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夜市


【夜市】
『恒川光太郎』


なう(2024/08/06 01:32:30)


当たり前のようにネタバレ


他の方のレビューが見たくてウェブ上で検索しようとした時に、「よるいち」「あきかわ(何故か作者の名前にあきかわというルビが振られていたように見えた)」とかを検索窓に入れていて、自分の学のなさと浅はかな知能に嫌になっていた。

皆様お久しぶりです。
前回の更新がなんと一月だったのかと時の流れは酷いもんだと他人事のように感じております。
ここ以外に自分の現状を記しているような場所がないため感想に入る前にここ最近のしょうもない自分語りをさせてもらいますと、元々メンタルがまともな方ではないタイプなのですが遂にその境地にまで達したのか、二月後半から市販薬や精神安定剤などを自分の勝手で多量に飲み、三月四月と狂ったようにおそらく自分のこれからの人生の中で一番の最底辺な過ごし方をして、五月に生まれ変わりたい一心で様々なアクションを起こして、現在怠けて祖母の家に寄生中、ろくに働かず心療内科にかかっている毎日を過ごしております。

というわけで、本なんて読もうとすら思えなかったのですが、ふと何もしたくない、趣味のインターネットサーフィン、SNSの監視、SNSで出会った信頼も何もない薄っぺらい人間関係構築、それら全てに怠けて天井を仰ぐのみ、否、でも何かしたい……と思い出した読書という行為。
五月に貯金が尽きた段階で解約してしまったKindleを何を思ったか無職の人でなしが再度契約して取り敢えず軽く読めそうな一冊を探し出した、こちらの作品です。

読むきっかけに至った理由としてはあまり記憶にないのだけど(薬のせいかしら^-^?)(戒めと、自虐でしかボケられないのでこうした文体を許してほしい。)過去に何度かオススメに挙がっていた、見たことのある表紙だったから……あと、読了時間の目安が三時間以内だったので、2chまとめホラースレ的なものを流して読む的な勢いで読めるかなと思ったからです。

結論、確かに読むのはとても簡単で、すっと読み終えました。

あ、叙述トリックではないです。(笑)

短編小説が二作入っており、個人的には一作目の表題ともなっている「夜市」が好きでした。
というのも、作品としてはどちらも素敵なものでどこかノスタルジックなものを感じる子どもの頃に体験した不気味な出来事みたいなものなのですが、まあ文字数も少ないし短編小説なので仕方がないとはいえ、どうにもどちらとも内容が薄い。

ファンタジー系なのでお門違いな感想だと思うのですが、現実味がなさすぎてホラー要素が少なく感じる。

ホラー小説ならではの、ドキドキ!こ、こわい!これから怖いのがドンとくるかも……!不気味……!な山場などは特になく、始終哀しい匂いだけが漂うイメージ。

そしてそのくらいの年齢のガキはそんなに逞しくない。

そんな感想なので、長ければ長いほどつまらんと感じてしまうものがありました。
なので一作目は比べた時に二作目よりも短く、あっさり終わった感触でまだ物語として綺麗に読めた。

そしてなによりいずみが不憫すぎる。
これは、大した信用もない男の元に迂闊に一人で行くワンチャン狙いの女はダメだという戒めか?

なぜ彼女を……とか考えるけど、それは野暮で、まあ連れていくのは誰でもよかったのだろうな。
人攫いを殺した後、老紳士と二人でいる描写に、いやなんでお前おんねん笑と思ったけど、その数行後くらいに、あ、これが弟かと察してしまってそこからはよくもまあ、はいはい……と気付いてしまったが故かちょっとつまらなくだれてしまった。

あまりにも非現実的なものといやそうはならんやろを詰め込みすぎなのと、弟の今までを描写しすぎてせっかく夜市の不気味な雰囲気が全部上塗りされて勿体なかった。
老紳士が弟であったことを暴露するような内容は2ページも要らなかったのではないだろうか。

あと、お兄さんの方は今までその歳まで弟を売ってしまった罪悪感にずっと苛まれていたわけではなく、なんとなく生きてたけどなんか楽しくないし野球で成功も出来そうにないし、なんかしんどいなーていうか俺悪いやつだよなー死ぬかなー笑みたいなノリが透けていて、いまいち感情移入が出来なかったし、大人しく一人で○んでいろとすら思ってしまった。(生理前?)

女のユーモアの限界を卑しい表現でしか表すことが出来なくてひどくつらい。


さて。

二作目に関してはもうとっ散らかりすぎていて、要は主人公はレンなのだな?
レンという名前はどこから出てきたのだろうか。
コモリはわけわかんないし、ホシカワさんに対する描写も少なく……

この作者の作品を他にも読んだわけではないので
もしかするとこの作品だけに限るものなのかもしれないが、私的に、私が欲しい描写は綴られず、そこはそんな掘り下げなくていいんじゃない?ってところをとにかく魅せようとしてきてる印象だった。

作者との相性の問題かしら。
欲しいところに手が届かなくて、もどかしい気持ち。

でも決してアッサリというわけではなくて、内容的には濃いものなので物足りないわけではなく、物足りるけど……カレー食べたいのにハヤシライス食ってる気持ち。

レビューを見ると、泣けるとか言ってる人もいて、
どこに泣いたのか本当に気になる。
嫌味とかではなく、泣けるほど感情が昂る要素がなさすぎた。
そうはならんだろの連続だし、たかだかその程度の関係値で、と思うことばかりで。
あとまあ、子供だしな……。とか。

捻くれ者には合わないのかもしれない。

ただこうして作者との相性が合わないから楽しく感じられないのかなあと思った作品に対しては、じゃあもう一作くらい同じ作者の本を読んでみるかとなれるので、そういう意味で術中にハマっている節は否めない。


めちゃくちゃ失礼かもしれないけど、オカルト掲示板とかに載っているような内容で、それよりも怖さは少なく、これを仮にお金を出して買っていたらかなり怒っていたかもしれない。


自分語りしたいだけの感想だった。

それはいつものことか。


生きているので今後ともよろしくお願いします。

あ、でも私はホラーが得意でないのでこの程度でよかったかも。


ファンタジーやSFホラー系はもっと凄い作者(失礼な言い方だが)(小林泰三や筒井康隆など……)を知っているので、浅く見えてしまっただけかもしれない。

一般受けはしそうですね。


私も一般人なのですが・・・


ところでこういうもののあとがきに、どこか知らない(恐らく関係者)人の感想みたいなのが書かれていたのは、紙でないと読めないのでしょうか。


次は何を読もうかな。
以上。