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映画『見たものの記録』


絶賛公開中

古澤健監督の自主作品最新作
下北沢トリウッドにて絶賛公開中

映画を撮るために

古澤健監督の自主作品最新作。
おばあちゃんとの思い出の残る廃ビルで、タイムスリップ実験に挑む古澤健。
一方、古澤監督と映画を撮るために、舞台となる取り壊しを待つ家屋に集う役者さんたち。
彼らは古澤健監督の台本をひたすら待ち続ける。
照りつける夏の陽。
それぞれの想い。
そこに現れた古澤監督は役者さんたちにあることを淡々と語り始める。

4次元映画

『見たものの記録』は線状のストーリーを追うような作品ではなく、次々と繰り広げられる様々な出来事が、気づくと互いに絡み合い収斂していくという『いったい監督の頭の中はどうなってるんだ?』状態の4次元映画。
大笑いしたかと思うと、夢幻のなかを彷徨っているかのようなシーンもあり、そしてホラー映画?って思うほど恐ろしいシーンがあるかと思えば、夏の幻のような美しいシーンもある。え?え?え?ってなってるうちにどんどん時間と空間を超えて映画は疾走する。
そしてタイムスリップをこれほど気持ちよく描いた映画もなかったと思う。観てもらったらわかる!
コロナ禍のもとで4年かけてその都度撮りためた映画の部品たちを組み上げて作り出された奇跡のような作品。

個性的な絵作り

この映画の絵は2023年の映画としてはとても個性的。
オールドレンズの質感とかフレアとか望遠レンズの圧縮効果とかが好きな人が絶対におおっ!てなるような観たことないような絵がたくさん。
あえてオールドレンズと古いカメラで撮影された今作の絵は、普段オールドレンズやフィルムカメラを愛好しているような人やデジタルでフィルムっぽさを追求しているような人にはズバッと刺さるものとなっている。
いっぽうで普段そういうものに慣れ親しんでいない方々にとっては、この作品の絵作りは「ふわっとしたあいまいな」「ゆめのなかのような」「湿気を含んだ夏の粒子のような」「まぼろしをみているかのような」イメージを喚起する映像となっている。
そしてそれを、スクリーンで観るからこそ、粒子とフレアが作り出す夢幻空間に包まれる異様な体験ができるのである。

なんてこった異次元映画セレクション


この『見たものの記録』と
同じく古澤健監督作品『いずれあなたが知る話』
が同時公開されているのが
下北沢トリウッドにて絶賛開催中の
『なんてこった異次元映画セレクション』
どちらの作品も立ち上げから役者さん主導で作品作りがなされてきた経緯もあり、とにかくスクリーンからみなぎるリアルな人間たちの感情と行動。役者さんたちの凄さを観るだけでも劇場に足を運ぶ価値がある

なんてこった異次元映画セレクション
6月2日まで
下北沢トリウッドにて
『いずれあなたが知る話』
『見たものの記録』
そして毎週末には古澤健監督の旧作の特別上映もあり。
なお作品の半券持参でセレクション作品が割引になる
「なんてこった割」もあり。

最新情報は下記より
『いずれあなたが知る話』公式アカウント
@izureanataga46

『見たものの記録』公式アカウント
@mitamono202305

なんてこった異次元映画セレクション
どちらの作品も観るたびに新しい発見があり
複数回鑑賞しても絶対に楽しめる作品である。


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