ハワイ島で我謝のタンメー手(ティー)空手交流会・Day5
ユタ州沖縄県人会の土台を築いて下さった大先輩方、そして現・会長さんの応援をいただき、2023年度新ユタ州ウチナー民間大使として沖縄県から任命されました。本当にどうもありがとうございます。
そして就任後初めての大きなイベントとして、2023年度ウチナー民間大使活動助成事業をハワイ島のヒロで開催しました。全てが初めての経験で手探り状態でしたが、開催までの過程で貴重な経験をさせていただき、
関わって下さった全ての皆さまへ心から感謝いたします。
ハワイ島・Day4の記事はこちらです。↓
ウチナーパワーに感謝
ハワイでのウチナー民間大使活動助成事業開催が決まった後、偶然にも私の出身地・沖縄県南風原町の文化センターから「世界のはえばるんちゅ(南風原町民)Zoom交流会」のメールが届きました。
そこで出会ったのが、ハワイ南風原クラブの役員である、アラカキ・カイルさんでした。
カイルさんにその後、個人的にメッセージを送らせていただき、カイルさんが今度はハワイ南風原クラブの会長さんである、ヨシノ・メーガンさんを紹介して下さりました。
写真は3人で初めて、アメリカの祝日・感謝祭前に、Zoomで話した時の様子です!↓
「Zoomでお話しできますか?」とメッセージを送ってから、全てがトントン拍子に運び、ホリデーシーズンの忙しい時季だったにも関わらず、快くすぐに会ってくれました!
ヒロ在住の県系人やヒロ高校へ連絡を取って下さったり、ハワイ南風原クラブのインスタグラムでイベントの告知をして下さったり、大変お世話になりました。
その他にも、ヒロの12月の気候や会場の情報など、オンラインだけでは分からない地元の細かい情報までも教えて下さり、心から感謝です。
世界中にいるウチナーンチュ(沖縄の人々)の「ゆいまーるの心(助け合いの心)」を改めて感じました。
ダブルレインボーからの応援
交流会前日はお昼前から、世界遺産の火山国立公園へ行ってきました。(Day4に書いています。)そこで帰る直前に空に広がったダブルレインボー!
まるでハワイの大地と天国で見守る祖堅方範先生が、「大丈夫!見守ってるから安心して行ってこい!」と、言ってくれてる気がしました。
この日叔母の家で簡単な通し稽古をし携帯で録画。沖縄で心待ちにしている父へ送りました。
いよいよ交流会当日
この日は朝から晴天!
今回のヒロ滞在中で短時間の小雨はあっても、朝から夜まで1日中青空が広がった日は、火山国立公園へ行った日と、空手交流会の日の2日間だけでした。
両日とも、90歳の叔母も一緒に行くと決めてた日だったので、なんだかヒロに住んでいる高齢の叔母が、私たちとの時間を過ごせるように、ハワイの大地が味方してくれたのかな?なんて感じた2日間でした。
叔母の家に行くとご近所さんのリーナさんと一緒に、手作りのレイを持って待っててくれました!
レイは、ハワイの伝統的な首飾りのひとつで、花や葉、貝殻、またはその他の自然の素材を使って作られたものです。特別なイベントや祝祭のときにプレゼントとして交換されたり、歓迎の印として使われるそうです。
リーナさんから頂いたレイには、沖縄でも良く見るアンスリウムの真っ赤な花がさされていました。母が大好きな花です。
交流会スタート前に公園の係の方が来て、プライベートイベント用にトイレやパビリオンの床を清掃、そして電気も点灯してくれました。
サンセットと同時に真っ黒になるヒロなので、助かります!
パビリオンの予約はオンラインとメールでハワイの行政機関とやり取りをしたので、現地について初めて椅子やテーブルが全くないことに気づきました。でも再度確認するとオンライン上で、椅子テーブルなしと注意書きが…完璧な私の見落としでした。
急いでSNS投稿と、ハワイ南風原クラブの会長メーガンさんへ、「参加者の方はキャンピングチェアを持参して下さい」と呼びかけをお願い。
でも結果的には、パビリオン内に大きなテーブルが無かったおかげで、空手の演武がのびのびと出来て、逆に良かったです!
