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十年くらいぶりにコカコーラを飲んだ時の話

以前もnoteに書いたことがあるのですが、私は長らく過敏性腸症候群でした。
そんな私が十年くらいぶりにコーラを飲んだ時の話をしたいと思います。

ちなみに十年という歳月についてですが、大げさに言っている可能性もあります。

元々、私は成人してからコーラを飲んだ記憶がほとんどありません。
症状がよく出るようになってからの8年は飲んでいないはずですが、流石に最後に飲んだ日の記録はとっていませんのでご勘弁いただけたらと思います。


こんなに間が空いてしまった経緯

過敏性腸症候群になる前、私は機能性ディスペプシアでした。

機能性ディスペプシアは、胃炎のように炎症部位を視認することができないにも関わらず、胃に痛みやもたれが発生する症状のことを表します。

私はカフェインを摂取すると胃の痛みがひどくなることが多かったため、ずっとカフェインを避けていました。

また、過敏性腸症候群になってからは、コーヒーを飲んだ時に腸がキリキリと痛むことが多く、お腹を下してしまうこともありました。

コーラにはカフェインが含まれていますので、私はずっとコーラを避けていたのです。


コーラを飲もうとした経緯

ここ数年で私の調子はかなりよくなりました。
たまに合わないものを食べてお腹を壊すことはあるのですが、長期間お腹を壊すことはなくなりましたし、腹痛でベッドから出るのも大変ということもありません。

胃痛に関しても同様で、調子が悪くなることがかなり減りました。

最近ではコーヒーや紅茶などのカフェイン含有飲料を摂取できるようになりました。
コーヒーはドリップだと胃が痛みやすいけれどエスプレッソは大丈夫など色々と細かいことはあるのですが、以前のように神経質になることなく飲み物を選べるようになっています。

この新たな状況を楽しんでいる中で、長い間避けていたコーラのことを思い出し、久しぶりに飲んでみることにしました。


私とコーラ

私はコーラの愛好家ではないですが、人並みには飲んできたのではないかと思います。

私の家は比較的ジュースを飲まない家でしたが、家には炭酸飲料がありましたし、お小遣いでコーラを買うこともありました。

おそらく小学生から高校生くらいまでは度々コーラを飲んでいたのではないかと思います。

ちなみに子供の頃の私が一番好きだった炭酸はCCレモンです。


期待感

久しぶりのコーラに対する期待感は大きいものでした。

コーラを飲むことを想像すると、スナック菓子の大袋を買うときやマクドナルドを食べる前のような謎の高揚感が出てきます。

これってなんなんでしょうね。
実際のおいしさの前のこのワクワク感を味わいたくて余計な物を買ってしまう時ってありますよね。

今日はお酒をいっぱい飲むぞ! という時も同じ気分になります。

楽しい気持ちに包まれながら私はスーパーでコーラの缶を1本購入し、スキップするような気持ちで家に帰ってきました。



いざ、コーラ!

「これからコーラを飲む!」と考えただけで放出された神経伝達物質に踊らされながら、私は缶コーラの蓋を開けました。

ぷしゅっという音が期待感をさらに煽ります。
炭酸の泡がしゅわしゅわと心地よい音を放ち、コーラのあの独特な香りが漂ってきます。

「うわぁ⋯⋯」

そんな風に口走ってしまいたくなるような気持ちを胸に私は缶を手に取り、コーラをゴクリと飲みました。





⋯⋯思ったより普通だった。

いや、美味しかったんです。

美味しかったんですけど、コーラってもっと刺激的で、甘さも酸味も強くてガツンとくるような味じゃなかったでしたっけ?

炭酸のシュワシュワは想像よりも強くてむせそうになるほどでしたが、味が思っていたよりもマイルドでした。

「たまんねぇな!」と思わず言ってしまうほどの何かを想像していたのに、そこまでのものは感じられず⋯⋯

学生の頃に不良だった友達に久しぶりに会うことになり、身構えつつも刺激を期待していたのに、そんな友人が社会の荒波に揉まれて優等生になってしまったかのような切なさを感じます。


私は大人になってしまったんでしょうか?

もうコーラを楽しむことはできない人間になってしまったんでしょうか。


なんか切ないですね。

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