日本経済は、ヤバくないと思わせる一方で、ヤバいということ。(内循環型vs世界基準)

日本経済はヤバくない。という見方。

日本経済は暦年の資本主義の積み上げにより、貨幣は潤沢に市場に供給されている。つまり市中に貨幣はあふれ、金融サービスは潤沢に提供されている。経済それ自体も内需で循環し、贅沢を求めなければやることさえやっていれば安く過ごせることになった。国内ではデフレが長続きしているものの、定職につけばそれなりに生活ができて、物価は安く、スマホさえあれば情報を得て、豊かに過ごせるようになった。

日本経済はヤバくない、と思わせるのは何か

自己実現的デフレ


まず、この本で指摘されている「自己実現的デフレ」とは、人々はデフレを期待することによってデフレが起こると言うことである。言うなれば、日本は、値下がりを期待し続けることによって値下がりが起こり続けていえるということである。それによって多少低賃金でも暮らしてはいける。

牧歌的な資本主義国、日本
やることさえやって、一定の収入を得ることは、日本経済が成功した結果だ。富が生まれ仕事が生まれ、雇用が生まれる。そして、それによって安定した家計と暮らしを誰もが手にすることができるようになった。いわば、「牧歌的な資本主義」とも言える、日本経済の安定が今顕現している。

日本経済はヤバい。

身を切る生産と消費

消費

未知の次元のデフレは、消費者と生産者(販売者)が身を削ってきた証でもある。超高齢社会において、「老後に必要な資金は最低2000万円だ」と言われれば、誰しも財布の紐は締まるだろう。そして人はものを買わなくなる。あるいはより安いものを求めるようになる。こうして、小売は低価格に奔走し、思考を削る方へ動くようになる。消費者は削ることを販売者に強いる。消費者は我慢の連続だ。こうしてデフレは循環する。

生産

生産。つまり労働者は安く買われている。今日本の時給は1000円とするなら、ドルの時給は2倍に匹敵する2000円。月給換算するなら、月収20万のところが、ドル市場では40万近くになる。円は円の市場の中の話なので、一概に経済が強い弱いという訳ではないが、海外ではインフレによって、いわば労働への対価が2倍になったといえる。日本はずっとこのまま、あるいは、少し減っている。つまり、労働者は対価として受け取れる報酬を低く見積もっている。あるいは低いままでいることを是としているために、給与水準が停滞している。

経済拡大のためのテーゼ(課題・命題)







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