沖縄の伝統空手は、コンクリートの上や床の上でスタートしたものではなく、砂浜の時もあれば芝生や砂利道の上など、野外で行われたものです。
少林流松村正統空手道の開祖、祖堅方範先生の自然体で美しく奥の深い伝統の型の歩き方にも、その答えが隠されています。
今回芝生の上で演武することも考えましたが… 鳥さんたちのうんちがいっぱいで断念(笑)
でももしここに、今回来れなかった沖縄の父が居たら…「芝生の上でやりなさい!」と言われてたと思います。
父にとって祖堅方範先生から受け継いだ伝統空手は、稽古時間をわざわざ作ってするものではなく、「空手は生活の一部」という考え方です。なので裸足で鳥のうんちを踏むことも、稽古であり生活の一部だと、絶対言われそうな気が…
ん… でもやっぱり裸足でうんち踏むのは嫌だな(笑)
体調不良などで、叔母とリーナさんを含む合計8人が参加できず、3人のヒロ在住の方がたが参加して下さりました。カメハメハ大王の像があることでも有名な、ワイロア州立レクリエーションエリアで、アットホームな雰囲気の中交流会をすることができました。
全てが手探り状態だった、今回のウチナー民間大使活動助成事業。高校や部活を休まないといけないこともあり、沖縄でのそれぞれの学校側への提出書類の準備も大変だったと思います。
渡米直前に、空手家の父が脳梗塞で緊急手術をする状況になり、父のハワイ行きがキャンセル。キャンセルできない航空券を購入してたにも関わらず、全日空の電話での丁寧な対応に全て払い戻しが可能になりました。
父のそばで祖堅方範先生への想いを一番よく理解している母にとっては、父なしで交流会をする決断は色々なことを考えての結果だったと思います。でもすると決めたら、早かった!
沖縄の両親と弟子たち、そしてその親御さんたちとのLINEグループ作りから始まり、みんなで情報伝達が透明性をもってスムーズにできるように心がけました。
交流会を自宅で見守ってくれた叔母。「ちゃんと見えてたよー!」っと優しく温かい笑顔で、私たちの帰りを待っててくれました。
ハワイ州からユタ州に帰って来てからも、南風原文化センターを通して繋がったハワイ南風原クラブのカイルさん&メーガンさんとのやり取りは続いています。近い将来ユタ州とハワイ州でコラボイベントの話も出てます!
企画から開催までのプロセスを通して州や国を超えて、県系人だけではなく海外に住む日本人の方がたとも繋がることがでました。
沖縄出身でハワイ在住の稲福さんは、会場探しの段階で知人を紹介して下さったり、開催後LINEメッセージを下さったりと気にかけて下さりました。
滞在中コナで出会った、無農薬、有機栽培にこだわる村松小農園のステキなご夫婦、ゆきおさん&さちよさん♡ そして村松夫妻を紹介して下さった、シアトルからハワイへ引っ越したばかりの愛子ちゃん。
雨音と農園の風景に癒されながら、本土出身の愛子ちゃん、そしてゆきおさんご夫婦と沖縄の伝統空手の話題にも触れながら、アットホームな雰囲気でおしゃべりを楽しみました。
イベントの参加者数という「数字」だけを見たら、きっと失敗だったという人も居るかもしれません。でも私は全くそうは思っていません。
この日を迎えるまでに多くのご縁があり、その交流の輪がまた新しいご縁へと広がって行く。
沖縄の父へ報告した時も、第一声が「これで十分!じょうとう!(沖縄の方言で素晴らしい)」でした!
16歳の空手家・浩也と周悠にとってもこれからの彼らの人生において、もし空手から離れてしまう時があったとしても、必ずこの経験が糧になり生かされると信じています。
次回は、交流会が終わってホッとした後のダウンタウンヒロをのんびり楽しんだお話です!
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