ちあきなおみ / 朝日楼(朝日のあたる家)

今日のお題は、ちあきなおみの「朝日楼」(いつから歌っているのか不明でした)

私が「すごいな~」と思う歌手の一人が「ちあきなおみ」。

代表曲「喝采」もそうですが、
約5分間の曲の中でドラマをスタートさせて完結させる。
彼女自身がその中のドラマの主人公もしくはストーリーテーラーとして、その曲を聴く人に見せる。
ほんの5分ほどの”ドラマ”なのですが、聴く人は1曲の中で一つのドラマを観たような気になります。

この「朝日楼」はもともとはアメリカの伝統的なフォークソング。作者は不明です。1930年代には録音されたものがあるので、その時には既にあったと思われます。内容は、娼婦に身を落とした女性が半生を懺悔するもの。
歌い継がれるうちに歌詞や曲調、メジャー調だったものがマイナー調になるなど変化が加えられました。

カバーされたものでは、ボブ・デュランやアニマルズが有名。
アマチュアでこの曲を演奏している人はアニマルズのバージョンを手本にしているのではないでしょうか?

ちあきなおみのバージョンは浅川マキが訳詞したものです。
★浅川マキの「朝日楼」→ https://youtu.be/cqMjPghOKXQ
浅川マキの歌ったものを聴いてみたのですが、
浅川マキのバージョンが「四畳半のぼろアパートの1室で過去を後悔しながら一人呟きながら語っている」感じだとしたら、
ちあきなおみのバージョンは「過去を再現映像のように他人に語っている」という感じでしょうか?

歌詞は同じなのに、歌い方ひとつで全く違うものになるなぁと。

あくまでも私の捉え方としてなのですが、
ちあきなおみのこの曲においてのすごいところは、主人公が自分の人生を後悔した上に、自分自身を蔑んだところで終わっているところ。
強弱を巧みに使い分け、決してオーソドックスなところで歌い上げない。あくまでも主人公の設定をブレさせない。
最後に、「えっ?!そう来るんだ」と聴く人を惹きつけて完結させる。
ほんと、ビックリします。

ちあきなおみは幼少の時から米軍キャンプを回ってジャズを歌っていたそうで、プロの歌手としてデビューしてからはお色気アイドル路線で売っていました。
しかし、「喝采」が大ヒットした後はご存じの通りドラマティックな歌が多く、元々の歌唱力が存分に発揮されたのではないでしょうか?

1992年に旦那さんが亡くなられた後、事実上引退されましたが、たびたびテレビで特集が組まれたり、CDが発売されたりと今も愛される歌手です。

一度生で観てみたかったなぁ~。

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