同様、#キフカッション の枠組みをベースに、団体オリジナルにアレンジしたものです。#キフカッション のワークシートは こちら で入手できます。)

年末の早朝に集まった6名のシングルマザー

12月29日、年末の早朝にもかかわらず、6名のシングルマザーが集まりました。

最初にアイスブレイクとしてチェックイン。名前とお住まいの地域、そして今の気持ちを簡単に参加者同士でシェアし合います。

年末ということで、「帰省していて実家から」「友人との集まりに参加しているので出先から」と、普段のお住まいではない場所からの参加者も何人かいました。

また、「半年前に、シングルマザーズシスターフッドのLINEに登録したのですが、気になりつつも参加できずに月日が経ってしまって…。今回が初めての参加です」という方も!(嬉しい!)

私自身も初めて参加したときに「どんな団体なのかな?」とドキドキしたことを思い出し、勇気を出して一歩踏み出してこの場に来てくれたことが、仲間としてとても嬉しい気持ちになりました。

寄付の恩恵を受けているとき、感じることは?

さて、キフカッションの内容に入っていきます。
スタッフ間で行った#02と同様、まずは、寄付の恩恵を受けているときに感じることを、一人一人がワークシートに書いていきます。

・ありがたい
・助かる
・支えてくれる人がいると思うと、心が温まる!

という嬉しい気持ち、

・うちばっかりいいのかな?もっと困っている人がいるはず
・寄付を受けていることは、ひとり親の状況にはない周りの友だちには言え
 ない、言いづらい
・(周囲に言ったときに)率直に「いいなぁ〜!」と言われる分にはいいも
 のの、「へ〜…」と何も言われないとどう思われたのかな?と不安になる
・支援を受けないと苦しい自分もいるので、情けないなと思う気持ち
・寄付をもらうことが当たり前になってはいけない

というなんとなく後ろめたい、心苦しい気持ち。
そして、

・早く自分も支援する側に回らなければ
・子どもが20歳を超えると母子家庭としての支援対象に当てはまらなくなる
 から、そろそろ寄付する側に回ろうかなぁと考えている
・もらっているばっかりだから、将来的には与える側に回りたい

という、「私も誰かのために」という気持ちも出てきました。

「支援をもらう人は、自分から情報を取りにいってどんどん支援を受けている。一方で、同じような状況にあっても、もらっていない人もいる。そういう人は、そもそも自分から情報を探したりもしていないので、なんだか弱肉強食の世界のように感じる。」という気持ちをシェアしてくれた方も。

それを受けて、
「私もシングルマザーズシスターフッドの活動自体、友だちから教えてもらって知った。(離婚後)3年くらいは知らなかったし、そもそも自分から探そうとも思っていなかった。」という声もありました。

私たちシングルマザーズシスターフッドでは、寄付を「応援」ととらえる

そこから、私たちシングルマザーズシスターフッドとしての、寄付に対するスタンスのシェアがありました。

シングルマザーズシスターフッドでは、寄付や支援を求めるときに「助けてください」という表現はしていません。

「助けてください」には、ともすれば、「困難な状況の中にある私たちを、どなたか引き上げてください」と、自分が無力だから他人に助けを求める、という姿勢が感じられてしまう、と考えています。

代わりに私たちが大切にしているのは、「困難な状況を乗り越えてきた、もしくは、これから乗り越えようとしている私たちが、立ち上がり、自分の人生を生きていく姿を”応援”してください」という姿勢です。

困難を本当の意味で克服できるのは、私たちシングルマザー当事者本人だけだからです。

ここで、実際に寄付をしてくれた方々からのメッセージの一部を、参加者全員で一つずつ読み上げていきました。

メッセージには「信じています」「応援したい」といった、私たちの可能性を信じ、背中を押してくれるような言葉が並んでいます。私たちを「引き上げて”あげる”」「助けて"あげる"」という意図のメッセージは何一つありません。「私たちは応援されている」、そう感じるメッセージであふれていました。

応援の気持ちを「気持ちよく」受け取る練習を

最後に、今日のイベントを取りまとめたサチコさんから「今日の回を開催したのは、ぜひセルフケア講座や日々の活動で、『気持ちよく、応援の気持ちを受け取る』練習をご一緒できたら、と思ったから」と。

セルフケア講座や、今日のような活動に参加している私たちは、いつの間にか、「応援」を受け取る人として、「受け取って与える」寄付の輪の中にいるのです。

もちろん、受け取るばかりでは、と思う方も少なくないはず。そこで、気持ちよく受け取るコツとして、「恩送り」という考え方があります。これはスタッフ間でのキフカッション#2で出てきたキーワードです。

恩送りとは、自分が恩をもらった方やその時だけではなく、自分ができる時・できる人に、恩を送っていくこと。

「例えば、私たち母親が元気になってその分子どもに笑顔になれる、のも、恩送りの一つかもしれません」という投げかけに、大きくうなずいている参加者が多かったのが印象的でした。

「もっとやってみたいな」という方には、寄付月間キャンペーンのエッセイを読んだり、エッセイに「スキ」をしたり、知り合いに紹介したり、次のキャンペーンにスタッフや執筆者として参加してみたりという方法もあるよとシェアがあり、今回のキフカッション特別編は終了となりました。

スタッフ間でやったキフカッションを、もっと広くやりたいね、と企画された今回のキフカッション特別編。

キャンペーンの中で寄付集めに実際に携わっているスタッフの間で行った回とは違い、今回はどういった回になるかなとドキドキワクワクで当日を迎えました。寄付に対する新しい視点を持てる、何より、寄付してくださった方の気持ちに皆で触れられる、とても良い機会となりました。

私自身、こういった会で気持ちをシェアしながら自分の考えを深めることで、もっともっと寄付の輪を広めていきたい!という気持ちが大きくなった時間でもありました。

2024年、新たな年が始まります。寄付月間キャンペーンでいただいた、たくさんの応援を心に抱きながら、そして、少しづつ「恩送り」をしながら、また今年も一歩一歩進んでいきたいです。

#寄付月間 #寄付月間賛同企画 #キフカッション  



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