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日記 12月10日 聞こえてましてよ

仕事を休んで、夫と外出。
娘の通う(留年+休学中)大学の保護者むけのオープンキャンパスデーに参加するためだ。

最初は気乗りしなかった。というのは、子どもが通っていない(今後も行かないかもしれない)学校のイベントに、仕事を休んでまで、なぜ行かなければならないのか。

昔、娘が小学校・中学校の時に、決まらないのでしょうがなく役員を引き受けてしまった。ほどなくして娘が不登校になり、役員の私は、自分の子どもが不在の、学校の様々なイベントに協力して、参加していた。
今思うと、子ども不在の運動会に行って写真とったり、広報紙作ったりと、かなりシュールな状況であったが、当時の私と夫は、親が学校と関わり続けることが、良いことだ(親として正しい姿かな)と思っていたのだった。

そんな思い出がよみがえって、なんだかなあ〜、娘はもう成人してるのになあ、また同じことになってない?とほほ。ちょっと暗くなっていた、が、実際行ってみてよかったのだ。

大学側の用意したプログラムで、ここの大学出身の映画監督の講演会があったのだが、彼は話の最後にこういった。
「どうか、ご両親は自分のお子さんに、ずっと味方だよと、言い続けてください。そうすれば、子どもは自分の力で飛んでいきますから。」
これが、その日私に一番刺さった言葉だった。
心の中で思っていても、ちゃんと口に出すって大事なんだ、と改めて思った。これを聞くためにここに来たのかもしれないとすら思った。

その後、彼の作った映画のその後の作品を教室で上映してくれたり、聖歌隊のコーラスがあったり、和太鼓の演奏があったり、保護者を楽しませる感じのイベントだったので楽しむことができた。この大学に対して良いイメージを持った。

その後は、夫は帰宅の途につき、私は小学校時代の同級生と忘年会。といっても一対一で小規模。
友人が予約してくれたのは、住宅街にある小さなイタリアン。
シェフと、給仕する男性一人でやっているようだ。私達が入店してからも次から次へとお客さんが来て、満席。スタッフも大忙し。
料理は、丁寧に作られており、大変美味しかった・・・のだが、隣のテーブルの人たちがかなりうるさかったのがとっても残念だった。

若者のグループが居酒屋で大きな声でワイワイする感じなのだか、これがほぼ全て英語だった。
見た目は普通の20−30代の日本人の男女6人なのだが、どうやら、全員同じ学校出身らしく、(インターナショナルスクールか)、前回は何処其処にいったよね、今度一緒にゴルフ行こうとか、あそこに行こうとか誰々(外国風の名前)も誘ってとかまあ、英語だから周りの人どうせわからないよね、というノリで大声でしゃべってる風に聞こえた。

幸か不幸か、友人も私もいわゆる帰国子女という部類に入るので、彼らの会話の内容がほぼ丸聞こえなのであった。
店をでて、二人でぶつくさ言って終わりだったのだが、こんな時、どうしたらよかったのだろうか。スタッフに言って注意してもらう?
小さいレストランなので、テーブルもそんなに離れてないから、しょうがないといえばしょうがないのかもしれない。

自宅で、夫にこの話をしたら、「えー、直接注意しなかったの?英語でさ。」と言われ、私が全く忘れていたエピソードを話してくれた。

昔、君のオーストラリア人の友達が来日して、一緒に食事行ったよね。
(友達とその友達(初対面)の二人。女性。見た目アジア人だが、生まれも育ちもオーストラリア)
そしたら、隣のテーブルで外国人の男性グループがいてワイワイしてた。
ちょっとしたら、その友達がスックと立って、隣のテーブルに行って注意したんだよ。
「英語だから分からないと思ってそういう話してたのかもしれないけれど、聞き取れる人がいて、不愉快な気持ちになるのでやめてください。」

もう20年くらい前の話で、男性たちが何を話していたか、私が聞き取れていたかすら、全く覚えていないが、注意するほどなので、相当お下品な話だったのだろう。
夫は、女性が一人で男性グループを注意したので、日本人のオジサンだったら、絶対に謝らないと思っていたのに、外国人のオジサンは謝ってたんだ。
僕はびっくりしてね。覚えてるんだよ。(今聞くと、日本人のオジサンメンタルもいかがなものかと思うのだが)
会話はほぼ全部私が夫に訳して聞かせたはずだが、すっかり忘れていた。

今回のイタリアンレストランに同席した友人に言わせると、
「日本語も普通に話せる(お店のスタッフとは普通に日本語で話しているのが聞こえた)のに、あえて英語で話すってことは、周りはどうせ分からないだろうと思っているってことだよね。」。
そういう態度の人たちが嫌いや。と憤慨していたが、私も彼女も直接注意する度胸はなかった。口にだして伝えることが好ましい結果になるのかどうか考えすぎてしまうのが日本的なのかも、と思った出来事だった。




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