海外事例に学ぶコンテンツマーケティング(3):史上最高と言われるSnapChat活用術
本日紹介するのは、アメリカの老舗ファストフード店のコンテンツマーケティング成功事例です。
カリフォルニア発m、老舗メキシカンファストフード店「Taco Bell」
1962年創業、米国カリフォルニア発のメキシカンファストフード店「Taco Bell(タコベル)」。小さなスタンドから始まったその店は瞬く間に人気を博し、たった5年で全米を代表する企業の仲間入りを果たしました。
今や全世界6000店舗に拡がったTaco Bell。2015年には日本初上陸し、東京・渋谷の日本1号店は連日長蛇の列で賑わう人気店となりました。現在は東京、大阪、神奈川に計11店舗展開し、着実に知名度を高めつつあります。
SnapChatで、「Taco Bell離れ」の若年層を再獲得!
同社は写真共有型SNS「SnapChat(スナップチャット)」をいち早くビジネスに活用し、リブランディングを成功させた企業として知られています。
SnapChatの最大の特徴といえば、動画コンテンツが閲覧できる時間の短さにあります。閲覧者が特定のコンテンツを見られる時間は最大でも10秒(無制限に設定もできます)、その時間を超えるとコンテンツは自動的に削除されてしまうのです。
この時間制限は一般的に考えると不便に感じるかもしれませんが、逆に「今しか見れない」というコンテンツの寿命の短さが限定感を生み出し、瞬発的に大量の閲覧者を惹きつける可能性を秘めています。
2014年当時、新規顧客の獲得に伸び悩んでいたTaco Bellは、近年離れつつあった13〜19歳のティーンエイジャーを取り込む方法を画策します。若者が使っているSNSプラットフォームを戦場に定めて調査をした結果、彼らが選んだのは当時まだ無形に近かったSnapChatでした。
新しいものが好きで飽きっぽい若者に対し、同社はSnapChat特有の編集機能を生かしてポップな映像を次々と投稿します。
Taco Bellはアメリカの若者にとっては古臭いファストフード店のイメージが染み付いていました。しかし、その老舗店がSnapChatという若者にとって最先端のフィールドで、しかも若者と同じようにアプリの編集機能を駆使したコミュニケーションを取ったことが、逆に新鮮でユニークなものとして受け取られ、若年層からの支持を一気に集めることに成功します。
アプリ史上最高のキャンペーン効果と言われる施策
同社は2016年5月、メキシコの祝日「Cinco de Mayo」に合わせて大々的なキャンペーンをSnapChatで展開します。すると1日の閲覧数が2億2400万ビューを記録し、アプリ史上最高のキャンペーン効果を上げた施策として伝説となりました。
SnapChatの知名度は既に高まりつつありましたが、すぐに消えてしまう動画という特性からビジネス導入は難しいという定説がありました。
Taco Bellの2億ビュー超えはその定説を大きく覆した事例として、今なお数多くのメディアで語り継がれています。
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