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ナメタガレイの煮付と光のページェント

 先日、近所のスーパーで北海道産の子持ちのナメタガレイを買ってきた。

 子持ちの大きな切身が3切入って1,300円。一日の食費を1,500円でやりくりしている我が家の晩酌のお供としては贅沢なお値段の品だが、こちらは晩酌用では無い。年末年始用である。
 宮城県内、特に仙台では、年末年始にナメタガレイの煮付けを食べる風習がある。

 上記リンク先にも記載のとおり、年越し魚としてナメタガレイを食べる風習は割と最近のものらしい。また、宮城県内全域の風習というわけでは無く、主に仙台で根付いたものだという。
 とはいえ、石巻の義実家でもお正月はナメタガレイの煮付をいただくのが昔からの決まりごとだったらしいので、県内各地で根付いている食文化のひとつであることは間違いないのだろう。

 このナメタガレイ、北海道にいた頃はババガレイと呼んでいた。
 特別な食材ではなく冬場の晩ごはんのおかずの定番のひとつ、ごく身近な魚だったと記憶している。
 しかし、年の瀬が近づくこの時期から大晦日にかけて仙台市内の市場やスーパーに並ぶ北海道産のナメタガレイは、私が北海道に住んでいた頃によく目にした馴染みのそれとは大きさが全く違っている。体長50センチ超、身の厚さも数センチという巨大なものばかり。当然、数千円から1万円近くの高値が付けられている。
 立派なものがその価値を認め高値で取り引きしてくれる場所に出荷されるのは当然のこととはいえ、北海道産の海の幸が特別なものとして大切にされ愛されているのを目にすると「良かったねぇ」とナメタガレイに声をかけたくなる。自分自身のフトコロはさておき。

 今回買ってきたナメタガレイは、刻み生姜とともに煮付けにした。
 煮汁ごと冷凍保存しておき、大晦日に石巻でいただく予定である。

北海道産ナメタガレイの煮付


 この日は、ナメタガレイの他にも北海道・十勝産の黒豆と、九州・大分産のどんこ(こちらは魚ではなく干し椎茸のほう)など、お正月用の食材を買ってきた。どれも、年末が近付くと値上がりする品である。
 黒豆は、今年も仕事納めの翌日から3日かけて煮込む予定でいる。干し椎茸は、大晦日に煮込む旨煮とお正月のお雑煮の出汁用。
 実家は5人家族だった。今は亡き母は料理上手で、毎年大晦日にはおせち料理を手作りしていた。
 残念ながら私には母のような料理の腕は無い。今となっては教えてもらうことも叶わず、悔やむばかり。
 けれど、黒豆と旨煮だけは、幼い頃から母が作るそばで見て作り方を覚えてきた。一人暮らしをしていた間も年末になると必ず作り続けてきて今に至る。
 昨年、一昨年と、石巻での年越しの際に持参したところ、義母にも喜んでもらえてホッとした。
 特に黒豆は大好評で、先日石巻に帰省した際に今年も年末に持ってくると伝えたところとても喜ばれた。

 ありがたいなぁと思う。


 昨夜は夫と二人で、SENDAI光のページェントを見に行ってきた。
 このイベントには、宮城に移住してきてから毎年欠かさず足を運んでいる。

1986年に「冬の仙台を明るくしたい」「杜の都を光の都へ」という想いで誕生したSENDAI光のページェントは、みんなの想いで38年間光を灯し続け、たくさんの幸せを創り出してきた、仙台の冬を彩るイベントです。定禅寺通のケヤキ並木に約50万個ものLED電球が取り付けられ、そのオレンジ色の温かみのある光が通りを包みます。

https://www.sentabi.jp/feature/hikape/

【東日本大震災からの復興】

2011年東日本大震災により、光のページェントの電球保管倉庫も被災し、津波ですべて流されてしまいました。
しかし、全国各地のイルミネーションイベントの主催者をはじめ様々な方々から電球を提供いただき、復興の光として2011年の冬に開催することができました。
今でも、各団体との交流は続いています。

https://www.sentabi.jp/feature/hikape/



 綺麗でした。


 北海道で過ごした日々も、宮城で過ごす今も、大切にしてゆきたいと思う。

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