あいまいな過去 7 引きこもりの日々を綴って

悪い事の後には、良い事がある
では、その逆は…

僕は変化を恐れていた
状況が好転するとは思えなかった

変化は苦しみしか生み出さない
ぬか喜びはしたくない

世界は不安定で
その危うさに震えていた

僕は日々祈っていた
対象は何でもよかった
ただ平穏な日々を望んでいた
悪い事はもちろん
良い事すら恐れて

期待はつねに裏切られ
喜びはいつも悲しみを生みむ
世界は僕の予想を肯定していった

そうして今あるものに依存して。

意識して僕は
硬い殻を作り
表面を磨き上げ
全てを反射させていた

色んな人がみている
そこに映るのは彼らが望む僕の姿
映りこむのは彼らの望み

彼らの望みは僕には眩し過ぎた

気付いてほしかった
みているのは本当の僕ではないと

暗く禍々しい殻の中
光り輝く殻の外

たまにうっすらと中に届く光りは
僕の醜さを気付かせるだけだった

そんなものは
みたくなかった
みせたくなかった

固定化させた今は
揺らぐ未来を否定していた

僕は包まれる
暗い殻の中で
触り心地のいい過去に

そうして一人泣いていた。

熊本市で、ひきこもり自助グループ「かこかり」の運営をしています。 居場所作り活動中。