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女川産ホタテのヒモと北海道産ジャガイモのニンニク炒め

 先日、女川町に行った際に、地元産の新鮮なホタテを購入してきた。

この量でこの値段。すごいぞ女川。
新鮮な貝柱のお刺身はサックサクの食感!
そして甘い!めちゃ甘!!美味!!!

 買ってきたその日の夜に、貝柱はお刺身で、貝ヒモはポン酢和えでいただいた。
 しかし、さすがにこの量を夫婦二人で一度に食べきることは出来ず、貝ヒモは2個分だけをポン酢和えにしていただき、残りは刻んでジップロックに入れて冷凍しておいた。

 残業で帰宅がかなり遅くなってしまった昨夜。
 けれど前日から今週末の残業は予想していたので、魚は仙台杜の市場でまとめ買いしてあった。運転しながら献立を考える。まずは、帰宅したらすぐにグリルに火をつけて、宮城県産のダルマガレイを塩焼きにしよう。日本酒用のアテには昨夜たくさん煮込んだ鮭の白子があるから大丈夫。登米産のレッドオニオンもスライスして甘酢に漬けてあるから、あれをツナ缶と和えてサラダにすればいいか。
 でも、もう一品くらい何か欲しいなぁ。
 そう思いながら帰宅すると、先週末に安かったのでたくさんまとめ買いしておいた北海道産のジャガイモが目に入った。
 我が家の玄関は、日中でもあまり日が当たらない。それで、玄関に備蓄用食材のための段ボール箱を置いて、インスタント食品等はそこに入れるようにしている。ジャガイモやゴボウといった根菜類、真夏以外はそこに入れるのが定番なので、気温が下がってきた先週末からは買ってきたものをそこに保存していたのだが、週の初めからの忙しさのあまり、自分でもすっかり忘れていた。
 北海道からはるばる宮城まで来てくれたのに忘れていてごめんよと心の中でジャガイモに謝りながら、早速調理。いつもなら塩茹でしてポテトサラダにするが、今回は短時間で作ることの出来る炒め物にした。
 材料はジャガイモとニンニク、そして大切に冷凍しておいた女川産のホタテのヒモ。
 ジャガイモは大ぶりのものを2個。洗って皮をむいてから、火が通りやすいように、やや細めの拍子切りにする。宮城県産の大きなニンニクは、一片。荒くみじん切りにしてからフライパンに入れ、サラダ油を大さじ2杯ほど注いで弱火にかける。
 油がふつふつと泡立ちはじめ、ニンニクが薄く色づき始めたらジャガイモとホタテのヒモを投入。ここで、火を中火に。
 全体が馴染むように菜箸で大きくかき混ぜながら炒めたら、味付けは軽く塩コショウ。さらに、仕上げに中華スープの素を料理酒で溶いて回しかける。
 ホタテのヒモが固くなってしまわないよう、火を通し過ぎないよう注意しながら炒めること数分で、ホタテのヒモとジャガイモのニンニク炒めの出来上がり。

昨夜の晩酌風景

 「美味っ!なにこれ美味っ!!」
 夫、大絶賛。
 ニンニクの香りと、コリコリの食感なのに柔らかなホタテのヒモの旨味が絶妙。そこにシャキシャキ食感の残るジャガイモの甘味が加わると、もうたまらない。これはビールが止まらない美味しさである。
 実は思い付きで今回初めて作ったのだが、我ながらちょっとビックリするくらい美味しかった。これは、どう考えても私の料理の腕が上がったのではなく、素材の凄さであろう。
 凄いぞホタテ。
 貝柱だけでなくヒモまでこの美味さ。ポテンシャルの高さが半端ない。
 これは、また買ってこなければ。

宮城県産ダルマガレイの塩焼き

 もちろん、魚も美味しかった。
 宮城県産のダルマガレイは、新鮮なものが10枚入で580円というお買い得品だった。
 小ぶりではあるのだが、焼けばふっくらとして、旨味たっぷり。
 買った時には小さいので唐揚げにしようかと思っていたのだが、塩焼きでも食べ応え十分だった。
 こんなに美味しいお魚を安価でいただけるのは、漁師さんや漁業関係の方に申し訳なくも思うけれど、やはり、家計にはありがたい。

前夜に煮込んだ秋鮭の白子

 そして、一晩経った秋鮭の白子煮はさらに味が染みて絶品だった。
 冷蔵庫で3~4日は持つはずが、昨夜のうちに完食。
 私と暮らすようになるまで白子の煮物に馴染みの無かった夫が、私以上に美味しそうにぱくぱくと食べてくれるのもまた嬉しい。

 お互いに好きな食べ物が増えてゆくというのは、幸せなことだと思う。
 昨夜も、北海道と宮城の食材で幸せ晩酌のひとときを過ごした



 ポジティブな情報発信を積極的に継続している人達が多いnoteに、こんな苦言をわざわざ書くのは、不必要なことかもしれないのだけれど

(なので、ネガティブな言葉を目にしたくない方々は、以下の文章はスルーしてくださいますようお願いします。)

 日本国内のホタテや水産業について、あれこれと批判的なことばかりSNSで語っている人が、相変わらずいるようだ。


 「昔のホタテはもっと安かった!」

 今の国産の養殖ホタテがどんなに美味しいか知っていますか?何故、日本産のホタテがこんなにも輸出されていたか、何故海外で大人気だったか、理解していますか?
 ホタテの単価を上げるため、大きくて美味しいホタテを育てるために手間暇かけて、養殖技術を向上させてきた各地のホタテ漁師さん達の努力は無視ですか?

 「漁師の年収は〇千万!」

 年収に憧れるなら、あなたもやってみてはいかがですか?
 日が昇る前から漁に出て、家族と離れて「板子一枚下は地獄」と言われる危険と隣り合わせの中で命がけの仕事。いつでも人材は募集されていますよ。
 そんなに妬むのならば、何故自分でやらないのですか?

 「今まで中国なんかに依存して儲けてきたツケだ!」

 東日本大震災以降、「今まで原発なんかに依存して儲けてきたツケだ!」と電源立地地域の人達を責めたのと同じ言葉で、今度は日本の漁業に携わる人達を批判するのですか?
 販路拡大は悪ですか?
 内需だけで産業が成り立つように、あなた自身は消費者としてどれだけ努力してきたのですか?


 他人の「仕事」に敬意を払えない人に、敬意を払って接することは、難しい。
 批判や批評や提言ばかりの人達は、どんな「仕事」をしているのだろうか。

 買いもせず、食べもせず、ただ批判と批評と受け売りの提言ばかり続けているような人達は、私がここでどんなに言葉を尽くしても、決して読まないだろう。
 そんな人達が、今も日本の水産業に対するネガティブな言葉を毎日発信していることを、残念に思う。


 残念だけれど、他人の言葉を封じる事は誰にも出来ない。

 けれど


 私は、受け売りの薄っぺらな言葉を弄する人達の言葉ではなく、実際に買って食べている人や作っている人の言葉がたくさんの人に伝わって欲しいと思う。
 自分自身も、美味しく食べて楽しく暮らす日常を積極的に発信してゆこうと思う。


 ホタテも、魚も、美味い。
 買って食べるために、美味しく食べて楽しく暮らすために、私は今日もしっかり働こうと思う。


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